滑落転倒衝突...ガリクソン遭難!雪が無いのになぜ遭難する?いや、雪が無いからこそ遭難するのだ! | 情熱山脈(passion mountains)のブログ

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ともかく山が好き...春~秋はトレッキングを...冬~春はバックカントリースキーを通して雪山の魅力を...

苗場スキー場山頂 筍山ゲレンデ パウダーが美味しそうに見えるが...
 

”ガリクソン”

聞きなれない言葉です。スキーなどのスノースポーツをやる人たちの間で、ガチンガチンに凍ったアイスバーンの斜面を指す隠語です。

 

なんか、言葉の響きやガリ...という言葉がなんかピッタリな。

 

さて、皆さんも毎日の”遭難”ニュースを見聞きして”またか...”で終わってるかもしれないですが...

 ここで、一考!

 

”今年は例年にない雪不足なのになんで遭難するの?”

 

これは、自分も”?”でした。

 

実は、毎日バックカントリー仲間のXやFacebookなどのカキコを見ていていいなあ~と思いつつ、この3連休に久しぶりにスキーに行きました。

 苗場をベースにして神楽ケ峰でバックカントリースキーをと思っていたのですが...前夜の睡眠が乱れてしまい、まあ、今日はゲレンデスキーを楽しもう...となったのでした。

苗場スキー場エントリーゲレンデ 第3ゲレンデ 全面アイスバーンですが、その分滑りごたえがある。

 

 ゲレンデは苗場はある程度標高が高いため気温が低い。そして、先日は流石に気温上昇で融雪しましたが、それが再び冷えてガチンガチンに凍っている。
 アイスバーンは嫌いじゃないのできちんとターンして滑ってゴンドラに...

 

そこで、ゴンドラからみたコース外の斜面を見て思わず

”これだ!”

と叫んでしまいました。

 

コース外もコース同様一旦融けた雪が固く凍って、その上に数センチメートルの新雪が乗っている。もちろん、急なところは雪がずり落ちて光る氷の塊が顔を出している。その先の山頂へ行くリフトから見たバーン...

飛び出ている突起はクマザサが雪に覆われてる他、雪崩れた雪の塊(デブリ)が薄く雪化粧したもの

間違っても勢いよく突っ込まないように(現在はコースクローズ)

非圧雪...結構荒れています...パウダー楽しめそう...いやそうじゃないです。凸の部分って先に降った雪が先日の高温で緩んで、ここ数日の低温で固まったので、うっかり突っ込むと吹っ飛びます。(ゲレンデは現在閉鎖中)

 

 ここを滑ったら...そりゃ、凍った面は平らじゃないですから、それを知らずにその上に乗った新雪をパウダー面と思って踏み込んだら...

 

 当然引っ掛かってバランスを崩して転倒...滑落が始まるけど止まらない。立ち木に衝突...はるか下の沢まで滑落...

 以前自分がゲレンデ内コースで同じようなシチュエーションで滑落したことがあるのでその時の動画がこれ⇩

 

 

 

前のブログでは主に装備不足...地図を持たず、登山アプリを使わず、コンパスを持たず、登山届を出さず...ということから起こる”道迷い”について解説しましたが、その脇で、転倒 衝突 滑落(バックカントリーのみならず冬山登山でも)がな何故起きるのか?

 これにある程度の説明が付きました。

 

本当は県警が事故の詳細について発表してくれればよいのですが、精々滑っていて転倒した、滑落した...という内容に終わってしまうと思うのです。なぜ、転倒したか、滑落したか...これが大切なのですが...

 

いやいや、そんなことは言ってられない!3月中はまだ山は凍ってると思って用心すべし。

 故に、アイスバーンの不整地を滑る覚悟でバックカントリーに出かけないといけません。

 少なくともアイスバーンが嫌いって避けてるようではだめですね。

 

スキー場内で圧雪整備をしていないところでアイスバーンになっているところでしっかり練習する。

 

山頂からホテル前までガリクソン しっかり練習しましたよ...

 

 それから、バックカントリーでも急斜面は避けてトラバースなどを適切に行って転倒しても大丈夫なフェイルセーフで滑ること。

 

 これ以上バックカントリースキー・スノボで転倒 滑落 衝突事故がおきませんように...

 

あくまでも”そうなんじゃないか?”なんですが、いかがでしょう。

 

これで、小雪なのに転倒 滑落という遭難が続くことに説明がつきました。

寒いので午後になっても樹氷を楽しめました。