この話の続き。


家に帰ってから母に電話をした。


「あ母さん、わたしケントと同じだわ。
だからお母さん、わたしを育てるの大変だったんだ」


「そんなことないわ、
ゆうちゃんは、一度決めたことはやり通す
すばらしい子だったわよ。
だから、お母さん、何にも大変じゃなかった」


それを、即答した。


母は、わたしの良い面を
いつも見ていてくれたのだと思う。


だから、そういう言葉が自然に出たのだろう。




話は変わるが、父のことを時々書いてきた。



前回は「父の改心」だった。



改心したはずだった。


90歳の誕生日を迎え、さすがに二人だけで
暮らすことへの不安を父は口にした。



ヘルパーさんに助けてもらうことを説明したら、
なんと、「よろしく頼むよ」と言った。



簡単に書いているが、そこに行き着くまでに
かなりの時間がかかった。



さっそく、病院の予約や
ケアマネさんとの面談の予約を取った。



そして、いよいよ明日行くので確認の電話をした、



しかし、いつものように母はすっかり忘れている。



忘れてしまうが、母は「そうなのね」となるが、
父は激怒した。



「そんなこと言った覚えはない。
全く、お前はそうやっていつも勝手なことをして、
冗談じゃない。
いい加減にしろ!!
絶対、そんなこと許さん!!」



電話で怒鳴りまくっている。



認知症が進んできたのだろう。



とにかくずっと怒鳴っているので、
明日はキャンセルすることにした。




改心したんだよね。



だけど、改心したことなんかとっくに忘れている。



お願いしたことも忘れてしまう。



子どもたちがすっかりおとなになって、
今度は両親のこと。



生きててくれることはありがたいが、
これからどうやって行くか頭を抱える。



友だちに相談して、ケアマネさんにはそのまま両親の
家に訪問してもらうことにした。




あのときみたいに、何にもか分からないけど、
手探りでやって行ったら、
きっと、どこかに着くだろう。



また、新たなチャレンジ



さてさて、



どうする、わたし‥‥