本日(10/16)は、今から44年前の、1976(昭和51)年10月16日、
長嶋茂雄監督率いる巨人が、前年(1975年)最下位という屈辱を晴らし、劇的な優勝を達成した日である。
この日(1976/10/16)、「長嶋巨人」は「マジック1」で、広島市民球場での広島-巨人戦を迎えたが、
巨人が5-3で広島を破り、見事に長嶋巨人が優勝を果たした。
この日(1976/10/16)は、長嶋巨人は「マジック1」だったものの、
シーズン最終戦(130試合目)であり、もし、この試合で巨人が敗れた場合、
2位・阪神タイガースが残り4試合を全勝すれば、阪神が逆転優勝するという可能性も有った、まさに「大一番」であった。
しかし、長嶋巨人は、そのプレッシャーを跳ね除け、見事に優勝を達成し、長嶋監督の歓喜の胴上げが行われ、長嶋監督が、敵地・広島市民球場で、宙を舞った。
しかも、痛快な事にというか、
前年(1975年)、長嶋巨人は球団史上初の最下位に沈み、
巨人の本拠地・後楽園球場で、広島カープに初優勝を達成されてしまう、という屈辱も味わった。
ちょうど、その1年後に、長嶋巨人が「リベンジ」を果たし、今度は、カープの本拠地・広島市民球場で優勝を果たしたのだから、
巨人ファン、長嶋ファンとしては、これ以上無いぐらい、嬉しい出来事だったのではないだろうか。
この年(1976年)についても、色々と語るべき事は多い。
前首相の田中角栄の「ロッキード事件」による逮捕というのが、最も大きな話題だったが、
この年(1976年)のプロ野球の「主役」となったのは、長嶋巨人である。
前年(1975年)、最下位に沈んだ長嶋巨人は、
張本勲(日本ハム)、加藤初(太平洋)という投打の主力を「補強」し、戦力を大幅にアップさせた。
これにより、長嶋巨人は前年(1975年)とは見違える程の強さを発揮するようになった。
そんな長嶋巨人に立ち向かい、最後まで優勝争いを繰り広げたのが、
当時、吉田義男監督が率いていた阪神タイガースであった。
この年(1976年)、江夏豊とのトレードで、南海ホークスから移籍して来た江本孟紀がエース格となり、
前年(1975年)に、初の本塁打王を獲得した田淵幸一も活躍し、阪神は巨人を激しく追い上げた。
というわけで、この年(1976年)の巨人-阪神戦は、物凄く盛り上がった。
その1976(昭和51)年の巨人-阪神戦の激闘の「象徴」となったのが、
同年(1976年)6月9日、末次利光の起死回生の逆転サヨナラ満塁ホームランであった。
ご覧の通り、打った末次よりも、それを出迎える長嶋監督の方が大喜びしていたという、有名な場面である。
この年(1976年)、長嶋巨人のエースとして大活躍したのが、
その細身の身体で投げまくった、小林繁であった。
小林繁の大活躍無くして、この年(1976年)の巨人優勝は無かったであろう。
長嶋巨人の主砲・王貞治は、長嶋巨人の好調さと歩を合わせるように、
相変わらず、ホームランを量産して行ったが、
シーズン終盤の巨人-阪神戦、首位攻防戦という最高の舞台で、
王貞治は、「球聖」ベーブ・ルースの記録を破る、「通算715号」ホームランを放っている。
こうして、1976(昭和51)年10月16日、色々有った末に、長嶋巨人は、栄光の「V1」のゴールへと飛び込んだ。
最後は、エース・小林繁が「胴上げ投手」となり、長嶋茂雄監督の歓喜の胴上げと相成ったが、
1976(昭和51)年は、最後の最後まで、全国のプロ野球ファンを沸かせた、素晴らしいシーズンだったと言って良い。
1976(昭和51)年、芸能界で大活躍したのは、何と言っても山口百恵であるが、
山口百恵は、作詞:宇崎竜童、作曲:阿木燿子の『横須賀ストーリー』を大ヒットさせ、
ますます、山口百恵の存在感は凄味を増して行った。
そして、この年(1976年)、後のモンスター・デュオ、ピンクレディーが『ペッパー警部』でデビューを果たしている。
この年(1976年)は、「ザ・ドリフターズ」の中でも、それまでパッとしなかった志村けんが、
「東村山音頭」で、遂に大ブレイクを果たし、以後、志村けんは日本一のコメディアンへの道を、ひた走って行く事となる。
1976(昭和51)年は、志村けんの時代が始まった年でもあったわけである。
そして、青山学院大学で学生バンドを組んでいた桑田佳祐は、
この年(1976年)、桑田の友人・宮治淳一が考案したバンド名「サザンオールスターズ」を初めて名乗り、
以後、「サザンオールスターズ」は、今日(2020年)に至るまで、ずっと長い間、走り続けている。
…というわけで、以上が、「長嶋巨人のV1」の物語として、
私が書こうとしていた、主な内容であるが、今回は執筆のスケジュールの都合上(?)、ごくごく簡単ではあるが、その「予告編」として、書かせて頂いた。
「本編」の方で、より詳しく書かせて頂く予定なので、今回の「予告編」は、ここまでとさせて頂きたい。
というわけで、『長嶋巨人、前年最下位からの栄光の「V1」』の「本編」については、また後日。
(つづく)