https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1902/19/news096.html
当ブログでは、普段、あまり政治的な事は書いていないが、
今回、これは見過ごす事が出来ない、という事で、
この話題を取り上げさせて頂く。
今、政府がとんでもない悪法を通そうとしている。
簡単に言ってしまえば、
「インターネットで、何かをダウンロードするのは、全て違法」
「スクリーンショットも、全て違法」
という、インターネットでのダウンロードそのものを、全て違法にしてしまう、
という全くとんでもない法律を、今の通常国会で提出し、成立させる事を狙っているというのである。
建前としては、著作者の権利を守る、著作権を守るための法律という事であるが、
もし、この法律が通ってしまうと、例えば、著作者が、何かを書くために、
インターネットで風景写真をダウンロードしたりした時点で、即逮捕という事にもなりかねない。
「これじゃあ、一体、誰のための法律なのか」
と、本来は著作権を守られるべき立場の漫画家やクリエイター達も、
一斉に、反対の声を上げているという事だが、
その事だけでも、この法律がいかに危険か、という事がわかる。
この法律の最大の問題点は、
何処までが合法で、何処までが違法なのか、その線引きが極めて曖昧であり、
運用する側の腹一つで、恣意的に、人をしょっ引いてしまう事が出来てしまう可能性が有る、という事である。
つまり、権力側にフリーハンドを与えてしまう、という事に等しく、
これは極めて危険であると言わざるを得まい。
そして、もう一つ、最大の問題点は何かといえば、
もし、こんな法律が通ってしまったら、日本が誇る漫画やアニメなどの文化も、
確実に死んでしまうという事であろう。
これでは、日本政府が推進する「クールジャパン」(※日本文化を、世界に発信するという政策)にも、逆行するのではないだろうか。
先行する作品を引用する事も、全く許さないという事であれば、豊饒な文化というものは、生まれ得ないであろう。
敢えて言わせて頂くが、
この世に、完全にオリジナルの作品などというものは、存在しない。
例えば、音楽にしてみても、もし、全ての引用がダメだという事であれば、
この世で音楽を作っているという人は、全員が、コード進行を発明したバッハのパクリだという事になるであろう。
また、絵画にしてみても、全員が、原始時代に洞窟で壁画を描いていた人のパクリだという事になってしまう。
まあ、それは極論としても、要するに、文化というのは、先人が築き上げて来た物の蓄積の上に、花開くものであり、
もし、それを規制するとなれば、文化は死んでしまう。
政府が本当に、日本文化を世界に発信して行きたいのであれば、
こういう余計な事はせずに、どうやったら、より以上、日本文化を発展させる事が出来るのか、
また、海賊版の取り締まりをどうすれば良いかとか、そっちの方に力を入れるべきではないか。
という事で、私が言いたいのは、
これは天下にまたと無き悪法であり、私も断固反対である、という事である。
私も、黙っていられないので、当ブログにしては珍しく(?)政治的な事を書かせて頂いたが、
これからも、クリエイター達が自由に発信出来る社会であり続けて欲しいと、願うばかりである。