実りの秋。
田んぼに目をやると、黄金色に輝く稲穂が秋風に揺れている。
すでに稲刈りを終えている田もある。
なぜ稲は、垂れ下がるほどの重い稲穂を支えられるのか。
その秘密は、根にあるらしい。
田に水が張られている間は、根はそれほど発達しない。
そうしなくても容易に水を得られるからだ。
その稲に“転機”が訪れるのは夏。
農家が水田の水を抜き、表面の土にひびが入るくらいに乾かすため
稲は水を求めて急速に根を伸ばす。
いわば…
“水を失う”という試練を経て
重い稲穂を支えられる丈夫な根を張り巡らせるらしい。
“試練”によって磨かれるのは…
人間も同様。
日蓮大聖人の御書には
「鉄は、炎に入れ、熱して打てば剣となる」
「賢人、聖人は罵ってみてこそ、真価が試されるものである」
と書き記されている。
私たちにとっては…
この現実社会こそ、自らを磨く最高の舞台なんだと思う。
周囲には、ともすると苦手な人がいるかもしれない。
そうした人とも誠実な対話で人間関係をつくっていく。
こうした日々の対話こそ、自身を磨く直道なんだろう。
他人と比較する必要はない。
一歩一歩と“昨日の自分”を乗り越える挑戦を重ねていけば
すべての人に“実りの秋”が待っているのではないだろうか。