選挙前に数回に分けて綴った政務活動費不正受給の問題についてまとめなおしてみます。

 

3/25 政務活動費不正使用問題について(前半)

4/1 政務活動費不正使用問題について(後半)

 

 まず、話は平成26年(2014年)12月臨時議会にさかのぼります。

 

 当時、市川市議会は、住民監査請求をきっかけに政務活動費の使い道の問題に揺れていました。住民監査請求は棄却されましたが、議会のほうでは、政務活動費の使い道をめぐって議員が2つのグループに分かれ、その結果2つの百条委員会が作られるという異例の事態となっておりました。

 

 二つの百条委員会の主な目的は、政務活動費による会報の郵送やアンケート調査に関する切手の大量購入について、もう一方は政務活動費のそれ以外の使い道についても調査するといった内容でした。

 

 前者は賛成者全員で設置決定。後者は反対討論「松井努議員」、賛成討論「小泉文人議員」「鈴木啓一議員」で討論が行われた後に賛成者多数で設置決定。となりました。

http://www.city.ichikawa.lg.jp/cgi-bin/kaigi.cgi?nen=16&getu=11&filename=kaigi_141224.txt#jump_getsu

 

 概要をまとめますと、切手の大量購入について住民監査請求がなされその監査結果は棄却ではあるが内容はグレー(監査の限界)と言う監査結果であり、その内容においておかしいところが新たに見つかったので百条委員会で調べるというもの。後者は監査が入ったところで様々な問題が見つかった。切手の大量購入についてのみ追求するのではなく同様に監査で問題を指摘されたところも全部明らかにして政務活動費問題を解決しようというものでした。

 

 ここまで読むと、そだねー、全部調査して政務活動費の不正使用をどんどんと明らかにしていく自浄効果を期待できるもので良いのではないかと感じます。

 

 なお、私はフラット(公平)ですのでどちらを擁護するといったものでもないので、不正をしていた側が牽制や対抗・報復措置としてぶつけ返してあやふやにしようとしたとも取れるのも自然だと思っております。特に誰に忖度をするつもりも道理もありません。不正は許しませんしさせません。

 

 後者で例として挙げられたものは

  • 年間二百何十日というような市内出張、あるいは県外・市外視察、そうした日にも市内出張がされているような市内出張費の請求
  • 自分の政党機関紙購入、関係書類購入(政党献金)
  • 市川市の行政課題とは余りにもかけ離れたと思われるような市外視察の内容
  • 中身が乏しい市外視察を組んで里帰り
  • 書籍という名目で議会の調査とはかけ離れた週刊誌購入
  • 政務活動費を議員の親、兄弟の生活費に充当

いやいやいや、切手の大量購入転売横領も勿論アウトですが、五十歩百歩、全部アウト・・・( ̄▽ ̄)

 

 で、実際この後どうなったのかと言うと、2つの百条委員会が同時に活動するとなると、調査の公平・公正に市民が疑念を抱くおそれがあるということで、市長が百条委員会の調査に先行して、政務活動費の使いみちについて、個別外部監査を実施しました。

 

※個別外部監査=外部の第三者が市長の要求を受けて行う監査で、平成23~25年度の政務活動費の使いみちのうち、切手購入、備品購入、市内視察、会報作成の4つの経費について、正しく支出されているかを調べるものでした。

 

個別外部監査の報告書は市の公式サイトに上がっております。

http://www.city.ichikawa.lg.jp/common/000200015.pdf

 

 監査結果において、4つの経費に関する各会派の使いみちのうち、条例や運用手引きなどのルールに沿っていないもの(検出事項)として指摘されたものをまとめました。

 

 

Spreadsheetにまとめてありますので、こちらからもご覧頂けます。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/17l5SMFQkbBHcuEquRt6Nby42XiOifyNzD1eoFZ0Zwn0/edit?usp=sharing

 

 指摘された金額は、3年間の全会派の合計で約2134万円にのぼります!

