12/14、公共施設・公共用地有効活用対策調査特別委員会が行われました。
午前中は審議、午後は委員会視察でした。

〈調査案件〉
1 旧竹岡健康学園の活用状況と今後の予定について

〈視察〉
・北区立浮間中学校、浮間図書館、浮間子ども・ティーンズセンター

【1 旧竹岡健康学園の活用状況と今後の予定について】
千葉県富津市にある、旧竹岡健康学園の活用状況と今後の予定について、報告がありました。

昭和10年に豊島区立竹岡臨海学園として開校し、利用者減などから平成25年に竹岡健康学園は閉園しています。

⇒過去blog2014年3/9 「78年の歴史に幕!竹岡健康学園閉園式、思い出を語る会

◆活用状況
・土地全部及び建物の一部を除く約2557m2を、平成26年度か一度更新を経て令和3年度まで、株式会社プラネアールへ貸付。
・同事業者は、各種ロケ撮影用に貸出し。
主な撮影用途は、テレビ(ドラマ、バラエティ)、ビデオ(ミュージック、プロモーション)、CM、スチール(雑誌、商品)、Youtubeなど。
平成29年度から令和2年度の間では、131〜167日の利用で、約2500〜3000名の利用者あり。
・令和元年度が大幅に赤字(▲581.5万円)。大型台風の被害を受け、屋根等の改修経費があったため。
2年度は112.9万円の黒字。

◆今後の課題
(1)施設の老朽化
築53年経過。2年以内に1.2億円程度の大規模改修が必要。解体する場合は3.2億円程度が想定される
 

(2)当面の予定(令和4年度)
現在の貸付契約期間が令和3年度末で満了。4年度の貸付に向けて年内に事業者の一般競争入札の公募を開始。

(3)今後の方向性(令和5年度以降)
施設の老朽化状況、民間事業者との意見交換等を踏まえ、5年度以降の取り扱いについて、3年度末を目途に一定の方向性を庁内において決定する。

私からの主な質疑

Q:竹岡健康学園が果たしてきた役割は大きく、閉園時にも卒業生や利用者の保護者などから存続を望む声もあった。

現在はロケスタジオとしての利用となっていて、区が何のために費用を負担しながら施設を持ち続けるのか、ということが問われるのではないか。

A:検討委員会の報告書。5年間の暫定活用案というのが大前提で、校外学習(区教育委員会)とロケスタジオ施設での暫定活用となった。5年間というのは、大規模改修が5年程度で必要になるということから。今は8年が経過し、5年では答えを出せず、今日に至っている。
区民の皆さまにどう使って頂くかという視点が必要。

(ロケスタジオとして)賃料を得るために大規模改修するというのは合理性がない。

Q:台風で施設に被害があった時には赤字が出ているが、平年では年間で約100万円の黒字。しかし、これでは改修費用の回収は見込めない。
今後の方針案での言及はないが、例えば、施設を塩漬けにして使わないという選択はあり得るのか(活用方法が決まるまで、当面改修もせずに先送りする、という可能性の確認)。

A:閉鎖管理、という方法を取っている区もある。
ただ、建物の劣化が急速に進むということもあるので、管理方法として適切か、という考えはある。

大規模改修をする前に、今後の活用方針を決める必要があります。

様々な角度から慎重に検討することを求めました。

【委員会視察】
午後は委員会視察を行いました。

視察先:北区立浮間中学校、浮間図書館、浮間子ども・ティーンズセンター
視察目的: 学校施設における複合施設の検討、複合施設における施設管理・運営方法の参考にするため。
施設概要:
・中学校、図書館、乳幼児親子や中高生施設の複合施設。
・図書館は地域図書館と学校図書館の一体型。
・子ども・ティーンズセンターは、プレイルーム・音楽ルーム・親子ルーム・創作ルームを備える(プレイルーム以外は普通教室よりも狭いスペース)。

◆説明
・公共施設の老朽化。平成25年に北区公共施設再配置方針、を策定。公共施設の集約化・複合化の検討、公共施設の総量抑制の方針に則り進めたもの。

学校施設の地域開放 動線は分けている

学校
・元々の区分けでは学校スペース立ったエリアについて、事実上図書館やティーンズセンターへ使ってもらっているという運用あり。
・読書活動に力を入れている。
・体育館への動線は、複数動線ないと混雑する。

◆施設視察

<中学校>

屋上にプールを設置

ビオトープも設置

校庭は人工芝。土の校庭を望む声もあったとのことですが、水はけの問題から人工芝を選択したとの事。視察したのがたまたま雨上がりの校庭でしたが、すぐに運動できそうなコンディションでした。

 

体育館。

武道場。中学校が未使用の場合は、ティーンズセンターで使用する場合も。写真には写っていませんが、3on3が出来るようにバスケのゴールも一つ設置されています。複合施設ならではの活用だと思います。



<子ども・ティーンズセンター>

0歳から18歳までの子供の施設として活用されています。

豊島区の、区民ひろばの「子育てひろば」と、中高生センタージャンプを組み合わせたような施設です。

乳幼児のいる親子が主に使用する部屋。床暖房完備!

音楽スタジオを2部屋設置。完全防音。

ボルダリング施設も設置されていました。



<図書館>

学校図書館と地域図書館の併設施設。

下の写真は、図書館と隣接している「学習室」

基本的には中学校が使用する部屋で、この部屋にも本が置いてあります。図書館との出入りは可能ですが、普段は図書館側との出入口は施錠されていて行き来できません。中学校が使用していない場合に、閲覧室としての活用があり得るとの事。

地域図書館が併設されているため、普通の学校図書館の数倍は蔵書数がある状態です。

中学生にとっては良い環境だと思いました。

 

地域図書館には、渋沢栄一コーナーがありました。



子供施設との併設は、施設の融通が付けやすいという利点。

図書館との併設は、中学生の学習面で大きなプラスがあるのではないかと感じました。

複合しているが故に管理面・運用面での課題もあると考えられますが、特に地域図書館との併設は良いなと思いました。

 

次回の委員会は、1/12(水)13:30からとなりました。