プラスチックに含まれる、謎の化学物質が肥満の原因に成る事が、研究で明らかに
2022年4月11日(月) by: Zoey SkyTags: badhealth, badmedicine, badpollution, badscience, bisphenol A, BPA, discoveries, endocrine disruption, fight obesity, MDCs, metabolic health, metabolism disrupting chemicals, phthalates, plastics, Polyurethane, products, PVC, research, toxic chemicals, toxic ingredients
プラスチック汚染に曝される事が健康に悪いのは周知の事実です。
『環境科学と技術誌』に掲載された研究によると、プラスチックに含まれる特定の化学物質が、脂肪細胞の成長を引き起こす可能性もあるそうです。
プラスチックに含まれる謎の化学物質が肥満を引き起こす可能性
この研究では、研究者は風呂用スリッパ、ヨーグルトカップ、キッチンスポンジ、プレースマットなど、34の一般的なプラスチック製品をテストしました。
その結果、プラスチック製品の3分の1が、実験室で脂肪細胞の成長を誘発する化学物質を含んでいることが明らかになりました。
プラスチックに含まれる謎の化学物質と肥満
研究の共著者である、ノルウェー科学技術大学(NTNU)の、マーティン・ワグナー准教授によると、最も重要な発見は、日常のプラスチック製品には、脂肪形成と呼ばれるプロセスを経て代謝を乱す可能性のある化学物質が含まれて居る事だという。
ワグナー准教授は、脂肪形成は『後に肥満を発症したり、太り過ぎになる為の最初のステップ』と、考えられていると警告しています。
研究者は、質量分析を用いて、34の一般的なプラスチック製品に存在する化学物質を特定し、主要な種類のプラスチックポリマーを分析しました。
その結果、検査対象には合計で55,300もの異なる化学的特徴がある事が判明しましたが、科学者達は、その内の、629個しか特定できませんでした。
この629個の化学物質の中には、これまで知られていた代謝攪乱化学物質(MDC)が、11個含まれていました。
次に研究チームは、これらのプラスチックに曝された場合、前駆細胞が脂肪細胞へと変化するのを促すか否かを検証した。
その結果、脂肪細胞の成長を促すプラスチックには、11種類の既知の代謝攪乱化学物質(MDC)のいずれかが含まれているものと、そうでないものがある事が判った。
ノルウェー科学技術大学(NTNU)の生物学部の第一研究者であるヨハンズ・フォルカー氏は、これらの代謝障害を引き起こしているのは、ビスフェノールA(BPA)の様な化学物質ではない可能性があると警告している。
実際、既に研究されている化学物質以外にも、太り過ぎや肥満の原因となっているプラスチック化学物質が存在する可能性がある。
肥満の原因を辿る
ノルウェー科学技術大学(NTNU)の研究は、食生活の乱れや座り勝ちな生活習慣以外にも、肥満が蔓延する潜在的な原因を追跡する研究として、増々充実しています。
データによると、1975年と比較して、現在では少なくとも3倍の人々が肥満であり、これは公衆衛生上の大きな懸念となっています。
肥満は、癌や心臓病といった最も一般的な死因の多くに関連している事が多く、コロナウイルスの様な感染症に罹るリスクも高まります。
当初、健康専門家は、肥満は遺伝と生活習慣のミックスによって引き起こされると考えていました。
しかし、これでは全てのデータを説明できません。
2016年の研究によると、1988年~2006年の米国の成人36,377人の肥満度指数(BMI)は、カロリー摂取量と身体活動が一定であっても、2.3kg/m(2)も上昇したのだそうです。
この事から、研究者は、体重増加を引き起こす別の要因があるに違いないと考えた。
そこで研究者達は、食欲や代謝、体重をコントロールする内分泌系に影響を与える化学物質が、太る要因の1つではないかと考えた。
内分泌攪乱作用と、肥満の関連から、研究者達は、環境化学物質や、オベスジェンが肥満と関連しているという「オベスジェン仮説」を立てたという。
又、農薬もこれらの化学物質に曝される可能性がある事を示唆するデータもあります。
2021年の研究では、クロルピリホスが、マウスの褐色脂肪のカロリー燃焼を遅らせる事が発見されました。
残念な事に、プラスチックは現代生活に増々浸透している。
肥満遺伝子仮説によれば、他の公衆衛生や環境問題と同様に、肥満は個人の責任に訴えるだけでは解決しない。
プラスチック製の食品容器、特に食品を温める為に使われる容器からは、化学物質が溶け出す可能性があります。
又、子供は、玩具やプラスチックスポンジの様なものを噛んでしまう事もあります。
プラスチック製の手袋やスリッパを履いていれば、化学物質が皮膚から浸透する可能性もあります。
又、これらのプラスチック製品を吸い込む可能性もあります。
幾つかの研究では、家庭のほこりにフタル酸エステル類が含まれて居る事が確認されています。
今回発見された化学物質の混合物が、動物の肥満を促進するか否かは、更に研究を重ねる事で判明します。
しかし、動物実験と疫学研究の両方から、ビスフェノールA(BPA)が肥満と強く関連して居る事が示唆されているので、プラスチック製品への暴露にはより注意する価値があると思います。
『プラスチック体重』を避けるには
しかし、あなたが使っているプラスチック製品が太る原因にならない様にするには、どうしたらよいのでしょうか?
ワグナー准教授は、ポリ塩化ビニル(PVC)と、ポリウレタン製品の、代謝攪乱化学物質(MDC)含有量が『実に際立っている』と警告した。
PVCは、床材やランチョンマットによく使われ、ポリウレタンは断熱材に使われる発泡体ですが、その他にもスポンジの様な柔らかい素材にも使われています。
(関連記事:魚に含まれるプラスチック粒子が心配の種)
PVCや、ポリウレタンの様な高分子は避け、赤ちゃんや小さな子供には近付け無い様にしましょう。
また、BPSやフタル酸エステル類の尿中濃度が低い全食品を多く摂取し、加工食品やパッケージ食品を少なくする必要があります。
ファーストフード店や食料品店の箱入り食品等の加工食品は便利ですが、
高レベルのフタル酸エステルを含んでいる可能性があります。
家庭で避けるべきプラスチックの種類
食品容器によく使われるポリスチレンやポリエチレンの様な他のポリマーについては、より結論の出ない結果となりました。
或るポリスチレンのサンプルには非常に活性の高いMDCが含まれていましたが、他のサンプルには含まれていませんでした。
これでは、これらの材料を避けたいと思う買い物客にとって、事態はより困難なものになりかねない。
こうした懸念から、ワグナー准教授は、プラスチックメーカーが率先して消費者の安全を確保するよう提案しています。
結局の処、メーカーは内分泌攪乱化学物質や代謝かく乱化学物質を含まないポリスチレン製のヨーグルトカップを使用する事ができるのです。
ノルウェー科学技術大学(NTNU)の研究チームは、今後も研究を続け、今回発見された未知の化学物質の内、どれが活性型MDCであるかを特定したいと考えています。
今後の研究結果は、規制当局やメーカーが何に気をつければよいかを知るのに役立ちます。
特に、プラスチック産業が循環型経済への移行に成功した場合、リサイクルや再利用の際に、より多くの化学物質を添加する必要がある為、プラスチックメーカーはよりシンプルな化学物質レシピの製品設計に注力すべきであるとワグナー准教授は提案します。
より健康的な食品保存容器を選ぶ為のヒントは、以下のビデオをご覧ください。健康的な食品保存容器の選び方
※Gen
環境汚染よりも体内汚染を
気にする必要が有る・・・
プラスチック絡みの情報は
最悪な内容ばかりだ・・・