11/6、豊島区都市計画審議会が行われました。

〈報告〉
1.補助81号線沿道まちづくりについて(東池袋四丁目C地区)
2.豊島区都市づくりビジョンの改定について
3.防災街区整備方針の改定について
4.雑司ヶ谷霊園再生のあり方について

【報告1.補助81号線沿道まちづくりについて(東池袋四丁目C地区)】
東池袋四丁目C地区の共同化についての報告がありました。
イケサンパーク東側と補助81号線(都電荒川線の沿道)の間に当たります。


当初計画案は地上14階・高さ約43mでしたが、地上12階・高さ約37mにするなどに見直す案。
・地区計画で高さ25mとしている最高限度の緩和を2倍から1.5倍以下に変更して高さを抑える
・敷地の一部を除外して敷地の整形化及び事業の効率化を図る
・従来案でも計画していた地域貢献施設を設置(敷地内貫通通路、防災備蓄倉庫、防災井戸、ポケットパーク、緑化など)

今後の予定
令和3年度 住民説明、都市計画審議会(報告、諮問)
令和4年度 着工(工期約27ヶ月)
令和6年度 完成・引き渡し

委員からの主な質問
Q 事業手法は
A 密集事業を活用した共同建替。総合設計までは行わない。
Q 日影の確認、防災公園側については
A 防災公園には2時間程度日影の想定
Q 権利者の経費を賄うための保留床ということか
A スキームとしては再開発で事業費を賄うような手法を考えている
Q 元々の関係権利者の人数は。権利者は減ったのか
A 公社を入れて10名の権利者。今回省いた土地の方も権利者の1人。今後の事業のために、見直しで外れた土地も公社が土地を持ち続ける。

【報告2.豊島区都市づくりビジョンの改定について】
表記の改定案について報告がありました。

東京都の「都市計画区域マスタープラン」(区域マス)等の上位計画が令和2年度末の改定を踏まえ、豊島区都市づくりビジョンの必要最小限の部分改定を行うもの。
同ビジョンは令和7年に全面改定予定。
⇒都の改定のポイントは、9/1の都市計画審議会blogを参照

9/1「東池袋一丁目地区第一種市街地再開発事業、池袋地区駐車場地域ルール策定及び運用など 都市計画審議会

 

今後のスケジュール

令和2年11月末~12月末 パブリックコメント

※上記と同時期に都へ意見照会

令和3年3月末 豊島区都市計画審議会(諮問)

令和3年3月末~4月 豊島区都市づくりビジョン(改定)


私からは、都の区域マスなどへどの程度区から意見を述べることが出来るのか、確認。

区の答弁では、これから意見照会が行われるとのこと。都の計画は本区の都市づくりビジョン(改定前)を参考にしながら策定されているので、その内容が反映されているもの。今回のビジョンの改定は最小限に留める、という考えも示されました。

しかしながら、都の計画の文言をそのまま横引きする箇所もあることから、区の全面改定が5年後だったとしても、ある程度の時点修正は今回行っておくべき、という指摘をしました。

 

東京都は広域自治体であり、地域ごとの事情を細かく捉えることはあまりできないと考えます。豊島区のような基礎自治体は、都の捉え方のようにエリアを大きく捉えるのではなく、きめ細かな計画を考えるべきです。

駅に近いエリア、大通り沿いのエリア、駅から少し離れた住宅地、などエリアごとにまちづくりの考え方は異なるので、これらを踏まえた検討をしていくことを、今後区へは求めたいです。

 

部分改定か、大きな改定か、という議論は専門部会でもあったようです。本格的な改定は区民を交えてのワークショップなども経て行ってきた経緯があることから、今回は部分改定に留める、という考えになったとのこと。

改定のポイントは、区域マスの改定と交流拠点の新たな設定の2点。SDGsの観点などはビジョン策定時点ではなかった要素のため、部分改定で文言を少し加えた程度に留めているとの説明。

部分改定に留めるという方針だが、今回の都市計画審議会での指摘やパブコメを踏まえて必要な改定は行う、という答弁がありましたので、修正案を待ちたいと思います。

【報告3.防災街区整備方針の改定について】
表記の方針は、震災時の大規模な被害が想定される木造住宅密集地域につき、防災機能の確保と土地の合理的かつ健全な利用が図られる防災街区の整備を促進することなどが目的。

 

変更点は4点

・池袋四・五丁目地区に造幣局跡地を加えて区域拡大

・長崎・南長崎地区に補助26号線沿道の隅切り部を加えて区域拡大

・雑司が谷・南池袋地区に、都市計画墓園範囲に合わせて区域拡大

・全地区において事業の進捗・実施状況に合わせて文言を修正

 

今後のスケジュール

令和2年11月 都市計画原案資料を都へ提出

令和3年度 都から都市計画案の意見照会、都市計画審議会へ諮問、都へ回答。その後に都による都市計画変更決定告示。

※参考

東京都HP「防災街区整備方針の概要」(現行)

 

【報告4.雑司ヶ谷霊園再生のあり方について】
下記の資料を用いての説明がありました。

⇒2年6/30 令和2年度第1回公園審議会「雑司ケ谷霊園再生のあり方について(諮問)

 

都は区部霊園の管理について、霊園利用者だけでなく広く都民が利用できるよう、「霊園」と「公園」が共存し、相乗的に機能を発揮する空間として再生すべき、としています。
雑司ヶ谷霊園も、この観点から再生について議論が行われています。

 

当初は11月頃に中間まとめが行われ、パブコメという予定でしたが、コロナ禍によりスケジュールが遅れているようです。

都審議会による中間のまとめは11月下旬頃の見通しで、その後にパブコメが行われるのと共に、本区への意見照会があり都市計画審議会で意見を述べることとなります。

都の公園審議会の答申は令和3年3月頃の予定です。

 

以上です。

次回の都市計画審議会は、12/21に行われます。