2018年秋 法政優勝への道⑧(4/5) ~運命の早慶戦(3) 早稲田が勝利、遂に法政優勝!!~ | 頑張れ!法政野球部 ~法政大学野球部と東京六大学野球について語るブログ~

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少々マニアックな事なども書くと思いますが、お暇な方は読んでやって下さい。

2018年秋の東京六大学野球、第8週(最終週)の早慶戦は、

1勝1敗のタイで、3回戦に持ち越された。

 

この早慶3回戦は、今季の東京六大学野球の掉尾を飾る、

まさに大詰めの試合であったが、この試合の結果次第で、

慶応か法政の、どちらかの優勝が決定するという、今季の最重要な試合である。

 

この試合で、

慶応が勝利⇒慶応が優勝(1971年秋~1972年秋以来の、三連覇達成)

早稲田が勝利⇒法政が優勝(2012年秋以来、6年振りの優勝)

という結果となるが、

 

慶応が勝って、自力で勝ち点5の完全優勝、三連覇を達成するのか、

それとも、早稲田が勝ち、法政に優勝が転がり込むのか!?

 

10/29(月)の13:00、運命の最終決戦、

早慶3回戦は、遂にプレーボールの時を迎えた。

今季の東京六大学野球の優勝が決まる「審判の日」の幕は開いたわけである。

 

<10/29(日)、運命の早慶3回戦がスタート>

 

今季の東京六大学野球の最後の試合にして、

今季の優勝争いに決着がつく、

運命の最終決戦、早稲田-慶応(早慶戦)の3回戦は、

慶応は、今季6勝を挙げている大エース・高橋佑樹が先発、

早稲田は、西垣を先発のマウンドに送った。

 

足を捻挫している早稲田・小島は、

ここは大事を取り、先発を西垣に譲った格好である。

そして、今季ここまで大車輪の活躍で、

慶応を優勝まであと一歩の所まで導いて来た高橋佑樹は、

自らの手で、慶応に優勝をもたらす事が出来るであろうか?

 

こうして開始された早慶3回戦であるが、

序盤は、慶応・高橋佑樹、早稲田・西垣の投げ合いで、

早慶両校とも得点を奪えず、0-0のまま試合は進行した。

 

<4回裏、郡司の2ランホームランで慶応が先制!!早稲田も、すぐさま同点に追い付く!!>

 

慶応は、3回まで早稲田・西垣にノーヒットに抑えられていたが、

4回裏、慶応は先頭の3番・柳町が、チーム初安打で出塁すると、

続く4番・郡司が、レフトスタンドへ先制の2ランホームランを放った(慶応2-0早稲田)。

郡司の、打った瞬間にホームランとわかるような、豪快な一撃で、

慶応が大事な試合で、先手を取った。

 

しかし、0-2と先制された早稲田は、

その直後の5回表、先頭の代打・宮崎剛がヒットで出塁すると、

高橋佑樹の暴投で2塁に進塁し、無死2塁の場面を作った。

この無死2塁の場面で、1番・黒岩がレフトフェンスを直撃する、タイムリー二塁打を放ち、

早稲田が1点を返し、1-2と1点差に迫った(慶応2-1早稲田)。

 

早稲田は更に1死2、3塁とチャンスを拡大すると、

4番・加藤のショートゴロの間に、3塁ランナーが返り、

早稲田は慶応に2点先制された直後の5回表に、すぐさま2点を返し、

早稲田が2-2の同点に追い付いた(慶応2-2早稲田)。

 

流石は、早慶両校の意地と意地がぶつかり合う早慶戦と言うべき展開で、

試合は前半から点の取り合いとなった。

 

<5回裏、慶応が嶋田の2点タイムリーで4-2と勝ち越し!!>

 

早稲田に2-2の同点に追い付かれた慶応は、

5回裏、この回から登板した、早稲田の3番手・早川に対し、

早稲田の2つのエラーと四球で、2死満塁のチャンスを作った。

 

この2死満塁の場面で、打席に立った慶応の7番・嶋田が、

センター前へポトリと落ちる、執念の2点タイムリーを放ち、

慶応が4-2と、再びリードを奪った(慶応4-2早稲田)。

 

早稲田に同点に追い付かれた直後に、慶応はすぐに早稲田を突き放したが、

嶋田の値千金のタイムリーに、慶応優勝の瞬間を見ようと集まった、

3塁側の慶応側スタンドの大観衆からは、

「若き血」の大合唱が起こり、慶応の応援席はお祭り騒ぎとなった。

 

<早稲田は小島が登板、早稲田の反撃で1点差に迫る>

 

2-4とリードされた早稲田は、6回裏から、4番手として小島をマウンドに送った。

小島は、6~7回の2イニングを無失点に抑え、早稲田でのラスト登板を締めくくった。

負傷により先発を回避した小島だったが、流石はエースと言うべき気迫の投球により、

慶応に追加点を許さなかった。

 

一方、慶応の高橋佑樹は、ランナーは出すものの、要所を抑える投球で、

ピンチで三振を取り、ピンチを切り抜ける度にガッツポーズを見せ、雄叫びを挙げた。

高橋佑樹は、気迫の投球で、6~7回は早稲田を無安打に抑え、慶応のリードを保った。

 

