研究結果:レゴのプラスチック玩具は、海の中で分解されるまで1,300年掛る
2021年11月24日(水) by: Mary Villareal

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子供達に人気の玩具であるレゴブロックは、海の中で1,300年という驚異的な時間を生き延びて、やがて朽ち果ててしまうという研究結果が発表されました。

 

レゴブロックは、分解されるまで1,300年も海の中で生き続けることができ、海洋動物や環境にとって深刻な脅威となる

 

プリマス大学の研究者達は、イギリス南西部の海岸線に打ち上げられたレゴブロックを調査しました。

 

    

 

風化したブロックの年代を確認した後、風化していない同等のブロックと重さを比較しました。

 

その結果、レゴブロックは海の中で100年から1300年は生きられる事が判りました。

本研究の著者の一人であるアンドリュー・ターナー博士は、「レゴは歴史上最も人気のある子供の玩具の一つであり、その耐久性が魅力の一つです。しかし、その耐久性の全貌は驚くべきものです」

     

「テストしたピースは、滑らかになったり変色したりしており、構造体の一部は破壊されて断片化していました」

 

「これは、ピースがそのまま残るだけでなく、マイクロプラスチックに分解される可能性があることを示唆しています」

ターナー氏らは報告書の中で、プラスチック廃棄物が環境に問題を起こさないよう、適切に処理する事の重要性を強調しています。

 

過去10年間、コーンウォールのボランティア団体は、ビーチクリーンアップの際に、何千個ものレゴやその他のプラスチックを回収してきました。



風化したレゴと1970年代〜80年代の風化していないセットを組み合わせた研究

 

この研究では、風化したレゴ50個を使用し、洗浄した後、実験室で重量を測定しました。その後、蛍光X線分析装置を用いて、ブロックの化学的特性を測定しました。


その後、1970年代と1980年代に購入された風化していないレゴと比較しました。

 

その結果、海岸で採取されたレンガの摩耗の度合いを特定し、それをもとに環境中での耐久性を計算しました。

レンガが何処から来たのかは不明ですが、イングランド南西部で発見された破片の殆どは、1990年代に起こった深刻な流出事故によるものでした。それ以前に流出したものは報告されていない。

「個々のブロックが浜辺で遊んでいる時に失われたり

「他の場所で失われた時に水路で海に流されたりする可能性はあります」

「しかし、英国最大級の保険会社が行った調査と計算によると」

200万個以上のブロック10歳未満の子供によって」

トイレに流された事が示唆されています」

 

と、研究者は述べています。

 

(関連記事:赤ちゃんのウンチから高濃度のマイクロプラスチックが検出される)

 


研究チームは、海に沈んだブロックと保存状態の良いブロックの熟成度を比較した結果、レゴブロックは海の環境で何百年も生きられることを発見した。

プラスチックはすぐには分解されません。その代わり、マイクロプラスチックと呼ばれる小さな小さな破片に分解されます。

 

海中には推定15兆から51兆個のプラスチック粒子が浮遊しており、その多くが海洋動物に食べられています。

 

これらのマイクロプラスチックは、海洋動物の臓器を損傷したり、成長や繁殖を妨げる有害化学物質を溶出したりします。

 

レゴのピースは海洋環境で1,300年も使える

 

また、マイクロプラスチックは魚介類に蓄積され、人間の体内に入ることもあります。

 

多くの報告書では、マイクロプラスチックが人間の健康に及ぼす悪影響として、細胞の損傷、炎症、神経毒性、好ましくない代謝の変化などが挙げられています。

 

水中のマイクロプラスチックと人間の健康への影響の可能性

 

研究者たちが調査したレゴのピースは、かなり頑丈に作られているようですが、摩耗の兆候が見られたことから、海を悩ませているマイクロプラスチックの汚染に貢献していることが示唆されました。

レゴ社は2020年に、レゴブロックの製造に使用している熱可塑性ポリマーであるアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)からサトウキビ由来のポリエチレンへの移行を開始し、2030年迄にブロックの100%を持続可能なものにするという公約を推進することを発表しました。
 

 

※Gen

持続可能な・・・と云う標語の基に展開される色々なものは

胡散臭いものが満載だと思っているが

 

詐欺師の手口である、本当の事を混ぜて伝えると許容されてしまう

・・・そんな事を考えれば

 

消費者側の買い方・使い方・廃棄の仕方は見直すべきじゃないかと思う。

 

日常生活から出る廃棄物のゴミは、その地域のルールに従って分別され

清掃業者の定期的な巡回で回収されて然るべき処理がされているから

それらが、海に流れ出すとは思っていないが

 

記事内に在る、英国の保険会社による調査で

数百万個が10歳未満の子供によってトイレに流されたかもよ?

と云うのは疑問が残る。

 

親に買い与えられた大切な自分の玩具をホイホイトイレに流すだろうか?

トイレに持ち込んで、誤って流してしまう様な事はゼロじゃないにしても

200万個以上?疑問が残る。

 

また、玩具の話ではないが

 

個々人のゴミ処理の仕方の悪さで、直ぐに連想できるのは

年齢性別問わず、アウトドアの流行りに乗っかって

海や川や山で、楽しんだ後に出たゴミを

所定の場所に置くとか、持帰える事をせずに

その場を汚して消える不躾な連中が多く居ると云う事だ。

 

日本から出るマイクロプラスチックならば

間違いなく、この連中が大きな原因の一つだろう。

 

自然に分解し難いモノの処理すら考えられないのは

後々まで響く大きな問題。

 

問題・・・と云うより、犯罪とみなして

 

厳しく取り締まり、交通違反よりも大きい罰金を課し

それを以て、取締りの人件費や必要なモノに回したら好いと思う。