午前中に保育園の子ども達に体育指導をしてから、午後の30分間、
職員のあべこべ体操を教えています。
目的は、先生方の肩こり腰痛予防や改善などの身体のメンテナンスのためです。
もう一つの目的、実は、これが一番の目的なのですが、
無理のない様々な動きをしてもらい、その過程や結果として、
自分の身体の変化を感じてもらうことです。
身体の変化の気づきを、日常の子どもの身体の動きの観察に活かし、子どもの身体に触れる時の触れ方のヒントにしてもらうことです。
言い換えると、
各自の身体感覚を高めてもらい、その身体感覚に従って、
自分自身のための疲れづらく怪我をしない身体の動かし方や、
子どものための動きを促す触れ方や補助の仕方の工夫に役立ててほしいのです。
今回は、「仰向けで肘と膝を近づける」レッスンでした。
仰向けで膝を立て、両手を組んで頭の後ろに置きます。
単純に両手の助けを使って、頭を床から持ち上げます。
頭がどれくらい上がるか、肩や肩甲骨まで持ち上がるかを
チェックします。これが最初の動きのチェックです。
右足と頭を床から持ち上げ、右膝と右肘を近づけます(数回)。
次に、同じく右足と頭を持ち上げ、右膝と左肘を近づけます。
右膝に右肘を近づける時と左肘を近づける時で、
床にもたれる背中の場所が変わります。
またそれを意識することで、膝と肘の近づき方が変わります。
反対側でも同じことをやります。
そして、両足を少し開いたまま持ち上げ、頭も持ち上げ、
両肘を両膝の間に持っていきます。
その他にも、休憩を入れつつ、他のバリエーションの手足の持ち方で、同様の動きをやります。
最後に、最初にやった動きである、
両膝を立て両手で頭を持ち上げる動きをやり、
最初との違いを比較します。
ほぼ全員が、頭の上がり方が変わり(軽くなった)、楽に高く上がるようになりました。
以下、感想です。
「手足の先まで暖かくなった」
「全身がどんどん軽くなった」
「途中、どんどん頭が上がりやすくなるのが分かった」
「胸(大胸筋の辺り)が伸びて胸が広がった」
「肘や膝、左右がごっちゃになって、動き方が混乱した💦」
→よくあることですが、
身体の部位や動き方が、言葉と一致していません。
子どもの頃から、見て真似をするという習い方に慣れすぎてしまっているせいです。
言葉を脳で変換して、考えて動くという経験が乏しいです。
あべこべ体操のレッスンのように、
先生側がほとんどやり方を見せず、
言葉でレッスンを進行していくことを繰り返すことで、
目を瞑っていても、
言葉に耳を澄まして動くことによって、
より集中して動けるようになり、
その時の自分の身体の変化を感じるようになってきます。