ユーロ観戦感想3 ~ 女子 | ほりきりのブログ

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 女子はSPは根性で生で見たけど、FSは仕事だったのであとから動画をちゃんと滑走順に見た。それぞれの持ち味を出し切ったすごい戦いだった。これ、欧州だけどそのまま世界の頂上決戦だね。

 SPもすごかったので上位4人の振り返り。上3人と4位は今ははっきり差があるんだけど、ソツコワちゃんが可憐なので、まぜちゃう。

 ソツコワは自分のルックスをよくいかしている。スピンのときにあげた足が長くてびっくりする。白鳥の湖なのにオデットでもオディールでもなく脇役の姫ってところが、彼女の立ち居地象徴している気がするんだが…
 帰ってきた女王メドベージェワ。重厚な彼女にはクラシックは似合うよ。足が止まらない、曲の流れに沿っていてすばらしい。
 ザギトワ今季SP初めてのノーミス。この超高難度をノーミスするとは。どこにも何にも隙がない。お見事。

 娘っこたちの技の競演の一方で、圧倒的な美を見せつけるコストナー。素晴らしい!なにもかも素晴らしい。体すべてを自在にあやつり大きな動きで曲を表現する。腕の動き、首の動き、もちろんスケーティング、それらすべてで歌をうたっているようだ。(解説の中庭さんが何言ってるか言葉わかんないけど彼女の動きで歌詞がわかるような気がするみたいなことを言ってた。見事な解説!)これこそがスケートの表現力だと思う。そしてジャンプもフリップとループ、構成上げてきた。もう難度が低いとは言わせない。とにかく、点と順位は別として、SPで一番素晴らしかったのはコストナーだ。

 と盛り上がったところでFS。

 ソツコワの清楚な滑りは、火花散らす他のロシアっ娘たちと比較して圧倒的な個性だ。月の光はそれを最大限に生かしていると思う。もうこの路線で突っ走ってくれ。間違っても大人の演技とかいって変な色気や濃いラテンに走らないように。ほらそこにコストナーさんという最高の手本がいらっしゃる。この一服の清涼剤を守りたい。

 若者たちの最高のお手本コストナー。でも挑戦を忘れない。冒頭にルッツ来た。転倒しちゃったけど。その後も細かいミスはあったが、難度を少しずつ戻してきているようだ。大ベテランになっても挑戦を続ける姿は尊敬する。牧神の午後は元祖浄化の光。熾烈な戦場を洗い清めていく。
 挑戦は衣装でも。…草の精?(あえてカエルとは言うまい)また個性的な。まずこの全身タイツ型の衣装はプロポーションがよくないと絶対に無理(一番すごいのはペアのバネッサ)さらに挑戦的な色。以前は宇宙的な銀色だったけど、この黄緑色はプログラムと関連があるのかな?曲と衣装の色の解釈を聞いてみたい。

 ザギトワ完璧!ジャンプ全部後半。ところによりタケノコ。コンボのセカンドに3ループと3トウ両方(これによってルッツとフリップを2本入れられる)これ以上何をしろと?今考えられる点数の積み上げの限界だ。あとは3アクセルやクワド入れるしかない(その傾向はジュニアにすでにあるけど)その限界難度をノーミスしてのけた。それもSP、FS2本揃えて。後半のコーダで畳み掛けるようにジャンプを決めていく様に、結果知って動画で見ているのに寒気がしたわ。これ、この演技オリンピックでやったら、金がとれる。

 ラスボスは女王様。すごい貫禄、これが18才。立場が人を作るというのはメドベや羽生をみるとわかる。
 変えてきた衣装も素敵。こんなゴージャスな大人っぽいドレスが似合うのはメドベージェワならでは。渋い色合いなのに細工がめちゃ細かくて豪華。喪服も手がこんでてよかったけど、このえび茶のドレス、センスいいわあ。
 怪我明けでジャンプが少し詰まってた感じだけど、スケーティングすごい。あんなに伸びたっけ。ザキトワのあとに見るとつくづく思う(ザギトワちゃんは15才だから、そっちはまだこれからっ)ワルツのホールドでステップ踏む姿を見ていたら、女王様が帰ってきたと思った。
 キスクラで目を閉じて歓声を聞いているみたいだった。おかえり!

 ジュニア上がりの15才ザキトワが、怪我明けの女王メドベージェワをしのいで初優勝。オリンピック直前で下克上きたーー!メドベがソチのあとずっとトップに君臨していたけど、これで並んだと思う。最高難度のザキトワ、トータルパッケージのメドベージェワ。オリンピックで最高の演技をしたほうが勝つ。ロシア勢同士だし、気楽に楽しめるわ。(男子の方はすでに胃がキューキューだ)