綿矢りささん原作の小説の映画化ということで観てきました。
校内の人気者で優等生の女子高校生、彼女が思いを寄せる同級生、その同級生と密かに交際する病身の女子生徒が織り成す恋模様を描く。
『ひらいて』
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小説は未読どけど、
『勝手にふるえてろ』がツボにハマり、『私をくいとめて』も観てきた。
今回も小説は未読だけど、評価も良いし予告も気になったんで観てきました。
ストーリーは~
成績優秀で明朗快活な高校3年生の木村愛(山田杏奈)。校内きっての人気者である彼女は、地味で寡黙でありながらも聡明さと謎めいた雰囲気を漂わせる同級生の西村たとえ(作間龍斗)に惹(ひ)かれていた。そんな折、彼が大事そうに手紙を読んでいるのを見かけ、愛はそれを盗み読みしてしまう。手紙を差し出したのは、糖尿病の持病を抱える地味な新藤美雪(芋生悠)だった。二人が交際しているのを知って、言いようの感情に駆られる愛。彼女はたとえへの恋心を隠し、美雪に近づいていく
綿矢さんの原作だから
相変わらず人の内面とかの描き方が秀逸。
『勝手にふるえてろ』や『私をくいとめて』とは全く違うけど、ある意味すごい作品でした。
高校生の三角関係を描いた話でもあるんだけど、
主人公の愛を演じる山田杏奈さんが怖すぎて、ある意味ホラー
一般的に主人公と言うのは、
観てる人に共感されるような人物像でありそうですが、
共感できるところが全くないというか、本性を知ってしまったら周りにいても決してお近づきになりたくない
もうさ、周りのことはお構いなしに本能のままに周りを巻き込んでいく姿がすごい。
これがいい意味で巻き込むならともかく、悪い意味でだからね…
そんな主人公だけど、真っ当に見えるシーンもあったんで、どす黒い主人公ってだけではなかったのは良かったけど、
近くに居たら心がやられそう
人間の汚い部分を思う存分曝け出してくれるような愛と地味だけど優しく芯を持った美雪。
この二人の対比も良かったし、主人公が想いを寄せるたとえ。
ぱっと見物静かで何もなさそうに見えるけど、
彼自身にも色々抱えるものはあり、合いに対してズバっと切り捨てられちゃう部分とかもあったりと、
高校生の学校生活を描いている作品でありながら、明るさとか、爽やかさとは無縁の作品。
そんな内容なのに最後まで飽きずに観ることが出来た作品でした。
女子高生が主役の学園ドラマだと、少女漫画の原作とか、その延長線上にありがちな作品が多くて全く興味が沸かないけど、
この作品は高校生の恋愛という括りで観てしまうと火傷します(笑)
特に主人公の山田杏奈さんが凄い。
今後すごい女優さんになるんじゃないかなと思います。
余談ですが、撮影場所が足利だった(笑)
時々使うテリトリー内のシネコンとか、知ってる場所が撮影に使われてたみたいなんで、コロナも落ち着いてきたし、
久々にロケ地巡りしたいな~