11/16、豊島副都心開発調査特別委員会が行われました。

 

〈調査案件〉

1 豊島区都市づくりビジョンの部分改定について

2 大塚北口駅前広場のネーミングライツについて

3 雑司ヶ谷霊園再生のあり方について

4 イケ・サンパークの全面開園について(ファーマーズマーケットの開催)

 

【1 豊島区都市づくりビジョンの部分改定について】

11/6に行われた都市計画審議会で報告があった案件です。

⇒11/6blog「豊島区都市づくりビジョンの改定など 豊島区都市計画審議会

 

先日の都市計画審議会であったように、今回は必要最小限の改定をするとしています。

しかしながら、上位計画である都の計画にまちづくりの方針が今回改定された際、令和7年の本区の都市づくりビジョン改定時に影響が大きく生じるのではないかと考え、その確認を区へ行いました。

区の回答では、ビジョンの本格改定時には地域とワークショップを行うなど、地域の声を聞きながらの時点修正を行うとのこと。それに伴いビジョンを改定するため、都の上位計画の表記と食い違っても、切り離して修正が可能である、との認識を得ました。

例えば、Hareza池袋や4つの公園プロジェクトなどは現行の区都市づくりビジョンには表記がなく、逆に今回改定の対象となっていない箇所には明らかに古い表記となっている箇所もあります。これらは必要最小限の改定の範囲ではないか、という意見も申し述べました。

今回の指摘やパブコメ結果などを踏まえた検討を行うとのこと。

 

【2 大塚駅北口駅前広場のネーミングライツについて】

現在整備をしている大塚駅北口駅前広場の名称について、ネーミングライツの募集を行う旨の報告がありました。

⇒区HP「『大塚駅北口駅前広場』ネーミングライツパートナーを募集します

 

◆概要

・目的…命名権料は大塚駅北口駅前広場の維持管理費に充当する

・募集方法…豊島区で選定委員会を設置し、公募によりパートナー企業を決定

・表示内容…パートナー企業の提案を元に、法令による規制や「光のファンタジー」を中心とした駅前広場整備のコンセプトをふまえて決定

・対象箇所…大塚駅北口における都市計画上の駅広場並びに周辺区道部分

・命名権の範囲(色がついている箇所)

 ・対象箇所の大リングやモニュメントに広場名や企業名を掲示出来る

    ・区の広報誌やホームページ上の施設名称は、原則広場名を使用する

    ・南北自由通路に案内板を設置する等、公共施設を活用し広場名をPR

・命名権料…年額1000万円以上を想定

・契約期間…1契約あたりの期間を、10年間とする

 

◆駅前敷地所有者であるJRの理解

・協定広場でのネーミングライツは過去に前例がない、という当初のJRの見解。国の見解も確認することとなった。

・国の見解も確認し、国交省内で検討の上で「特に問題ない」旨の見解が届く。

・国の見解を受け、JR社内で検討の上、ネーミングライツを認める旨の見解が届いた。

 

◆地元住民の理解について

・大塚駅北口連絡会(8/28、9/18)で説明

※大塚駅北口連絡会(大塚北口商栄会、折戸通り商栄会、折戸協和町会、北大塚一丁目睦町会、北大塚  伸和町会、西巣鴨新田町会、北大塚上池袋宮新町会の2商店会・5町会の代表者で構成される協議体)

・地元からの要望は3点。

①広場名が頻繁に変わるのは避けて欲しい(10年くらいは同じ名称

②選定の評価委員の中に地元のメンバーを入れて欲しい(地元から4名入る)

③「大塚北口」などを併記してもらいたい

 

◆今後のスケジュール(予定)

令和2年11/2〜24 パートナー企業募集(募集・質問期間・提案書提出)

令和2年 11月下旬~12月上旬 選定委員会による審査(10名で構成、うち地元から4名)

令和2年 12月中旬~下旬 優先交渉権者の決定、契約書の締結

令和3年 1月上旬~3月下旬  表示物の設置工事

令和3年 3月末 北口駅前広場完成

令和3年 4月~ ネーミングライツ開始

 

◆事業費とランニングコスト

・大塚駅北口駅前広場整備の事業費(イニシャルコスト)は現在のところ14億円弱。今後の補正予算で4000万円の追加計上があり、それも加わる。

・維持管理費(ランニングコスト)は、電気料金、清掃、植栽管理、トイレの管理などで年間2000万円程度を見込む。

 

◆ネーミングライツへ至る経緯

・ランニングコストの一部を賄う手法として検討

区としてはランニングコストの半額程度は賄いたいという考えあり

・ある企業からの提案があり、1000万円/年程度の金額は設定可能、という瀬踏みあり。

 

