安東流お片付けでお家丸ごとスッキリ!

神奈川県在住、片付けの伝道師・安東英子先生認定の「美しい暮らしの空間アドバイザー」の堀江麻衣です。 

 

お片付けにお困りの方のご自宅に訪問して、アドバイスとサポートをいたします。

 

 活動範囲は神奈川県と東京都です。

 

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皆様こんにちは!

 
ご訪問いただき、ありがとうございます。
 
 明日から冬休みが終わり、通常の平日になります。

長期休み中は夫と交代で子どもを公園に連れて行って、家に残る方が大掃除やDIYをすすめていました。

子どもとどっぷり過ごしたこのお休み中、自分の子ども時代のことを思い出していました。

本日の記事は私が子どもの頃の思い出話で、「父の学習への関わり方」についてです。

最後までお付き合いいただければ幸いです。

我が家は父も母も

「勉強しなさい」

と言ったことがない両親でしたが、教えてほしいと頼めば教えてくれましたし、根気よく付き合ってくれました。

小学生のころは主に母が勉強をみてくれて、中学生以降は父が教えてくれました。

高校生になると数学も物理もどんどん難しくなり、なにもかもチンプンカンプンのまま父に助けを求めると、何とかテストに間に合うように教えてくれるのでした。

さすがに「テスト前日の夜遅く」に、何から何まで分からない高校数学の問題を抱えて父のところへ泣きついたときは

「麻衣ちゃん、1週間前とは言わないから、次はせめて3日前くらいには来てくれないかな・・・」

と、あまりのできなさっぷりで父を困らせたりもしました。

私も高校を卒業したはずなのですが、高校の勉強なんて何一つ覚えておりません。

よく父は、高校の数学をすらすら教えられるなぁと、当時から感心していました。

父は子どものころ、俗にいう「勉強の虫」というタイプの人だったようで、テストの朝に私の祖母が

「ハンカチは持ったの?
忘れ物はない?」

と聞くと

(そんなに話しかけられると)
「・・・・・・・・・・・
頭から
(覚えたものが)
こぼれる・・・!

と言い放ったり、音がうるさくて勉強に集中できないからといって、両親にテレビを見るとき用のイヤホンを渡したり、「がり勉エピソード」をいくつも持っています。

私の祖父母は、父から渡されたイヤホンを使って、息子(父)に気を遣って静かにテレビを見ていたそうです。

父が学校の先生に、採点ミスを伝えにいくと

「なんだ 点取り虫が!」

と言われたり、優等生だった割にはかわいがられなかった学生時代の様でした。

そんな父は29歳のころ、通信士として南極へ行きました。

(雪でまぶしく、サングラスの写真が多いです)

父は「第1級無線通信士」の資格を持っており、日本と南極の間を結ぶ通信をするため、派遣されたのでした。


1年間、越冬隊員として南極で働いた父。

子どものころからの夢を実現させたのでした。


南極は、45か国が加わる南極条約のもと管理されていて

科学調査はできますが、自分の国の領土だと主張することはできません(環境省HPより)

それぞれの国の政府から派遣された調査隊が、研究をする場所なのです。

父は、昭和基地という南極の基地で1年間越冬したのでした。

昭和基地から、みずほ基地という別の基地へ向かう雪上車で料理中・・・・


実家には今でも父の無線機があります。

南極に持っていき、実際に日本と通信をするときに使ったモールス信号用の電鍵(でんけん)


当時、日本とはモールス通信が主体で、1日の限られた時間しか電波が飛ばなかったとのこと。

モールス信号とは、「トンツー」とも呼ばれるもので

「ツー トトト」

など、短音と長音の組み合わせで文字を表すものです。

今は南極にもインターネットが開通し、24時間通信可能とのことです。

父は南極から帰国後は普通の会社員に戻り、現在は退職しています。

私のブログでも「DIYの師匠」として何度も登場していますが、父は家を一軒建てた経験があります。


家を建てるために必要だからと、50代になってから電気工事士の資格までとってしまいました。

電気関係外にも、畑で野菜を育てたりもしています。


わが父ながら、いろいろなことを深くまで掘り下げて身に付けている人だなぁ・・・と思います(手前味噌ですね)

そんな父には、私が小さいころから繰り返し聞かされてきた口癖があります。

その話をするとき、必ず父は私の前に、パッと両手を広げて見せて

「麻衣ちゃん、
人間にはね
いろんな能力があるんだよ」

と始まるのです。

父は一本ずつ指折り数えながら

「料理をする能力

スポーツをする能力

歌を歌う能力

人を笑わせる能力

片付けをする能力

周りの人に気を遣ったり、優しくしたりする能力

物をつくる能力・・・・」

といくつも人間にある能力をあげていって、必ず最後にこう言うのです。

「人間には10の能力が・・・

いや

両手じゃ数えきれないくらい、人間にはいろんな力がい~っぱいあるんだ。

学校の勉強は、そのうちの一つでしかないんだよ。

能力は多いほうがいいから、勉強だってできた方がいいけれど、沢山ある能力のうちの一つでしかないんだ。

それなのに、ぼく、世の中は学校の勉強だけが大切みたいに、なり過ぎてると思うんだ。

いくつもある能力の、1つでしかないのにね。」
と父。

私は何度も何度も繰り返しこの話を聞かされて育ってきていますが、いつでも、この話を聞くのが好きでした。

父自身は「勉強の虫」だったようですが、私たち娘に強制することはなく、いくら勉強が分からなかったりできなかったりしても、バカにしたり怒ったりすることは一切ありませんでした。

私は多摩美術大学という美大で4年間陶芸を専攻したのですが、入試の小論文のテストのときに、父のこの「人間にある10の力」の話を書きました。

「『顔』というテーマで論文を書きなさい」という問題だったので、人間の「能力」という言葉を「顔」に変えて書きました。

「十人十色ではなく、一人十色である」と始めて父の話を書いた後、「人間には様々な『顔』があるので、一面を見てその人を決めつけてはいけない。
また、自分自身のまだ見ぬ「顔」を、この大学で探していきたい・・・」とまとめた記憶があります。

父の考え方が好きで、私も
「勉強は、できないよりはできた方が良いけれど、スポーツや、音楽や、料理や、その他さまざまな能力の一つでしかない」
と考えています。

勉強をするのが無駄だと言いたいのではなく、勉強もほかの能力と同じくらい大切で、また他の能力も勉強と同じくらい大切だと思うのです。

安東先生もブログで
 


「勉強さえしていればいい」という考え方に、警鐘を鳴らしています。

生きていくのに必要な技術を身につけたり、人生を豊かにしたりと、学校の勉強だけでは手に入れられない力があるように思います。

自分の子どもたちにも、片付けを含めて様々な力を身につけて欲しいと願っていますが、まずは私自身がいろんなことにチャレンジしていきたいです。
 
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