⬆️昨日の続き
「聞きたいことがあるんだけど,あなたは全能感って言ったけど,全能感っていうのはあまり良い意味ではないよね。
どういう意味合いでその言葉を使ったの?」
心理学用語で、「自分には何でもできる」という感覚を意味する語。特に子どもの発達段階において,しばしば見られる現象である。鬱病や自己愛性パーソナリティ障害の構成要素の一つとされることもあり、自身の能力を過大評価して、この感覚を持つことによって対人関係なのに問題が生じる場合もある。
実用日本語表現辞典より引用
次男は、全能感の意味をよく理解しており,その上で使ったようだった。
「幼児期における全能感は良いものではないとされているわけです。
全能感っていうのは何もしないで,ただ自分はできると信じ込んでいる。
でも何もしなかったらできるわけがなく,大きくなって行くにしたがって、その全能感はいつか現実を見て崩れていくわけです。
ですから良くないと言われているものなのです。
うまくいかないこともありましたが,こうしてなんとかやってくることができました」
「でも,エクセルは、ちゃんと学んでいるし,先生にも評価されてるわけでしょ。
だから,全能感とは違うんじゃないの?」
「確かにそれは,自己効力感ですね」
自己効力感とは、
目標を達成するための能力を自らが持っていると認識する
ことを指します。簡単に言えば「自分にはできる」「きっとうまくいく」と思える認知状態のことです。
GLOBIS CAREER NOTOより引用
この,自己効力感は全能感と違って、もっていたほうが良いものらしい。
どっちにしても,次男は
きっと
自分にはできると
信じながら
やってきた
ということ
そして、それがないとやってくることはできなかった。
「でも,エクセルをやっているときにはなんだってできるとという全能感に満たされていました。
本当はせいぜい中の下くらいのレベルだと思うんですが‥ただ,エクセルを学ぶことが楽しくてしようがなかった」
そして,次男は続けた。
「全能感は,何もしないで自分はなんでもできると思いこんでいる状態。
自己効力感は、実行が伴っている。
それを遂行するための行動がある。
つまり、前進しているんです。
それによる自信です。
自己効力感と自己肯定感は,全く別物です。
自己肯定感は、わたしはここにいていい。
ありのままの自分を肯定できている状態です」
「キャリアコンサルタントの資格を取るときにそういうこと学んだの?」
「そうではありません。
ずっと昔,YouTubeでちょっと見ただけです。
そのときに全能感は悪だと言っていましたが‥
でも,何かを発明したり,発見したりする人は、
自己効力感というより,自分にはなんでもできるという全能感に近いものをもっているのではないかと思ったりします。
ですから,わたしは全能感ってそんなに悪いものでもないように思います。
自分は全能感に,支えられてここまでやってきたのですから‥」
ちなみに,次男はゲームをやりながらこのことを話していた。
途中で「思考できない」と言ってゲームに集中し、話はその辺で終了したが,わたしは次男と話しながら色んなことを思い巡らせることができた。
次男だけでなく,長男も三男も全能感をもっていたと思う。
特に三男は根拠のない自信をずっともっていた。
なんで,こんなに自分はできるって思えるのか不思議だった。
それでも、おとなになって自分の仕事に誇りをもって,そして周りからも評価されているのを見ると,その全能感ってそんなに悪いものではないと思ったりした。
次男の言う通り,発達障害の子,特にADHDの子の多く見られる気がするが、きっとそれはおとなになって行く力の一つなんじゃないかと感じた。
まぁ 心理学用語なので深い意味があるだろうけれど‥
根拠のない自信
そんなに
悪いものじゃない