私からは、ランニングコストの一部を賄う手法としてのネーミングライツは良いアイディアであると評価した上で、質疑をしました。

Q:ネーミングライツの名称の他、条例上の名称などはあるのか

A:路線名(31-782号線)、都市計画法上の広場の名称(大塚駅付近…)のみ(記号など、いずれも通称名などとしてなじまない名称でした)

Q:東京建物BrilliaHall、イケサンパークなどはいずれも条例上の正式名称があり、ネーミングライツや愛称がある。駅前広場の正式名称も付けておくべきではないか。

A:必要性や要望など踏まえて今後検討(当面は設定せず)。

 

上記のようなやり取りでしたが、私はネーミングライツ以外の呼称も持っておくべきだと考えています(例えば、公募で「大塚駅北口駅前広場」のネーミングライツ募集、としているので、このカギカッコの名称でもよいと思います)。

南口駅前広場は公募で「TRAMパル大塚」という愛称になりましたが、大塚駅南口駅前広場という呼称も併存しています(⇒ex区HP「豊島景観百選アンケート結果」 )。

 

芸術文化劇場はネーミングライツで東京建物BrilliaHallとなりましたが、エリア全体はHareza池袋という公募の愛称です。今回はエリア全体を示すネーミングライツのため、地域名がないと分かりづらい、という旨も指摘しました。

副区長からは、北口広場を示す分かりやすさは必要だという認識の答弁がありました。

ネーミングライツによる名称について、どのようなものが提案されるのか現時点では分かりませんが、大塚駅の北口駅前広場だということが分かる呼称の工夫をして頂きたいです。

最終的に、地域、行政、ネーミングライツに協力してくれる企業のそれぞれにとって良い形に収まることを期待しています。

 

他の議員の主な質疑

Q ネーミングライツで1000万円/年以上とのことだが、どのように算定したのか
A 維持管理費の半分程度と考えたのもあるが、広告料は変動があるもの。
ある1企業から提案があり、このくらいは出てくる金額とのことで設定。
Q 大塚駅北口連絡会では了解をいただいた、とのことだが、企業名を入れるとのこと。施設がたくさんあるがどこに企業名を入れるのか。

A どこに表示を入れるのかを含めて、提案を受ける。

象徴的なモニュメントもできるので、オブジェのように表示することもあり得るのではないか。大塚の文化や地域性を踏まえた提案をして欲しいと要綱にも記載。

 

区長

年間の維持管理費が大きな財政負担となる。少しでも民間から協力を得たいという思いでネーミングライツを設定。強気な金額という指摘もあるが、街に価値がなければ広告費を投じることができないだろう。大塚が大きく変わっていく、という中での取り組み。

価値が生まれるからこそ、ネーミングライツが成立する。ブリリアホールの際も金額で難航したが、何度も金額の交渉を行なって大きな金額を引き出した。

大塚も大きく変わっていく中で、イメージを損なわせてしまっては何の意味もない。お金も大事だが、大塚の将来が大事だという考えでやっていきたい。

企業側は目立つように、こちら側は街のイメージを損なわないように、が大事。

大塚駅北口はネーミングライツを出すことにより、さらに価値を高めたい。

 

【3 雑司ヶ谷霊園再生のあり方について】

11/6に行われた都市計画審議会で報告があった案件です。

⇒11/6blog「豊島区都市づくりビジョンの改定など 豊島区都市計画審議会

 

【4 イケ・サンパークの全面開園について(ファーマーズマーケットの開催)】

◆全面開園について
イケ・サンパークについて、施行中の防災倉庫、カフェがもう少しで完成予定となり、いよいよ全面開園を迎えます。

12/12(土)には全面開園のための完成式典が開催。

当日から毎週土日に「イケ・サンパーク・ファーマーズマーケット」が開催されます。
 

◆ファーマーズマーケットについて
・出店店舗は、農産物の販売や区内の名店、友好都市、障害者福祉団体、起業支援ブース等の予定。

農産物は埼玉県農林部の協力。

友好都市との連携は、地方との共生の観点。

区内商店街などへの呼び掛けも行っていて、豊島区の活性化にもつなげたい。

・開催日は毎週土日10~16時、店舗数は50ブース

・本事業は「自治体SDGsモデル事業」の第一弾として、公園の指定管理者(日比谷アメニス)と区が共催して実施。
決済はキャッシュレス、レジ袋削減でエコバック、食品ロスへの取組みなど。

 

イケ・サンパークは既に沢山の人出がある公園となっていますが、週末には更なる仕掛けが加わります。

展開後に不具合などが生じたら随時軌道修正をしつつ、ファーマーズマーケットが豊島区にとっても、他の自治体にとってもよい取り組みになることを期待しています。

 

次回の副都心委員会は、12/15火です。