湯と美食極上の北村温泉と宮島沼の白鳥・秋の空知旅3 | ほりきりのブログ

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鉄道の旅とスポーツが好きです

 炭鉱のある山あいの空知から、田んぼが広がる田園風景の空知へ。
 今度は岩見沢市郊外の北村温泉、そこが今回の宿だ。



 (チェックアウト後帰り際に撮影したのでこれは朝の風景)


 周囲を田んぼに囲まれた一軒宿。
 すでに駐車場がいっぱいでびっくりする。ここは日帰り温泉も賑わっているようだ。日帰り入浴600円だって。岩見沢市街からも車で15分程度だそうで、また周辺の農家さんも含めて、普通に自分ちの風呂扱いで入ってる人がたくさんいるのかも。
 


 今回は北海道が新たに提唱した「新しい旅のスタイル」というどうみん割プランで、ほぼ半額で泊まれるというのでやってきた。
 けっこうしばりがいろいろある。地域(うちは石狩空知。札幌市は別)が限定されたり、同居家族に限定されたり(離れて暮らす娘夫婦といっしょ、なんてできない)チェックイン時に身分証を提示して同じ住所であることを証明したりね。問診票も書くし。
 そうやってコロナ対応をきちんとすることで観光需要を伸ばそうというのだろう。お安く泊まれてありがたいことだ。


 館内は最近改装したそうでピカピカできれいだ。
 部屋着には浴衣ではなく作務衣が備えてあった。紐で調節できるフリーサイズだから私みたいな太ったばあやも安心。
 バスタオルとフェイスタオルを手さげ籠にいれたお風呂セット。いつものようにエコバック持って来たけど、これはいい。籠というのも濡れタオル入れても不快じゃないし。長いことお泊り温泉は来たことがないけど、これはなかなかに心配りが効いているのではないだろうか。
 ついでに入り口で下駄箱に靴を預けて館内土禁。はだしや靴下のままでどこでもペタペタ歩けるのはすごく楽だ。


 自慢のお風呂。
 こちらは「源泉かけ流し43度」というのが売りだ。43度が大事。混ぜも沸かしも冷ましもなし、隣の源泉から引いたお湯をそのまま惜しげもなくざぶざぶと流し込む。特に露天の大きい方の風呂は排湯口を脇に作らず風呂のへりからお湯が滝のように流れ出ている。これはすごいな。かけ・流し・というのはこのことだ。
 ああ気持ちいいわ。源泉かけ流し最高~


 食事はレストランで食べる。外からのお客さんも飲食はここで。お泊り客は席が指定して用意されていた。
 実はここの食事が豪華で美味すぎた。もしかして温泉よりこっちを押した方がいいんじゃないか。こんな質素なホテル内の食堂から出てくる食事はますでオーベルジュのようだった。

 このお品書き。夫が半額だからと調子こいて一番いいプランにしたら品数はんぱない。


 そして次々出てくる料理。


 鍋にはサケとカニとカキが入ってるんだもの。ぜいたくな。スープにミルクかバターかなにかが入ってるね。海のミルクと陸のミルク。相性ばっちりはあたりまえ。コクのあるスープに魚介のだし、最強じゃないか。もう汁がうまくてうまくて飲みまくっていたのだが、こんなところでとばしていてはいけなかったのだ…

 伊勢えびの焼き物って普通グラタンになるんだけど、トマト焼きって珍しい。トマトのソースに細かく切った野菜がいっぱい、いわゆるラタトゥイユみたいので焼いてるのだが、これがうまい。ホワイトソースのグラタンよりあっさり仕立てになるからエビを引き立ててる。私実はこれが一番好みだった。

 天ぷらもサクサク。これ普通に天ぷら定食の量だよね。


 次々くるごちそうにお腹がパンパンになってきたところで、
 とどめのように肉が来た。

 ステーキうまいんですけど。フォアグラってなんだっけ。こんな固まりで食べたことないよ。付け合わせがイモなの?炭水化物じゃん。でもうまいし。
 お腹いっぱいなのに、こんなおいしいもの来たら食べちゃうよ。
 ああ、美味だわ~~

