9/1、豊島区都市計画審議会が行われました。

 

〈議題〉

議案1・2 東池袋一丁目地区第一種市街地再開発事業等について

報告1 池袋地区駐車場地域ルールの策定及び運用について

報告2 都市計画区域マスタープラン等の改定について

 

【議案1・2 東池袋一丁目地区第一種市街地再開発事業等について】

これまでも報告のあった東池袋一丁目地区について、

・東京都市計画第一種市街地再開発事業

・東京都市計画地区計画

の決定について諮問がありました。

 

資料として、都市計画案の公告・縦覧、意見書提出の概要の説明あり。

賛成意見30通、反対意見3通

建築敷地面積が約9900㎡、延べ面積は14万5000㎡の大規模な事業となります。主要用途は、事務所、文化施設、駐車場。

 

事業の概要については過去blogに記載しています。

⇒5/26blog都市計画審議会

 

賛成多数で再開発事業、地区計画を了承しました。


【報告1 池袋地区駐車場地域ルールの策定及び運用について】

7/7の総務委員会での議案、7/21の副都心委員会での報告などと同内容です。

概要は過去blogをご覧ください。

⇒7/7blog総務委員会

 

【報告2 都市計画区域マスタープラン等の改定について】

大きく3つの報告がありました。

①都市計画区域マスタープランの改定(東京都)

②都市再開発の方針の改定(東京都)

⇒東京都都市整備局HP「都市計画区域の整備、開発及び保全の方針等の概要について」など

③豊島区都市づくりビジョンの部分改定について(豊島区)

⇒豊島区HP「豊島区都市づくりビジョン」(現行計画)

 

いずれも今年度中の改定を目指すものです。

③は①②の都の上位計画を基に改定されます。

 

①のポイント

・従前の中核拠点として都心・副都心を位置付けた「環状メガロポリス構造」から、拠点の位置づけなどを再編した「交流・連携・挑戦の都市構造」の実現を目指すもの

・2つのゾーンと4つの区分に都内を再編。改定後は環状7号の内側が「中枢広域拠点域」となり、豊島区は区内全域がこのエリアにあたる。

・「中核的な拠点」に池袋、「活力とにぎわいの拠点」に大塚、巣鴨、駒込が位置づけられる。

・地域の将来像の改定。

 

②のポイント

・池袋駅周辺が「特定都市再生緊急整備地域」に指定されたことを受けた変更

・立教大学周辺は、防災都市づくりに関する事業が完了したため、再開発を誘導する位置づけではなくなったため、再開発促進地区を廃止

・南池袋二丁目A地区は市街地再開発事業が完了したことを反映、池袋駅周辺地区の都市再生地区指定など。

・①などを踏まえて「活力とにぎわいの拠点」となった、大塚駅周辺地区、巣鴨駅周辺地区、駒込駅周辺地区を再開発促進地区に指定

・長崎、南長崎地区の目標等の記載変更(都市構造の見直し等で位置づけが大きく変わったため)

 

※再開発促進地区とは

地域が抱える課題に対し、再開発による整備が必要で当該地区を整備することが周辺地域への波及効果を及ぼすなどの効果があり、当該地区の整備又は開発の計画の概要を定める事業の進捗に至っている地区

 

③のポイント

・①②の見直しを踏まえ、大塚、巣鴨、駒込は、交流(活力とにぎわいの)拠点の位置づけへ変更。また、東長崎駅北口のまちづくりの状況を踏まえ、東長崎を生活拠点から交流拠点へ変更。

・住宅マスタープラン、環境基本計画、池袋駅コア・ゾーンガイドライン2020等の関連計画との整合をは図る

・地域別の各プロジェクト等について、時点修正や追加を行う

・SDGsに関するエッセンス追加

・「池袋副都心」の表記は、令和7年の全面改定まで使用を続ける

 

①②は10月末頃から令和3年1月上旬までの間、都から区への意見照会がある予定。区から修正などの意見がある場合は都へこの期間に伝えます。

③は①②を踏まえる必要あり。今後、都との協議を行い、10月に都市づくり専門部会を開催予定です。

その内容を受けて都市計画審議会での報告、パブコメ、都市計画審議会での諮問、改定となります。

相当な議論が必要な内容だが検討時間がタイトではないか、という指摘が中林会長からありました。事務局側からは都の改定に合わせて改定したい、との答弁。早急に案をまとめていく必要があります。

 

①で都が謳う「特色ある地域の将来像」では、それぞれの地域の表記が充実しました。

特に位置づけが変わった大塚、巣鴨、駒込はそれぞれの地域特性を踏まえた表記が盛り込まれそうです。

大塚は都電や池袋・東池袋と連携した観劇後の余韻(アフター・ザ・シアター)、巣鴨は中山道や染井霊園の歴史的資源と個性的な商店街、駒込はソメイヨシノ発祥の地、など。

 

今回の都市計画審議会の概要は以上となります。