ドイツ:エネルギー危機深刻化の中、独最大のアンモニア製造会社が生産量削減、2022年を通して食料作物不足が予想される
2021年10月08日(金) by:Ethan Huff

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欧州では天然ガスが且つての様に潤沢ではなくなっており、サプライチェーン全体に衝撃が走っています。

 

 


ドイツ最大の生産者であるSKW Piesteritz社は、天然ガス価格の高騰と供給不足の為、生産量の削減を余儀なくされています。

 

 

報道によると、イギリスの最大級の肥料工場2社は、先月、この逼迫した状況のために完全に操業を停止せざるを得ませんでした。その内の1つは政府の援助で再開することができました。

この危機はドイツにも波及し、SKW社は記録的な天然ガス価格の高騰により、アンモニアの生産量を20%削減すると発表しました。

 


SKW社はBloombergに電子メールで発表した声明の中で、

 

「現在到達しているレベルでは」

「経済的に賢明な生産ができなくなった為」

「この様な措置を取らざるを得なくなった」

政府の措置がなければ

「間も無く生産が停止される危険性がある」

 

と、述べた。

オーストラリア肥料メーカーであるBorealis AG社も、通常の操業を継続するのに十分な量の天然ガスが手頃な価格で入手できないため、同様の措置を取らざるを得ませんでした。

 

 

これらの生産者はいずれも、食糧供給を維持する為に必要な存在であることを忘れてはならない。これらの生産者がいなければ、食糧不足は深刻化するばかりだ。

天然ガスは、農業用窒素肥料の原料となるアンモニアを合成するのに使われる。

 

 

また、副産物の一つである二酸化炭素(CO2)は、食肉から炭酸飲料まで、食品産業の生産・輸送に必要なものです。

 


不換紙幣の無限の印刷、資源の不始末、国による規制、全てが世界経済を崩壊させる

 

天然ガス価格高騰の原因は、欧州のトップサプライヤーであるロシアからのガス供給量が大幅に減少していることにあります。

ヤマル・ヨーロッパパイプラインを経由してロシアからドイツに送られる天然ガスの流量は、昨年の同時期と比べて28%も減少しています。

 

   

また、中国のエネルギー危機が欧州に波及しており、最終的には米国にも波及する可能性があると言われています。

ところで、米国では武漢コロナウイルスが原因で、輸送用コンテナが港のない海に浮かんでしまうなど、サプライチェーンの問題が発生しています。

ヨーロッパの危機に関しては、政府関係者はクレムリンとガスプロムが大陸のエネルギーグリッドの管理を誤っていると主張している。

ドイツの規制当局の承認を待って、ロシアは天然ガスパイプライン「ノルドストリーム2」の充填を計画しているというが、天然ガスの供給を正常に戻すにはまだ数ヶ月かかるという。

「これは、世界経済がスタグフレーションに陥る可能性があるのと同じように、基本的な化学物質の不足が食品のインフレを高める可能性があることを意味しています」と、Zero Hedgeは言います。

米連邦準備制度理事会(FRB)のような中央銀行が狂ったようにお金を刷り続け、それを株式市場に投入していることを覚えておいてください。これが、現在のインフレを引き起こす最大の要因でしょう。

 

 

「これは、世界規模で大量の飢餓を引き起こす事を目的としている」

 

と、ゼロヘッジのコメント欄に書かれています。

「この末期段階の前に」

「不足がインフレ・スパイラルに続き」

「その後、ハイパーインフレが始まるだろう」

「これは、生きたまま死んだ通貨と経済システムの」

「計画的で制御された破壊なのだから」

「ここから回復することはないだろう」

「ロシア(ガスプロム)は」

「地球上のどの国よりも」

「多くのガス埋蔵量を持っているだけでなく」

「ロシアは世界最大の鉱物肥料の生産国でもある」

 

と、別の人が書いている。

 

「その最大の輸出先は中国だ」

「だから、このままエネルギー危機が続けば」

「中国とヨーロッパの間で価格競争が起こり」

「この経済活動の停滞による」

「食糧危機が世界規模で起こる事になりそうだ」