12/20、環境・清掃対策調査特別委員会が行われました。
午前中に調査案件の議論を行い、午後は委員会視察を行いました。

〈調査案件〉
1 廃棄物処理手数料の改定について
2 プラスチック資源回収導入検討調査の実施結果について

〈視察〉
・東京都廃棄物埋立処分場

【1 廃棄物処理手数料の改定について】
23区統一の事業系一般廃棄物処理手数料につき、5年10月1日から手数料が改定されることになり、4年第4回定例会で関連する条例改正が行われました。

改正内容
事業系一般廃棄物処理手数料 40円/kg⇒46円/kg

有料ごみ処理券の10ℓあたり手数料 
76円/10ℓ(10ℓ(1.9kg)×40円/kg)⇒ 87円/10ℓ(10ℓ(1.9kg)×46円/kg)
※10ℓ券(1セット10枚) 1セットあたり760円⇒870円
20ℓ券(同上) 同1520円⇒1740円
45ℓ券(同上) 同3420円⇒3910円
70ℓ券(1セット5枚) 同2660円⇒3045円

粗大ごみ処理手数料 上限額2800円(70kg×40円/kg)⇒3200円(70kg×46円/kg)
※以下、抜粋
10kg 400円⇒400円(据置)
20kg 800円⇒900円
30kg 1200円⇒1300円
50kg 2000円⇒2300円
70kg 2800円⇒3200円

【2 プラスチック資源回収導入検討調査の実施結果について】
プラスチック資源回収について、モニター調査とアンケートを行った内容について報告がありました。
アンケート調査については、9/9の特別委員会で報告がありました。
⇒blog9/9環境・清掃対策調査特別委員会「プラスチック資源回収の準備状況など

調査世帯数:有効世帯数145世帯(参加世帯数176世帯)
調査期間:7/4〜9、7/11〜16

調査結果の考察
(1)資源・ごみ排出量の総量のうち、
「容器包装プラスチック」9.2%
「製品プラスチック」1.6%
であり、約11%が資源となりうるプラスチックであった。
 

(2)燃やすごみとして排出されたごみ・資源には「容器包装プラスチック」が6.4% 含まれていたが、そのほとんどが汚れの付着した容器包装等であったことから、分別はほぼ適正に行われていた。
 

(3)資源(プラスチック)として排出された資源・ごみにおいては、「容器包装プラスチ ック」が79.0%、「製品プラスチック」が17.9%、合計すると約97%がプラスチックとなっており、適正に分別。
モニター世帯には、対面で分別方法を説明しているため、非常に高い分別率が得られたものと考えられる。
なお、不適正物の中では、「紙類」が全体の0.5gと最も多く、次いで、食品ごみ等の「厨芥」と、金属との複合製品等の「その他プラスチック」がそれぞれ0.3gだった。

・上記不適正物の紙類は、ラップ等に貼られているシール等が含まれていると考えられる。簡単に剥がれるのであれば剥がしてもらう。
・厨芥は弁当容器等の食品等が含まれると考えられ、排出時の洗浄をお願いすると共に、汚れが落ちない場合は燃やすごみとして排出してもらう。

私からは以下の質疑を行いました。

Q:11月、12月実施の区民説明会の状況は
A:モデル事業の実施地域、7地域で3回ずつ行なった。
11/20〜12/18 各回多いとは言えず、10人弱程度。全体で170名程度。
紙の資料を配布、質疑応答。質疑応答や意見などは区HPで随時掲載する。

Q:説明会での主な質問は
A:モデル実施がいつまでか、他区の実施状況。資源の出し方に対する質問、発泡スチロールの大きさなど。周知方法についての質問。転入者に対する周知なども。

Q:豊島区は回収量が高めになるという予測(区の資料によると、本格実施後は1日当たり24.1g/人となり、港区の28.8gに次いで2位相当の予測)だが、単身世帯や外国人の割合の高さなどから、額面通りに受け取れないがどのような分析なのか?

A:モニター調査の数字をそのまま当てはめると非常に大きな数字、他区の実績を勘案して推計値は出した。

本区は容器包装プラスチックだけでなく、製品プラスチックも含む。先行している自治体だと製品プラスチックまで加えているのは港区と千代田区のみ。製品プラスチックを除くと18.6gとなり、中野区と同程度になる。

 

モデル実施に応じてくださった世帯は、資源化に対しても非常に協力的な世帯であると考えてよいと思います。

9月の委員会ではアンケート調査の結果の報告もありましたが、そのような協力的な世帯の方々でも4割の方が分別を面倒に思う、という回答でした。

限られた資源を有効に活用していく、という大義はあるはずですので、事業に対して意義を含めて区民の方々に納得し理解して頂くのが肝要です。


【委員会視察・東京都廃棄物埋立処分場】
調査案件の議論後、委員会視察を行いました。

視察先:東京都廃棄物埋立処分場(江東区海の森2−4−76)

中防合同庁舎へ到着後、視察概要などのDVDを視聴。
その後は処分場の見学を行いました。

 

中央防波堤外の広大な敷地

 

廃棄物は破砕や焼却処理などで容量を縮減してから埋め立てられます。

 

23区内の廃棄物の最終処分場のこれまでの取り組みと現状、課題などを確認しました。
今のままの利用では50年程度で満杯になってしまうため、施設をどのように延命させるのかは大きな課題です。
平成初期(90年代前半頃)までは、発生した廃棄物をそのまま埋め立てをしていたため、悪臭や虫の発生などの問題が生じると共に、用意した廃棄スペースもすぐに埋まってしまうという状況でした。今では、廃棄物を分別や縮減する中間処理の工程を挟み、ごみの量を減らしています。また、3R(リデュース、リユース、リサイクル)の考えが都民にも広まっていること、資源などの分別をさらに進めていること、などにより、さらなる縮減を進めているところです。

令和3年度の埋立量は、ピーク時の85%減になっているとのこと。
現状、豊島区ではプラスチック資源回収をさらに進めるべく、モデル地域での先行実施を行うところです。
こうした取り組みで限りある資源を有効に活用すると共に、区民一人一人が廃棄物の発生抑制に努める考えをさらに深化させることが重要であると考えます。

視察については以上です。

次回の委員会は1/25 10時から、3月の委員会は3/22 13時30分から、それぞれ行われる予定です。