なお、議員1人に支給される政務活動費は年間で96万円、全部使い切ったとして、任期4年の合計でも384万円ですから、2100万円以上のルール違反が、一人だけのものではないことがポイントですね。少なくとも5人・・・。

 

しかし、なんとまぁ・・・(怒

 

 各会派の一部の人が悪いからその人を弾劾するのか、連帯責任で総辞職・・・なお話に。

越川議員が討論の際におっしゃられておりましたが、「ルールが甘かった、そして意識も低かった、制度も不備があった、議会事務局のチェックも甘かった、チェックミスもあった。私たちも、野々村事件の前と後では私自身も含めて意識が低かった点もありますので、ぜひ改めるべき点は改める。」と言ったまずはルールの見直しが重要であり、指摘された金額は全て自主返納頂いて、辞任する人は辞任し、それぞれが情報を公開して謝罪した上で出直してくださいと言うのが解決策でしょうか?(甘いでしょうか?

 

皆さんの監査、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

 

さて、ここまでは他の方も検証されていた内容であって、更に突っ込んで見ます!

 

ひとつ前の記事で紹介した、例のyoutube映像です。

 

 

 切手問題は存在していなくて、市政のドンによる一連の政治工作であって個別外部監査逃れ!と主張された音声データです。

 

 こちらの内容では、市川市議会議長兼百条委員会委員長 自民党市川支部 支部長 5期 71歳と書かれた議員が百条委員会に呼ばれたら「もっともらしい理由をつけて証人喚問を交わせとか逃げ切っちゃって」、「議員辞職勧告を議会から受けたとしても俺辞めないよでおしまいじゃん」、「叩きゃおめぇも埃出るだろ?」と百条委員会の委員長として絶対にあるまじき発言の数々が出るわ出るわ・・・

 

 これが本当だとしたら、6期目は本当にご遠慮頂きたいところなのですが・・・

 

 支援者の方々はご本人に問い合わせて頂き、事実か事実でないかを確認してから各自の判断で支援頂きたいと心から願います。

 

 これが事実でないと言うことでしたら、事実ではないと私も追って記事を書かせて頂きますので、そのあたりもどうぞ宜しくお願い申し上げます!!

 

ま、事実は分かりませんので、分かるところから検証を進めて参ります。

とりあえず、現段階では映像が上がったという事実がある段階ですので。

 

 前の市長選の際に小泉文人前市議の記者会見で個別外部監査で切手の購入に関する指摘事項は実際はなかったということで自主返納までも含めまして色々と議員であることも利用させて頂いて調べてみました。

 

 小泉文人前市議が所属していた会派は

  • H23「社民・市民ネット」
  • H24~25「ボランティア・新生会・市民の風」

とのこと。

 

 23年度の「社民・市民ネット」の時に585,000円の指摘があり、25年度の「ボランティア・新生会・市民の風」の時に、切手の欄に141,750円の指摘がありました。


ですので、詳しく個別外部監査報告書P.32を見てみますと、

 

 検出事項は会派の了解がないままにアンケートが実施されていたことに指摘が入っております。切手代は58万5千円ではなく48万円なのですね。

 

 24年度は特に指摘がないので25年度のP.60を見てみますと、

 

 

 こちらの指摘は支出伝票に添付されている領収書のあて先欄に、記載がないものがあったという内容でした。

 

 確かに個別外部監査で切手の購入に関する小泉文人前議員への指摘事項はないですね・・・と言うことでここは小泉文人前議員が正しいものと考えます。

 

 アンケートをした・しないに関しましては、ここでは別問題であって、それはその後の200万円掛けて行った百条委員会の報告書にもある通り白か黒かはつけられない状態は変わりません。ただし、その百条委員会もやらせ・出来レースであったとなると、この問題以上に、更に大きな問題が出現致します。どこに本当の真実があるのか?そのことに付きましては引き続き調査を続けて参りたいと思います。


 百条委員会の結論は結局、青山ひろかず議員議員辞職勧告決議が出されたというのが事実です。俺辞めないよでおしまいなのか否か、この点につきましては、しっかりと今回の統一地方選挙でどの程度の支援者の方が政務活動費不正について本人含めて議論なされているのかが問われると思います。支援者の方々、どうぞ宜しくお願い申し上げます!


