政務活動費不正使用問題について(後半)

政務活動費問題について(総括)

 

 

 話は平成26年(2014年)12月臨時議会にさかのぼります。

 

 当時、市川市議会は、住民監査請求をきっかけに政務活動費の使い道の問題に揺れていました。住民監査請求は棄却されましたが、議会のほうでは、政務活動費の使い道をめぐって議員が2つのグループに分かれ、その結果2つの百条委員会が作られるという異例の事態となっておりました。

 

 二つの百条委員会の主な目的は、政務活動費による会報の郵送やアンケート調査に関する切手の大量購入について、もう一方は政務活動費のそれ以外の使い道についても調査するといった内容でした。

 

前者は賛成者全員で設置決定。後者は反対討論「松井努議員」、賛成討論「小泉文人議員」「鈴木啓一議員」で討論が行われた後に賛成者多数で設置決定。となりました。

http://www.city.ichikawa.lg.jp/cgi-bin/kaigi.cgi?nen=16&getu=11&filename=kaigi_141224.txt#jump_getsu

 

概要をまとめますと、切手の大量購入について住民監査請求がなされその監査結果は棄却ではあるが内容はグレー(監査の限界)と言う監査結果であり、その内容においておかしいところが新たに見つかったので百条委員会で調べるというもの。後者は監査が入ったところで様々な問題が見つかった。切手の大量購入についてのみ追求するのではなく同様に監査で問題を指摘されたところも全部明らかにして政務活動費問題を解決しようというものでした。

 

ここまで読むと、そうですね、全員調査して政務活動費の不正使用をどんどんと明らかにしていく自浄効果を期待できるもので良いのではないかと感じます。

 

なお、私はフラット(公平)ですのでどちらを擁護するといったものでもないので、不正をしていた側が牽制や対抗・報復措置としてぶつけ返してあやふやにしようとしたとも取れるのも自然だと思っております。

 

後者で例として挙げられたものは

  • 年間二百何十日というような市内出張、あるいは県外・市外視察、そうした日にも市内出張がされているような市内出張費の請求
  • 自分の政党機関紙購入、関係書類購入(政党献金)
  • 市川市の行政課題とは余りにもかけ離れたと思われるような市外視察の内容
  • 中身が乏しい市外視察を組んで里帰り
  • 書籍という名目で議会の調査とはかけ離れた週刊誌購入
  • 政務活動費を議員の親、兄弟の生活費に充当
いやいやいや、切手の大量購入転売横領も勿論アウトですが、五十歩百歩、全部アウト・・・( ̄▽ ̄)
 
で、実際この後どうなったのかと言うと、2つの百条委員会が同時に活動するとなると、調査の公平・公正に市民が疑念を抱くおそれがあるということで、市長が百条委員会の調査に先行して、政務活動費の使いみちについて、個別外部監査を実施しました。
 

※個別外部監査=外部の第三者が市長の要求を受けて行う監査で、平成23~25年度の政務活動費の使いみちのうち、切手購入、備品購入、市内視察、会報作成の4つの経費について、正しく支出されているかを調べるものでした。

 
個別外部監査の報告書は市の公式サイトに上がっております。

http://www.city.ichikawa.lg.jp/common/000200015.pdf

 

 監査結果において、4つの経費に関する各会派の使いみちのうち、条例や運用手引きなどのルールに沿っていないもの(検出事項)として指摘されたものをまとめました。

 

 

Spreadsheetにまとめてありますので、こちらからもご覧頂けます。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/17l5SMFQkbBHcuEquRt6Nby42XiOifyNzD1eoFZ0Zwn0/edit?usp=sharing

 

 指摘された金額は、3年間の全会派の合計で約2134万円にのぼります!

なお、議員1人に支給される政務活動費は年間で96万円、全部使い切ったとして、任期4年の合計でも384万円ですから、2100万円以上のルール違反が、一人だけのものではないことがポイントですね。

 

しかし、なんとまぁ・・・(怒

 

各会派の一部の人が悪いからその人を弾劾するのか、連帯責任で総辞職・・・なお話に。

越川議員が討論の際におっしゃられておりましたが、「ルールが甘かった、そして意識も低かった、制度も不備があった、議会事務局のチェックも甘かった、チェックミスもあった。私たちも、野々村事件の前と後では私自身も含めて意識が低かった点もありますので、ぜひ改めるべき点は改める。」と言ったまずはルールの見直しが重要であり、指摘された金額は全て自主返納頂いて、辞任する人は辞任し、それぞれが情報を公開して謝罪した上で出直してくださいと言うのが解決策でしょうか?(甘いでしょうか?

 

皆さんの監査、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

さて、ここまでは他の方も検証されていた内容であって、更に突っ込んで見ます!!

 

ひとつ前の記事で紹介した、例のyoutube映像です。

 

 

切手問題は存在していなくて、市政のドンによる一連の政治工作であって個別外部監査逃れ!と主張された音声データです。

 

こちらの内容では、市川市議会議長兼百条委員会委員長 自民党市川支部 支部長 5期 71歳と書かれた議員が百条委員会に呼ばれたら「もっともらしい理由をつけて証人喚問を交わせとか逃げ切っちゃって」、「議員辞職勧告を議会から受けたとしても俺辞めないよでおしまいじゃん」、「叩きゃおめぇも埃出るだろ?」と百条委員会の委員長として絶対にあるまじき発言の数々が出るわ出るわ・・・

 

これが本当だとしたら、6期目は本当にご遠慮頂きたいところなのですが・・・

支援者の方々はご本人に問い合わせて頂き、事実か事実でないかを確認してから各自の判断で支援頂きたいと心から願います。

 

これが事実でないと言うことでしたら、事実ではないと私も追って記事を書かせて頂きますので、そのあたりもどうぞ宜しくお願い申し上げます!!

 

ま、事実は分かりませんので、分かるところから検証を進めて参ります。

 

 前の市長選の際に小泉文人前市議の記者会見で個別外部監査で切手の購入に関する指摘事項は実際はなかったということで自主返納までも含めまして色々と議員であることも利用させて頂いて調べてみました。

 

 小泉文人前市議が所属していた会派は

  • H23「社民・市民ネット」
  • H24~25「ボランティア・新生会・市民の風」

とのこと。

 

23年度の「社民・市民ネット」の時に585,000円の指摘があり、25年度の「ボランティア・新生会・市民の風」の時に、切手の欄に141,750円の指摘がありました。


ですので、詳しく個別外部監査報告書P.32を見てみますと、

 

検出事項は会派の了解がないままにアンケートが実施されていたことに指摘が入っております。切手代は58万5千円ではなく48万円なのですね。

 

24年度は特に指摘がないので25年度のP.60を見てみますと、

 

 

こちらの指摘は支出伝票に添付されている領収書のあて先欄に、記載がないものがあったという内容でした。

 

 確かに個別外部監査で切手の購入に関する小泉文人前議員への指摘事項はないですね、と言うことでここは小泉文人前議員が正しいものと考えます。

 

 アンケートをした・しないに関しましては、その後の百条委員会の報告書にもある通り黒に限りなく近いが立証できないのでグレーと言うことにもある通りで、申し訳ありません、分かりません・・・。

 

百条委員会の結論は結局、青山ひろかず議員に議員辞職勧告決議が出された感じです。今回の統一地方選挙でどの程度の支援者の方が政務活動費不正について本人含めて議論なされているのかが問われます。

 

3000文字を超えましたので、自主返納につきましては後編に続きます!