ウクライナ支援の大半は『詐欺』- 米下院議員
米共和党の女性下院議員2名が、キエフに輸送された武器の殆どが前線に届いていないとのメディア報道を引用した。

2022年8月7日 

2021年6月にワシントンで行われた記者会見での、米国下院議員マージョリー・テイラー・グリーン氏(左)とローレン・ボーバート氏の様子。© Getty Images / Win McNamee

 

共和党の議員達は、400億ドルのウクライナ支援策に反対した正当性を感じている。

 

CBSニュースの報道では、ウクライナに流入する西側の兵器の内、実際にキエフのロシアとの紛争の最前線に運ばれているのは30%に過ぎない事が明らかになったからだ。

 


ジョージア州選出(共和党)の、マージョリー・テイラー・グリーン下院議員は、ツイッターでCBSニュースの記事をリツイートし「これが私が『ノー』と言った理由の一つです」と述べた。

 

これが、私がNOに投票した理由の一つです。ウクライナの人々のためでは決してない。

 

グリーン下院議員は、5月に全民主党と殆どの共和党議員の支持を得て圧倒的多数で可決された大規模な支援法案に反対票を投じた57人の下院共和党議員の一人である。

 

上院では11人の共和党員が法案に反対し、86対11の大差で可決された。

CBSの記事によると、2月にロシアの軍事攻撃が始まって以来、ウクライナに対して米国と西ヨーロッパの援助が600億ドル近く承認されているが、殆どの武器はウクライナの戦闘員に届いていないという。

 

武器を部隊に届けるには「権力者、寡頭政治家、政治家」の複雑なネットワークを介する必要があると、リトアニアの援助団体創設者ヨナス・オーマンは述べている。

 

      

 

アムネスティ・インターナショナルの上級危機管理アドバイザー、ドナテラ・ロヴェラは、CBSに対し、武器の行き先について「本当に何の情報もない」と述べた。

 

ローレン・ボーバート下院議員(コロラド州選出:共和党)は、CBSの報道以前はそうした精査は見送られていたと述べた。

 

 

3月以降、これと全く同じ事を言って、何人の人がロシアのボット呼ばわりされたでしょう?

 

今、CBSが言えば、全く問題ない。

 

何はともあれ、事実が明らかになったのは喜ばしいことだ。ウクライナ支援の大半は詐欺である。

 

 

ランド・ポール上院議員(ケンタッキー州選出)は、資金の使い道を監視する監察官を任命する条項の追加を主張し、ウクライナ支援法案の上院での採決を遅らせた。

 

彼の同僚達は監視の必要性を盛り込む事を拒否し、数日後に、この大規模なパッケージを可決した。

 

米国の情報当局者は4月、CNNに対し、武器輸送はウクライナに届くと「大きなブラックホールに」落ちると語った。

 

   

 

グリーン下院議員ボーバート下院議員、そして援助法案に反対票を投じた他の議員達は、ウクライナを支援できていないとして評論家から枕詞をつけられた。

 

グリーン下院議員は、米国の母親達が赤ん坊に粉ミルクも買えない様な時代に、米国政府はウクライナに何十億ドルもの援助を送る事に注力していると主張すると、民主党は彼女を「ロシアの侵略に直面しているプーチン大統領に寄り添っている」と非難した。

 

 

ジェイミー・ラスキン下院議員(メリーランド州選出:民主党)は、彼女が「プーチンのプロパガンダと偽情報を繰り返している」「主権国家に対する帝国主義者の攻撃を宥めている」と言った。

 

 

ジョージア州の議員も、ダン・クレンショー下院議員(テキサス州選出:共和党)が、ウクライナ支援策を擁護し「米国軍を一人も失う事無く、敵国の軍隊の破壊に投資するのは良い考えだと思う」と述べた事から、同僚の共和党議員と揉めた。

 

グリーンは「では、私達はロシアとの代理戦争に資金を提供しているとお考えなのですか」と応えた。

 

「丸でウクライナ人の命に価値がないかの様な言い草だ。ただ使われて捨てられるだけだ」と。