赤く燃えて白く光る・聖なるお二方によるカルミナブラーナ | ほりきりのブログ

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鉄道の旅とスポーツが好きです

 BS日テレでノッテステラータを見ました。
 念願の映像です。
 私は幸運なことに初日2日目が現地。3日目は飛行機乗って帰宅してその夜に仕事。なので配信も見られてない、買えてない。だからテレビ放送を心待ちにしていた。



 そんなにまでして待っていた理由は、ただただ、カルミナブラーナである。

 現地ではロングの真ん中へん。ふたりを同時に見ることがかなわず、いったいどういう動きでコラボしているのか、肝心なところがわからなかったのだ。
 今ようやく、2大スターの世紀のコラボの、全貌があきらかになった。



 冒頭に女神さまが出てきたときはもちろん舞台を見た。
 羽生さんがリンクインと入れ替わるように女神は暗闇に姿を消したので、このあたりは問題なくそれぞれを見ることができた。
 優雅に踊る羽生さん。私はバレエは素養がないので(幼稚園の頃のおこちゃまのバレエしか知らない)いかにバレエ的に美しいのかはわからない。
 今回羽生さんのイナバウアーはどれも神がかっていたのだが、ここのイナも美しかった。


 照明が、やたら光ってくる。太陽なのか炎なのか、うしろで燃えるように光っているぞ。
 そして運命の黒の女神登場。


 ここで金縛りにでもあったように動けなくなった羽生さんが必死で体を起こして足を動かそうとしてるんだけど。
 この膝を押さえて足踏ん張って腰をあげようとしている姿が、まるで座ってて立ち上がるときに膝が固まってなかなか立てずに苦労する私みたいだぞ。変なところで親近感。

 そして振り返って女神の姿におびえて逃げだす。うん、あの姿は怖い。圧倒的に強い。
 逃げるときの表情がまじおびえてた。ねえ舞台俳優のようだよ。
 でも逃げても捕まる。引きずられる。怖い怖い。


 最初現地で見たときに、ステージで真央さまが腕を振ってるのしか見えなかった。踊るんじゃない。黒い魅せられてみたいな袖をひるがえして腕をぶん回してる。なんという大地真央の無駄遣い、と思ってた。
 すいません!大変失礼しました。やっとわかった。
 あの真央さまの腕のぶん回しと、羽生さんの操り人形のような動きが、ぴったりあってるんじゃないか。すごいシンクロ。まさに女神さまに縛られて操られている。


 閉じ込められてるところは現地でもわかった。あけてあけてなんてかわいいもんじゃない。必死で壁を叩く。演技もうまいって。
 そこは振り切って逃げようとするんだな。大きく駆けていって跳んで。でも羽生さんが駆けてゆく方向に女神が腕伸ばして引っ張る。左に走っていけば右からぐっと引き寄せてる。

 これステージの真央さまは見えてるけど、氷の上の羽生さんはステージに背を向けてるから見えないよ。それぞれに完全に音楽に合わせてきっちり振付をやってるから、ステージとリンクと別々に動いてるのにぴったり重なる。すごいって。震えるわ。


 後ろの照明が真っ赤に燃えて、決意の眼差し。

 ここの部分は、運命を受け入れる覚悟をする場面だったんだ。(新聞にどんぴしゃの場面。プロってすごい)



 最後のクライマックスの曲に合わせて、踵を返して、ステージへ疾走。駆け上がって女神のもとへ。

 そこには白く輝く女神さまが両手を広げて待っている。
 うわ、黒女神から白女神って、いつチェンジしたの?そのあとのオンステージでの男装の麗人から貴婦人へといい、真央さまの早変わりすごい。これが長年舞台で輝くスターの技か。

 運命の白女神の手をとる羽生さん。
 おふたり、発光しすぎ。まぶしい、真っ白い。

 

 
 運命に縛られ翻弄される人生。だっていろいろあるよね。人の力じゃどうしようもないことはたくさんある。
 でも、逃げちゃだめだ。運命を受け入れることは運命に屈して流されることじゃない。自分自身でふんばって生きていくことだ。
 そういうテーマでいいのかな。

 私らも長く生きてるといろいろあって、苦しいこと辛いことどうしようもないこともあるけど、ふんばっていこう。そうしたらあんなふうに光れるかな。


 光って真っ白なおふたりはそろってステージの上。
 手を取ってひざまずいて。きゃー、お姫様と騎士のようだわ。
 聖なるお二方。本当に尊すぎる。



 はー、すごかったです。鳥肌がぶわっとなったわ。
 これが本来のカルミナブラーナだったのだ。
 現地ではしかたないんだよ。顔ひとつじゃ見れないんだ。私は阿修羅さまじゃないんだから。
 後日こうしてテレビで見られるなんて、なんて幸せなのだろう。録画したから何回でも見られるの、ありがたい。

 ありがとう日テレさん。
 BSでやってくれたおかげで、いつもより多くの人が見られたよね。さらに私は4Kで見てしまったぞ。うれしすぎる。
 そこに愛はあるよ~~



 まずは待望のカルミナブラーナの感想でした。
 他にも映像のおかげで見えたことが多々あるので、まだノッテステラータ引きずっていこうと思います。