強いストレッチの弊害〜その2 | あべこべ体操

あべこべ体操

「あべこべ体操」とは、身体の一部分をあべこべに
動かすと言うフェルデンクライス・メソッド(※)
の特徴的な動きに、その他の体操や健康法を加えて
アレンジした体操です。
気軽に楽しみながら身体の歪みを取り、柔軟性を増
し、肩コリや腰痛を緩和します。

⚫️強いストレッチの弊害~その2

私はかつてストレッチをする時、引っ張ると痛気持ち良い箇所~そこがコリコリとハガネのように固いのですが~を狙って、ピンポイントで筋肉を伸ばすことにこだわり、それがエスカレートしていきました。

その部分を伸ばすために、身体の他の部分にバシバシ力が入ってしまいます。身体の中を感じる能力(体性感覚)が優れていれば、もっと省エネでできたかもしれませんが、何せ粗い体性感覚の持ち主である私がやろうとすると、力を入れまくり、なおかつ反動を使ったりしてやりますから、その周辺の伸ばさなくてもいい部分まで伸ばしてしまいます。

ある部分を伸ばすために、シンプルに伸ばす以上の多大なエネルギーを他の部分を収縮させることに使っていました。結果的に、「緊張という刺激」を自分の身体にインプットしていたわけです。

つまり、コリをほぐして身体全体を緩めて楽になろうとしているのに、やればやる程、コリは硬くなり、緩むどころか、ますます緊張する身体を作っていたわけです。「あべこべ」ですね!(笑)

「力を抜けば抜くほどパワーが出る」ことを教える野口体操や「小さく優しい動きで動きの習慣を改善する」手法のフェルデンクライス・メソッドを体験していたにもかかわらずです。

私の場合、ある意味集中力が異様に強い(こだわりが強いとも言います(笑))ので、強い刺激に慣れてしまうと、もっと強い刺激を求めてしまいます。ですから、「繊細な感覚」がなかなか育ちませんでした。

「繊細に動いている」と、なんか頼りない感じがしたんですよね!

昔からの強い筋トレと強いストレッチが、身体を鍛え、柔軟性を作るという身体の思い込み(習慣)から抜けるのに、何十年かかったでしょうか?(苦笑)

わかっちゃいるけどやめられないで後で痛い思いをし、同じ失敗を繰り返し、最終的に身体を壊して、、、ようやく鈍い身体は、強い刺激に対して反射的にストップがかかるようになりました。

やっと習慣的に、淡い刺激での微妙な身体の中の変化が感じられるようになってきました。

ストレッチで「頑張ったり力を入れたりする」ことは個人の自由ですが、あなたが本当に身体をほぐして緩めたかったら、私は自分が体験した周り道を歩んでほしくないと思います。

私が伝えていきたいことは、「力を使わなくても身体は緩み変わるよ」ということ。そして「身体の違いや変化を感じる」能力を高めることです。

あべこべ体操で、「身体の違いや変化を感じる習慣作り」のきっかけにして欲しいと思っています。