赤ちゃんの運動指導 | あべこべ体操

あべこべ体操

「あべこべ体操」とは、身体の一部分をあべこべに
動かすと言うフェルデンクライス・メソッド(※)
の特徴的な動きに、その他の体操や健康法を加えて
アレンジした体操です。
気軽に楽しみながら身体の歪みを取り、柔軟性を増
し、肩コリや腰痛を緩和します。

乳児クラスでの運動指導にて


乳児(赤ちゃん)クラスの赤ちゃんの参加人数は5人で、大人は保育士が2人、保育実習生が1人で、私を入れて赤ちゃんに触れる(指導する)のが4人。

 

約30分の指導時間の中で、15分以上は、大人が子どもの身体にタッチして、いろいろな動きを誘導します。

 

クラスに入園したばかりの3ヶ月の男の子の赤ちゃんE君がのっけから泣いていました。

5人いる子の中で、今日は、その3ヶ月のA君に手が行きました。

 

普段はなるべく、タッチしやすい子にモデルになってもらうのですが、時には泣いている子を預かったりもします。あまりギャン泣きされる時は、保育士さんに代わってもらいます。今日は、 A君にタッチして動かしているうちに、泣き止んで落ち着いてきたので、そのまま見続けました。

 

最初は大抵、子どもを仰向けにして、お腹か骨盤を軽く掴み横に揺らします。現場では「金魚の体操」と呼んでいます。

 

この揺らしの振動が、A君にとって心地良かったのでしょう。徐々に泣き止み、静かになってきました。赤ちゃんは、「快と不快」の感情表現がハッキリしていて快と不快に敏感です。心地良ければ、ニコニコして、心地悪ければ、泣きます。

 

その後、足にタッチしたり、足を頭の方に持ち上げて背中を丸めたり、骨盤を左右に転がしたりしましたが、これらの動きはあまり心地良くなかったようで、また泣き出しました。

 

仰向けの動きが一通り終わったので、赤ちゃんを持ち上げ、垂直に抱っこし、向かい合いました。お腹とお腹をピッタリとくっ付け、顔と顔が30cmぐらいの距離にになる抱き方です。この抱っこで、A君はまたピタリと泣き止み、私の目を見つめてきました。彼にとって、この抱かれ方が心地良かったのでしょう。

 

これは、昔、赤ちゃんセミナーで習った抱き方です。久々にハマった感じでした。最後に、彼の身体の向きを変え、外向きに周りが見えるように抱き、月齢が高い満1歳以上の子達の動きを見学しました。

 

毎回、やらせたい動きがあっても、やらせてくれない時の方が多いです。そんな時は、この子にとって、心地よい動きは何だろうと考え、試行錯誤しながらタッチしていきます。

そうしていると、大抵、その子にとっての心地よい動きが見つかることが多いです。見つからなければ、その時は諦めます。