トマトの主要な遺伝子の8割が解読された。

野菜ではジャガイモ、キュウリに続く3番目。


人気のある野菜だけに栄養に富んだ品種を作るなど

遺伝子レベルでの改良が注目されている。


なぜ遺伝子が品種改良に役立つのか…。

簡単に言えば、遺伝子は設計図だから。


だが…

設計図だけで家が建たないのと同じで

遺伝子だけでは何の役にも立たない。


遺伝子は細胞という生きた組織の中で初めて

その設計図が生かされる。


情報や知識だけでは「変わらない」のは、人生も同じだ。

「こうすればいい」「ああすればいい」と

いくら考えを巡らして立派な図面を描いても…

実行に移さなければ、現実は変わらない。


この社会の組織について、ある活字を目にした事がある。

「桶の中で小芋を洗っても、途中で飛び出すと汚い皮がむけない。

 我々もこの社会という組織において…

 人と切磋琢磨するなかで、さまざまな自分の性格の欠陥が

 芋の皮がむけていくように落ちていく」――と。


人間は人間によってしか磨かれない。

他人の成長を我がことのように喜べる自分に…。

何より期待を寄せ、励ましを送れる自分に…。


この社会という「生きた組織」の中にこそ

自身の人生の設計図を実現させる

真の成長があることを忘れてはいけないと思う。



「偉大な詩人たちのなかにはかならず夢の岬がある」。

これは、文豪ユゴーが、シェークスピアをたたえた言葉だ。


岬は陸地と結びつつ、他方を海へと伸ばしている。

この「夢の岬」とは、人生の現実に根差しつつ

心は常に雄大な「理想」「未来」を見つめていく姿勢の象徴――。


『レ・ミゼラブル』をはじめ、ユゴーの不朽の名作は

いつ・どこで生まれたか。

それは絶海の孤島への亡命を余儀なくされた不遇の19年間。

彼は自宅の最上階に展望室を設け

眼下に広がる大海原を望みながら

猛然と執筆を続けた。


ユゴーの子孫で画家のマリー・ユゴーは

かつて高校新報のインタビューで

彼が愛娘を亡くす悲嘆を乗り越え

代表作『静観詩集』を書き上げた例を通して語った。


“苦しい試練があったからこそ

 ユゴーは多くの人に利益をもたらす偉業を生んだのです”と…


現実から逃避せず、現実に埋没もしない。

苦難に挑み、希望に燃えて理想の実現に走る。


それが私の目指す生き方であり

自分を革命する軌道であると思う。


厳しい運命をも断じて切り開く!

そう決心した瞬間…

そこが…

偉大な「夢の岬」の本舞台となることを確信して…。


よく頑張ったね。

本当にありがとう――。


こう声をかけた時…

北海道では「なんも、なんも」という言葉が返ってくる。


この方言について

「相手を気遣わせまいという優しさと共に

 『なあに、これくらい』と自らを鼓舞する響き」を感じる。


アイヌ語の「こんにちは」を意味する「イランカラプテー」。

この言葉には…

「あなたの心にそっとふれさせていただきます」

との意義がある。


なにげなく交わされる一言や、人との出会い。

そこに深い「縁」「絆」を自分自身が、どう見いだし…

「心」を感じて、一人一人をどこまでも大切にできるか。


「心は、すぐれた画家が自在に種々の姿を描くように

 世の中のあらゆる現象を造りだしていく」

とある本に記されていた。


心通わせる希望の言葉を、自分の大切な人へ贈れる努力をしていきたい。