豊島区の令和3年度当初予算案が発表されています。

区議会での審議は、3月に予算特別委員会にて行われます。

 

【予算規模等】

・令和3年度一般会計当初予算は、1,302億2700万円(前年度比で約19億円増、+1.5%)

過去2番目の予算規模ですが、「福祉や子育て関連事業などの扶助費が過去最大」「将来の行政需要に対応するための各種基金への積み増し」「現在進行中の市街地再開発事業の投資的経費の増」(市街地再開発事業は国庫補助金等の対象であり実質的な区負担なし)などが主な理由。

・新型コロナの影響で基幹歳入は合計66億円にのぼる大きな減収。平成25年以来8年ぶりに財政調整基金を取り崩しての当初予算編成。

・新規拡充事業は、全221事業、約48億6千万を計上。「新型コロナ対策」「SDGs推進」「デジタル化推進」「池袋の都市再生」の4つの重点テーマが中心。

区HP「豊島区令和3年度予算案重点事業

区HP「豊島区令和3年度当初予算(案)の概要

 

【重点テーマ】

◆新型コロナウイルス感染症対策事業

新型コロナ対策、コロナワクチン接種体制、PCR検査の対象拡充(介護施設・障害者施設の希望者、子供関連施設の疫学調査で検査対象外となった職員のうちの希望者など)、経済対策など。

 

ワクチン接種体制については、先日の議員協議会でも説明がありました。豊島区は、集団接種、個別接種に加えて巡回接種の体制も構築する予定です。

⇒blog2/11「議員協議会」(2.新型コロナウイルスワクチン接種について)

 

経済対策では、商店街向けの支援策が新たに講じられます。

・商店街におけるキャッシュレス決済推進(利用者に20%ポイント還元)
・商店街が発行するプレミアム付き商品券へ補助金支給

両事業とも4月に商店街向けの事業説明会が行われる予定。

予算委員会の審議でも内容を確認します。

 

その他、令和2年度補正予算で始まった下記の支援策も継続されます。

・新型コロナ対策緊急資金(無利子融資の継続)
・コロナ対策緊急資金利子補給(利子補給の継続)
・新型コロナ感染防止対策費用補助事業(改装費や消耗品費への補助。以前ご案内した事業の継続)

 

◆SDGs推進事業

昨年選定された「SDGs未来都市」「自治体SDGsモデル事業」、昨年宣言した「としまSDGs都市宣言」を機に、様々な事業をSDGs推進事業として組み替えています。

主な事業として、池袋駅周辺の4公園を核にしたまちづくり、ファーマーズマーケット(イケ・サンパーク)、プラスチック容器包装の資源化、ひきこもり相談体制の強化などが挙げられています。

 

◆デジタル化推進事業

行政サービスのデジタル化、デジタルで業務改善、民間との協働、GIGAスクール構想の推進、などのアクションを行う方針です。

おくやみコーナー(亡くなった方に関する手続きのまとめ)、公金納付・手数料のキャッシュレス決済拡大、公文書管理推進システム構築、デジタル化推進員の任用、新しい学びのスタイルへの支援強化、など。

 

◆池袋の都市再生

池袋駅周辺を、歩行者広場の整備などで改善していく構想を示しています。

 

◆その他

2030年に向けた中長期的なテーマ、として、施策を4つに分けて紹介しています。

詳細は区資料「豊島区令和3年度予算案重点事業」をご覧ください。

 

この中で1点だけ紹介します。

「繁華街の安全・安心を守る!池袋・大塚駅前等パトロール・見守り整備事業」が予算化されています。

地域の方、警察、行政などのメンバーで、環境浄化パトロールは池袋駅周辺だけでなく、大塚駅周辺でもこれまでも行ってきました。

しかし、特に大塚駅北口は客引き行為が後を絶たず、度々区民の方からのご相談を受けていたこともあって、私自身も議会で何度も対策強化の要望をしてきたところです。

要望が叶い、令和3年度予算に対策強化が謳われています。

大塚は繁華街もありますが、少し歩けば閑静な住宅街が広がる街です。駅前のにぎわいを求めるだけではなく、安全安心なまちづくりも併せて行う必要が特にある街だと私は考えております。

実効性が担保されるように行政とも引き続きやり取りする所存です。

 

予算概要などについては以上です。