6年前のコラム。
三男は子どものときも、おとなになってからもけっこうな事故に何回もあっている。
ありがたいことに最近は,その辺はすっかり落ち着いて来た。
いつも命が守られて来たのは感謝しかないが、
くどくど言い続けて良かったと思うできごと。
‥‥‥
仕事が終わって「帰るから」と電話で伝えてきた三男から再び電話がかかってきた。
「事故った」
ちなみに車を買ったのは1ヶ月前。
居眠りをして、とっても大きな(高さのある)縁石にノーブレーキで激突した。
幸い、縁石はビクともせず、同乗者もいなかった。
車が大破しただけ。
本人はシートベルトをしていて無傷。
なぜ、シートベルトをしていたか
この話には長い前置きがある。
三男はずっとシートベルトをしていなかった。
それが分かったので、当然私はシートベルトをするように言った。
ところが本人は「うるせーなー」とシートベルトをしなかった。
困って、夫からも言ってもらった。
そのときだけしていたようだが、またシートベルトをするのをやめた。
それでも私は諦めず「これは命に関わることだから」とシートベルトをするようにしつこく言い続けた。
そして事故にあった。
その事故の時に三男はシートベルトをしていた。
三男に、なぜシートベルトをするようになったのか聞いてみた。
「おふくろに言われて、親父に言われて、またおふくろに言われてあんまりうるさいからシートベルトをした。
シートベルトをしていなかったら、多分ひどい怪我をしていただろうし、死んでいたかもしれない」と言っていた。
保険も車両保険に入っていて、おまけに1ヶ月のレンタカーのサービスも付けていた。
さっさと自分で全ての手続きを済ませて、レンタカーで仕事に行っている。
呆れたり、感心したり‥‥
私は譲れないことを決めていて譲れないことは決して譲らないというようなことをいつも講演のときに言っている。
「命に関わること」は、一番にあげていること。
譲れないことは譲ってはいけないのだ。
それが三男の命を守った。
親にしかできないこと、言えないことがある。
愛すればこそ「うるせー」と言われても言い続ける。
ケントが言った。
「おふくろ、
良かったな。
これであいつは一生シートベルトをするよ」
「はい。
良かったです。
誰も傷つけず、このことを学べたのは本当に良かったです。
車はグチャグチャだけど‥‥」(๑>◡<๑)
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