マクナマラの誤謬(ごびゅう)Ⅲ 他人が作った目標ではなく自分の目標を追おう...勝ち癖と負け癖 | 情熱山脈(passion mountains)のブログ

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ともかく山が好き...春~秋はトレッキングを...冬~春はバックカントリースキーを通して雪山の魅力を...

美しい桜 でも木を見て森を見ず...に気付かない経営者は多いのでは。コンピューター社会になってからそのような管理がスタンダードになってきたような気がする。

 

息抜きのつもりで書いたマクナマラの誤謬ですが、これが結構好評でお読みいただいた方が多く、やはり同じような事を感じている方が多いのかな...と...

 

 さて、現代は数字の世界。何をなすにも”数値目標”というものがついてきます。

一般的な会社員であれば、色々な目標を数値で与えられていると思います。また、その結果をもとに査定されるのではないかと...

 

 ところで、マクナマラの誤謬...です。

例えば、朝9時から夜20時まで空けている商店が2件あるとします。どちらも親会社の経営下にあって、売り上げ目標が科せられています。

 おおよそ、売り上げに対して人員は投下されるのが常ですので、その2件をA店とB店としてどちらもそこそこに売り上げが良くてほぼ同じだとして、その会社の基準だと同じ人員数が配置されますね。

 

 ところが...

  1. A店は、1日中を通して来客があり時間帯による変化が少ない。
  2. B店は、お昼と夜に集中した来店がありその時間はとても配置された人員数では足りない。

とすると、どちらのお店が高い評価となりますか?

  1. 一人当たりの売り上げ平均はどちらの店舗も同じ。
  2. 一人当たりの接客数の平均はどちらも同じ。

世の中にはこのような例が山ほどあります。
 ここで、会社が科す目標が、1人あたりの売上金額、1人当たりの接客数であるとすると...
B店は、混雑時には効率よく接客して客回転をあげる努力をしているのに評価は同じことになります。いや、暇な時間があるんだからお互い様だろ、と言って良いでしょうか。
 B店のスタッフは混雑時に効率よく客回転させるために閑散時はいろいろな準備をしていたら...B店の方が本来は評価されるべきです。

 

ところが、指標という不十分な数字をもって100%とするとこのような問題が起きます。

 

 それでは私の経験ではさらにどんな数字を見てきたか...

例えばA店とB店の品目別の売上額のパレート分析。

 

 パレートの法則に則ってA店とB店を比較してどちらの店舗の売り上げ構成がより安定しており良い販売力の投下が出来ているか。

このパレート図というのは数値を大きいものから順に左から並べて表示し、数値の合計に対するウエイト(%)を累計した折れ線グラフを重ねたものです。

 

 商品の売り上げを見た場合、よく売れて売り上げが上がるものもあれば、時々しか売れず金額も低いものもあります。ここで、よく2-8の法則と言われるものがあって、全品目数の2割で全体の8割の売り上げを締めているのが一番理想であると言われます。

 上位に集中しすぎて2割の商品で9割以上だと、効率よく感じますが上位の商品にある日強力なライバルが出現して売り上げを持って行かれたなどの場合いとも簡単にバランスも崩れ、店自体の売り上げもガタガタになります。

 逆に2割の商品で全体の5割くらいの売り上げしか上がってない場合、販売力を注力する品目数が多すぎで効率が悪い...

 

このような点でも単なる1人当たりの売り上げという指標だけでは不足なのがわかります。

同様に1人当たりの接客数で見ても、同じ20人/日であったとしてもその中の”お得意様”の割合によって差はでるでしょう。
 お得意様を、客単価や再来店回数などで評価する方法もありますが、それらも加えれば最初の指標より断然よくなる。

 

 さて、ここで今日の結論へ舵を切りましょう。

会社から指示された目標...これは、他人(ヒト)が作った目標です。目標はこれしかないよ!というスタンスで仕事をしているとそれ以上の結果は出ません。

 私は、医療系の仕事ですが、日本では医療は国民皆保険制度という統制経済のもとにあります。国民が安心して医療サービスを受けられるように、医療行為や材料、薬の単価を国が決めています。そして、医療として取り組まなくてはならない目標も国から降りてきますし、その項目に対して報酬が決まる。

 とうぜん、会社としてもそれを咀嚼した形で数値目標を作りトップダウンするのですが...

 

私は、目標は自らが創造するものであり、上記の他人が作った目標は”結果”であると考えています。

 

 上記の例でいえば、お得意様の数を増やす、お得意様の購入額をアップするというのが自らの目標です。そこには、お得意様の顔が見えて自らが起こす行動が絵に見えているはずです。

 

 この目標に対する結果として上がってきた売り上げつまり結果...これが他人が作った売り上げに対してどうなのか?だけです。

 その金額が、他人が作って科してきた数値より上回っておればそれでいいじゃない...

 

人生において、常に自らの目標を立てて行動する人はその目標に対して常に達成していきます。いや、達成できなかったとしても何故達成できなかったがはっきり認識できていますので、未達成ではないのです...
 いいかえれば、目に見える内容の目標を持って進むことが出来ているかどうかです。

 

 そして何より大切なのは...

達成する事は”勝つ”ことなのです。そうやって”勝ち癖”をつけてきた人、勝ち続けてきた人は人生の折り返しで振り返った時”充実した人生だった”と感じられる...

 

反面...

他人の作った目標に対し一喜一憂してきた人はだいたい”負け癖”がついてしまっています。

人生”負け”続けて過ごしていくのくらい勿体ない事はありませんね。

マクナマラの誤謬...誤謬社会でいかに生きていくか...

それは、科された数値目標をしっかりとらえてその不十分さを認識したうえで独自の目標を持って、それを追求していく...故に”勝ち癖”をつけていくことで波乱万丈な人生を幸福な時間で過ごせるのだ...と...
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