 米どころ北村の極上の新米なのに、もうお腹に入りません。無念。
 フルーツは別腹です。赤くない緑のメロン(道民はこれすごくぜいたくな気分)ブドウ、ナシ。季節の実りに感謝。

 ものすごい、すばらしい、お膳でした。ほんっとーーーーにおいしかったです。ごちそうさまでした。


 このあと岩盤浴に行って、ゴロゴロと横になって汗を流すという横着にも至福のときをすごし(ウシまっしぐら)力尽きて寝た。(スケアメなんて何も追えない)


 ここのお風呂は夜は閉めて掃除がはいるらしい。朝は5時から。私は6時くらいにピカピカになったお風呂に行ってきた。人もいなくて、源泉かけ流し独り占め。気持ちい~い。


 日本の朝ご飯。これに陶板で焼く目玉焼きとウインナーもつく。今度こそ新米をおいしくいただきます。


 
 田舎の小さな温泉宿なのに、最高のお湯と最高の食事でぜいたくな時間をすごしました。宿の人たちもさりげない気配りがされてあたたかくてすてきでした。
 お世話になりました。近いんだし、また来たいなと思わせてくれるすてきな宿でした。


 以上、北村温泉ホテルの宣伝ブログでした~




 月曜日にチェックアウト。快晴。うちに帰る前にちょっと宮島沼というところに寄り道していく。


 宮島沼
「宮島沼は、マガンやコハクチョウなどの水鳥の重要な生息地として2002年11月18日にラムサール条約に登録されました。マガンは主に宮城県北部で冬を過ごし、夏はロシアの極東地域で繁殖する渡り鳥です。宮島沼には毎年秋と春に片道4000㎞にもなる渡りの途中に立ち寄り、その数は最大8万羽を超えます。これだけの数のマガンが宮島沼に集まるのは、宮島沼が安心して休める水面であることに加え、宮島沼周辺に、マガンの採食地となる広大な田んぼが広がっているからです。マガンも白鳥も、収穫後の田んぼに残された落ちもみを食べて長い渡りに備えます。かつて石狩川流域に広がっていた国内最大の湿原の面影を今に残す宮島沼と、人々の営みによって維持されている田んぼが、渡り鳥の旅を支えています。」



 この説明書きを呼んでピンときた宮城県民の方いらっしゃるかな?そちらには水鳥の越冬地がありますよね。ここの中継地から渡っていきます。苫小牧のウトナイ湖も中継地。あちこちで休んでご飯食べて力を蓄えながらその先へ進む。
 ちなみに我が町の上空もその渡りの経路になる。この秋ももう何度も大きな声で鳴きかわしながら飛んでいった。でも今年は夜ばかりで、姿は見てないんだけど。ハクチョウは声ですぐわかる。
 ロシアと、この宮島沼と、うちの町の上空と、宮城の越冬地は、ハクチョウで一本の線のようにつながっている。

 マガンは今頃の季節は来ているのだろうけど、朝一番に一斉にえさ場に向かって出勤するらしい。早朝と夕方が観察と撮影の最適時間だそうだ。だからどうやらもういなかったようだった。


 そのかわりハクチョウはいた。青い水に白くて大きな鳥はよく目立つ。


 ハクチョウが見られて満足して、そろそろ帰ろうとしたときだった。
 数羽の白鳥が水の上を疾走し始める。飛行機が滑走路を走って離陸するように、水の上をかなり長く走った勢いで、飛んだ。


 ハクチョウもえさ場へ出勤だ。次々とあとに続く。
 夫は私の父から譲り受けた一眼レフで追っていたが、私のスマホごときではもう追えない。次々羽ばたいて沼の上を旋回しながら遠くの空へ飛んでいくハクチョウたちの姿を、目に焼きつけるようにして見送った。

 最後にいいもの見たなあ。
 青い水面を助走して、力強く蹴って、大空へ飛んでいく。なんて美しい姿だろう。目の前の白い大きな鳥と、私の白鳥さんを重ねてしまうわ。

 わーい、最後に白鳥さんにつながった。
 羽生さんもきっと、大きく飛べるよ!


 お得なプランで近場で楽しむ、秋の空知の旅でした。
 
 よし、スケカナにまにあった。フィギュアのオリンピックシーズンに戻ろう。