日曜日の朝,母はいつものようにデイサービスに行った。
わたしからは父のことを伝えていない。
デイサービスの方と相談して,母がデイサービスに来てから父の入院を伝えて頂くことにした。
「できる限りウソはつきたくないので、ご飯が食べられなくなったので検査のため入院したと伝えます」とおっしゃった。
ご飯が食べられなくなったことは本当のことだし,たくさんの検査を受けている。
違ってはいない。
しかし、肝心なことは伏せている。
それでも,母は、散々泣いて「娘に電話をしてほしい」と言ったようで,わたしに電話がかかってきた。
「ゆうちゃんに会いたい」とか、「お父さん,大丈夫かな?」とか「これからどうしよう」と言っていた。
もちろん,泣きながらヨレヨレだった。
今までも,ちょっと気になることがあると,母はそのことばかり考えて具合が悪くなる。
「わたしはお母さんに木曜日まで会いに行きません。
お父さんが大丈夫かどうかは、わたしには分かりません。
家にいたらそのことばかり考えてしまうだろうから予定通りデイサービスで過ごしてください。
デイサービスならたくさんの人がいるし,きっと気がまぎれると思うから‥」
「分かりました。
デイサービスにいます」
夜になって,デイサービスに電話をかけると,母は、午前中は泣いていたものの,午後はレクにも参加して,笑顔も見せていたようだ。
やはり,デイサービスで過ごせたことは良かった。
病院からも電話があり,面会はできなかったのが,調子が良ければ面会できるようになったとのことだった。
しかし、父の状態は、良いとは言えず,医者としては、「91歳という年齢を考えると、老衰の中で肺炎になっているのだろうから,入院前と同じような状態に戻ることは難しく,延命処置をしないことはわたしもそれで良いと思います」とおっしゃっていた。
ドクターがこんなふうにおっしゃったのは,わたしが具体的に色んな質問をしたから,率直に答えてくださったのだと思う。
わたしは,いつも,ドクターご自身のお考えをしっかり聞くようにしている。
例えば、
「父の今の状態と年齢をかんがみて、先生のご経験の中でのご意見を聞かせて頂けますか?」とか、
「先生のご家族がそのような状態だった場合にどのようにされますか?」とか‥
あなただったら、
どうする?
って聞いている。
わたしだったら、こうする。
を、知りたいわけだ。
その答えはとても参考になる。
話を元に戻すと、
わたしは母にけっこうきついことを言っているので,弟には「電話で優しい言葉をかけてほしい」とお願いした。
弟がいてくれて良かった(*^_^*)