深刻化する海運危機は、小売店への供給や休日の買物に影響を及ぼす

Worsening shipping crisis will affect retail supply lines and shopping for holidays

深刻化する海運危機は、小売店への供給や休日の買物に影響を及ぼす
2021年8月29日（日） by: Mary Villareal

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物資をグローバルに移動させるための港、コンテナ船、トラック会社などの世界のネットワークがパンデミックの影響でもつれ、輸送コストが高騰しています。

このグローバルなサプライチェーンの混乱は悪化の一途をたどっており、消費者製品の不足により、企業が商品を出荷する際のコストが高くなっています。

また、未解決のつまづきや、デルタ・バリアントのような新たなパンデミック問題の出現により、ブランド各社が年末に向けてすでに混乱を警告しているため、買い物客はホリデーシーズンに価格の上昇に直面することになります。

C.H. Robinson社のCEOであるBob Biesterfeld氏は、「世界のサプライチェーンにかかる圧力は緩和されておらず、すぐに緩和されるとは思っていません」と述べています。

最近のサプライチェーンの障害は中国で発生しています。上海の南にあるターミナル港では、ドックの作業員がCOVID-19の陽性反応を示したため、8月11日から閉鎖されています。マースク(AMKBY)、ハパッグロイド(HPGLY)、CMA CGMなどの国際海運会社は、同港を避けるようにスケジュールを調整し、顧客に遅延を警告しています。

世界で3番目に忙しいコンテナ港の一部閉鎖は、中国国内の他の港の操業にも影響を与えており、継続的なコンテナ不足、ベトナムでのコロナウイルスによる閉鎖、さらには昨年3月のスエズ運河閉塞の影響ですでに苦しんでいたサプライチェーンを引き伸ばしています。

海運会社も、貨物の問題は今後も続くと予想しています。Hapag-Lloyd社の最高経営責任者であるRolf Habben Jansen氏は声明の中で、「現在のところ、市場の状況が緩和されるのは早くても2022年の第1四半期になると予想しています」と述べています。

The shipping crisis is getting worse. Here's what that means for holiday shopping

中国から北米および欧州への輸送コストは、年初に急増した後、ここ数ヶ月で上昇しています。また、同社のWorld Container Indexによると、東西の主要8航路における40フィートコンテナの複合輸送コストは、1年前に比べて360％上昇しています。

最も大きな値上がりは、上海からオランダのロッテルダムまでのルートで、659％もの高騰を記録しています。

「現在の歴史的な高運賃の原因は、需要が満たされていないことにあります。マースク社のCEOであるSoren Skou氏は、「現在の歴史的に高い運賃は、需要が満たされていないことが原因であり、単純に輸送能力が不足している」と述べている。(関連記事 COVID時代の貨物需要は全く急増していないのに、なぜ渋滞や遅延、衝撃的な運賃値上げが起きているのか？)

COVID-era freight demand has NOT surged at all, so why all the congestion, delays and shocking freight price increases?

問題となっている港の混雑

また、Drewry Shipping社は、上海と香港の混雑が「急増」し、アジア、欧州、北米、特に米国西海岸に広がっていると指摘しています。

Marine Exchange of Southern Californiaの報告によると、隣接するロサンゼルス港とロングビーチ港の沖合に約36隻のコンテナ船が停泊しています。これは、2月に40隻のコンテナ船が入港を待っていたとき以来の多さです。パンデミック前は、停泊しているコンテナ船は1隻か0隻でした。

この混雑は米国内のすべての港に広がり始めており、船が時間通りに到着する可能性は、昨年の80％に比べて40％程度だとBiesterfeld氏は言います。

滞船は、倉庫や引き伸ばされた道路や鉄道の容量にも波及します。米国の消費者を中心とした需要のおかげで、物流ネットワークは何ヶ月も前から最大限の能力を発揮しています。しかし、トラックドライバーの不足は、供給の途絶をさらに悪化させています。

逼迫しているのは港だけではありません。企業が代替輸送手段に切り替えたことで、エアターミナルにも大量の貨物が押し寄せています。大きな空港では、貨物の受け取りに2週間もの遅延が発生しているところもあります。

また、小売店はホリデーシーズンに向けて在庫の補充に苦慮しています。消費財メーカーは、需要に対応するために、製品の生産地を変更したり、船ではなく飛行機で移動したりするなど、思い切った対策を講じていますが、これがさらなる物流コストの増加につながっています。

買い物客も、配送にかかる時間が長くなることを覚悟しなければなりません。Biesterfeld氏は、納期が4〜6週間かかると予想していますので、ホリデーシーズンのプレゼントをオンラインで購入される方は、早めに手続きをされることをお勧めします。

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