しかし、2-4とリードされた早稲田は、

8回表、高橋佑樹から1死1、3塁のチャンスを作ると、

前日(10/28)の早慶2回戦の殊勲者・福岡が、またしても代打で登場し、

福岡は、センターへ犠牲フライを打ち上げ、早稲田が8回表に1点を返した(慶応4-3早稲田)。

 

早稲田は、8回裏は5番手・今西が慶応を無得点に抑え、

試合はいよいよ9回表、慶応が4-3と僅か1点をリードした状況で、早稲田の最後の攻撃を迎える事となった。

 

<9回表、早稲田が逆転!!慶応は優勝目前で、リードを守れず>

 

9回表、慶応は4-3と1点リードし、最後の守備に就いたが、

慶応は、このイニングを抑えれば、遂に優勝が決まる。

慶応は、いよいよ優勝まで、あと1イニングに迫った。

 

3塁側の慶応側スタンドでは、慶応応援団から、スタンドを埋めた慶応ファンへ、

優勝の際に投げるための紙テープが配られた。

慶応の優勝ムードが高まる中、高橋佑樹は、優勝へ向けて、最後のマウンドに登った。

 

ところが、1点ビハインドを背負った早稲田が、ここから猛反撃を見せた。

 

この回先頭の1番・黒岩が、右中間へ二塁打を放つと、

続く2番・西岡の打席で、高橋佑樹は、まさかの暴投で、2塁ランナー・黒岩は3塁へ進塁。

西岡は、高橋佑樹から四球を選び、早稲田は土壇場で無死1、3塁のチャンスを作った。

 

ここで、慶応・大久保監督は、高橋佑樹を諦め、2番手・菊地に投手を交代した。

大久保監督は、マウンド上で高橋佑樹に対し、

「よく投げてくれた。ご苦労さん」と労いの言葉をかけたが、

無念の降板となった高橋佑樹は、優勝まであと1イニングという所で力尽き、

3塁側ベンチに戻った高橋佑樹は、ガックリとうなだれた。

 

しかし、ここまで慶応を導いて来た高橋佑樹に対し、慶応側スタンドからは大拍手が送られた。

 

さて、4-3と慶応が1点リードした9回表、無死1、3塁の場面で、菊地は2番手として登板したが、

続く3番・檜村の打席の時に、1塁ランナー・西岡は二塁への盗塁に成功、

早稲田は、無死2、3塁という、一打逆転の大チャンスを作った。

 

しかし、早稲田の3番・檜村は、慶応・菊地に、浅いレフトフライに打ち取られ、1アウト。

そして、1死2、3塁で、早稲田は4番・加藤が打席に入ったが、

加藤は、菊地からセンターへ高々とフライを打ち上げた。

この当たりで、3塁ランナー・黒岩は、足がつりながらも、必死にホームへと走り、

黒岩は、センター・渡部からの返球よりも早く、本塁に滑り込み、セーフ!!

早稲田が、4番・加藤の犠牲フライで、土壇場で4-4の同点に追い付いた(慶応4-4早稲田)。

 

更に続く2死2塁の場面で打席に入った早稲田の5番・岸本が、

慶応・菊地から、ショート・瀬戸西の左を襲う強烈な打球を放った。

慶応の遊撃手・瀬戸西は、この打球に飛び込んだが、僅かに及ばず、

瀬戸西が弾いた打球は、センター前へと転がった。

その間、早稲田の2塁ランナー・西岡がホームへと返り、

早稲田が土壇場の9回表に2点を奪い、遂に5-4と逆転に成功した(慶応4-5早稲田)。

 

優勝目前に迫っていた慶応は、一転して、早稲田に悪夢のような逆転を許し、

慶応の優勝を待っていた3塁側スタンドは、静まり返った。

一方、1塁側の早稲田側スタンドからは大歓声が起こり、

歓喜の「紺碧の空」の大合唱が起こった。

 

こうして、形勢は逆転し、9回裏、早稲田が5-4とリードして、慶応最後の攻撃を迎えた。

9回裏、このイニングを抑えれば、早稲田が勝利、そして法政の優勝が決まる。

激闘のフィナーレの時は迫っていた。

 

<9回裏、慶応は三者凡退。遂に、法政優勝が決定!!>

 

9回裏、慶応最後の攻撃。

早稲田の5番手・今西が、最後のマウンドに登った。

 

慶応側スタンドからは、慶応の逆転を信じて、全員が最後の力を振り絞り、必死の応援が起こった。

 

しかし、早稲田の今西は、慶応の先頭、3番・柳町を三振に打ち取り、1アウト。

続く4番・郡司は、セカンド後方へフライを打ち上げたが、

早稲田の二塁手・西岡が、この打球を背面で捕球するファインプレーで、2アウト。

 

そして、5番・小原の所で、慶応は主将・河合を代打で起用したが、

今西が、3-2のフルカウントから、河合をサードゴロに打ち取った。

早稲田の三塁手・金子が、この打球を難なく捌き、一塁手・山岡に送球。

河合のヘッドスライディングも及ばず、一塁はアウト!!

 

この瞬間、早稲田が5-4で慶応に勝利し、

待ちに待った、法政の6年振りの優勝が決定したのであった。