「ピダハン」というアマゾンの種族は、何をしても笑うそうだ。
お腹が空いたと言っては笑い、お腹がいっぱいになったと言っては笑い、オナラをしたと言っては笑い、暴風で家が潰れたと言っては笑い・・・、でも彼らの生活は過酷だ。文明の利器はほとんどなく、石器時代の生活といっても良い。いつも幸福そうだ。
彼らは何故いつも笑っていられるか?
彼らはどんな状況下でも、それを切り抜けられるという自信があるからだ。
赤ちゃんに対して、赤ちゃんことばを使わず、一人の人間として対等に接する。火のそばに近寄ったり、ナイフで遊んでいても止めない。体験で学ばせるのだ。決してほったらかしにしているわけではなく、怪我をしたら手当もするが、文明国のように可哀想にと慰めることはしない。「能力のあるものが生き残る」という自然界の法則の通り生きているからだ。だから、実に皆よく働くし、お互いに助け合う。争い、喧嘩はほとんどない。それでいて自由に生きており、お互いの束縛もない。
僕は保育園の子ども達とよくふざけたりするが、子どもに対して、「子どもことば」や「赤ちゃん言葉」を使わない。もちろん難しいことばをわかりやすく表現したりはするが、声色は変えない。
体操指導中、転んで泣こうが、頭を少々ぶつけようが、重篤な怪我の心配がなければ、抱き起こしたりなんかせず、自分で立たせる。そういう風にしていると、子どもも段々慣れてきて、自分で処理できるようになってくる。
それが本来の人間の姿ではないだろうか?!