1歳半検診で「何か障害があるかも」と言われたが、
そのことは忘れてケントは2歳になった。


この頃から少しずつケントの育てにくさは始まった。


冷蔵庫が空っぽになり、どうしても買い物に行かなければならず、買い物に行こうとしたが、
ケントはどうにも動かず、
絶対に「行かない」と言い張った。


どれほど説得しても「行かない」と言うので、
鍵をかけ、絶対に外に出ないように言って、
近所のスーパーでさっさと買い物を済ませ、
飛んで帰ったが、ケントはいなくなっていた。


半泣きで探して、直ぐに見つかったが、
力が抜けて動けなくなった。


冷蔵庫が空っぽだろうがなんだろうが、
二度と置いて出かけないと思った。


雨の日でも外で遊ぶと言って外で
サッカーポールを蹴って遊ぶ。


それを傘をさして追いかける。


とにかく、一度言い出したらなんと
言おうとダメだった。


言葉も遅く、なんだかロボットみたいな話し方で
「ケント、公園、行く」って感じで、ポキポキと
切れた話し方をしていた。


ただ、成長には個人差もあるし、なんたって第一反抗期と言うか、イヤイヤ期だったので、大変であってもこんなものかという思いもあった。


そんなとき、とんでもない事件が起きた。


つづく