 

 個別外部監査の結果が公表された後、各会派からは受け取っていた政務活動費を市に自主返納する動きが起きました。

 

 

こちらの資料は市情報センターで確認することが出来ます。

http://www.city.ichikawa.lg.jp/law02/1111000006.html

 

 27年4月に統一地方選挙がありましたので、それから3ヵ月後の状況です。925万円ほど返納されております。

 

あれ?2134万円では・・・?

 

 この後も全額ではないものの半額くらいまでは返納されたとかされていないとか。再び議席を預からせて頂くようでしたら最終的な自主返納額は調べて参ります!!(情報更新されていると思いますので

 

 そして、この情報を元に、前回の個別外部監査の結果に照らし合わせてみましたものが以下の通り。

 

 

例によって、Spreadsheetはこちらです。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1o_HKmeNTU55rXIKAWOcQw4r9UVY0XuPAFJt3NbuQVgA/edit?usp=sharing

 

結論をまとめますと、

公明党:6000円/6000円 返納=返納率100%

自由クラブ:0円/437万2651円 返納=返納率0%

日本共産党:5万8895/437万2651円 返納=返納率2%

民主・市民連合:0/0円 返納=返納率-%

民主・連合:6000円/7500円 返納=返納率80%

民主・連合・社民:9万195円/1万5百円 返納=返納率859%

みらい:355万7925円/355万8125円 返納=ほぼ返納率100%

社民・市民ネット:58万5千円/84万2545円 返納=返納率69%

無所属の会・市民ネット:0/80万8853円 返納=返納率0%

市民の声:0/14万円 返納=返納率0%

緑風会第1:113万5250円/296万6472円 返納=返納率38%

緑風会第2:196万7343円/201万9843円 返納=返納率0%

自由民主党:36万8520円/325万9781円 返納=返納率11%

みんなの党:4500円/1万500円 返納=返納率43%

ボランティア・新生会・市民の風:343万7760円/14万1750円 返納=返納率2425%

 

となっております。

 

 指摘されたところは修正し、返納に至る必要がなかったものもあったと思いますので、この数値をどの様に取るかは、指摘事項とにらめっこして考えることになると思われます。

 

 %だけで気になる点を挙げますと、自由クラブ、日本共産党、無所属の会・市民ネット、緑風会第2、自由民主党の返納率が極端に悪いのと、みらいの355万円まるまる返納しているところでしょうか。そして最後にボランティア・新生会・市民の風の返納率2425%と言う・・・(笑

 

 小泉文人前議員が潔白を晴らすために政務活動費全部返納された感じでしょうか・・・これに関しましては身を切る改革、恐ろしく潔いです。前回でも述べた通り、切手の問題等全て足したとしてもこの金額にはなりませんので・・・。黒だとしても白だとしても全力な姿勢は凄いと思います・・・。

 

 さて、長々と報告して参りましたが、政務活動費の不正使用問題の幕引きに付きましてどの様にするべきかは議論の余地があると思われます。認識がやはり浅くなっていたというのは事実であり、この一年半で今も皆さんを含めて薄れてきていると思います。

  • 自主返納したら良しとする
  • 自主返納しようとしなかろうと全員罰する
  • 悪質なものをピックアップして刑事罰も視野に罰する

およそこの3パターンでしょうか。皆様は如何お考えでしょうか?

 

 政務活動費につきましては、各議員の意識に深く残っておりますし、制度は大分ガラス張り・透明化されてきておりますので、今は以前のような不正使用問題と言うのはいたちごっこにはならずにかなり減らすことが出来ているのではないかと思います。

 

 私は市政透明化に加えて行政透明化を求められているつもりで二期目に望んでおります。私が現職のうちは常に全員の政務活動費予算・補正予算に目を光らせることをお約束申し上げます!

 

 

期日前投票について

https://ameblo.jp/hoshi--ken/entry-12455249799.html

候補者一覧

http://kentaro.chiba.jp/2019/database/