以前の記事でも集中できる空間の作り方として3つのポイントをお話ししましたが、今回はその中でも植栽(緑)をどれくらい入れるのが良いのかというお話です。
参考:空間デザイン心理士(高原 美由紀)
◆適切な緑の割合
視界左右120度 奥行5mの範囲に占める緑の割合のことを『緑視率』というのですが、この割合が10%~15%であるときに人は作業効率が上がると言われています。
そして面白いことにこの『緑』というのは、植栽などの自然なものだけでなく「緑のクッション」「緑の写真」などでも同等の効果を表します。
#グリーンアメニティ効果
ただ、緑が多ければ多いほど良いと言わけではなく、緑視率が25%を超えると人は「緑が多い」と感じます。
その結果「潤い感」「爽やかさ」「安らぎ」を感じるようになります。
集中しやすい空間ではなくなるということですね。
大切なのは緑視率による人への影響を知り、その緑視率を保てる空間を作ることです。緑視率の計算方法も存在するのですが、その辺りは空間心理士に任せてください!緑の効果と具体的な数値。面白いな~
また、緑を置く場所によっても効果が変わるという研究結果が出ています。
以前の記事に書いた内容だと、片側に緑を置くのではなく、両側に置いた方が効果的だというものです。
それ以外にも、床に置くよりも台やテーブルの上に置いた方が効果的だと言われています。これらは全てが論文に伴うものではありませんが、人間脳科学的にそのように推測されます。
◆緑の高さはどれくらいが適切か?
机の上に緑を置くときに、ふと「どれくらいの高さに置くことが良いのか?」と思いました。
机の上60㎝~70㎝だと目線より上に緑が来ることになります。
机の上50㎝くらいだと男性だと目線と同じくらいで、女性だと目線より少し上に緑があるといったような状態です。
会社などで目線を隠したいときは60㎝程度、隠す必要がなく前の方も見えるようにしたいときは40㎝程度といったように使い分けるのが良いのかもしれません。
◆生木かフェイクか
家に置く植栽は「生木」が良いのか「フェイク」が良いのかという事ですが、緑視率という点で見るとどちらでも問題はないそうです。
ただ、生木を使った場合は園芸療法という効果を期待できます。
https://www.yomeishu.co.jp/genkigenki/feature/150428/index.html
植栽を育てることで、成長の過程を楽しむことが出来、植栽を通したコミュニケーションも生まれると言ものなのですが、こういった点から見ると生木の方がよさそうです。
その分「虫」のトラブルなども付いてくるので気を付けないといけませんが、入れる場所に合わせられる良さそうですね。
空間×植栽は強力な武器なのでこれからも突き詰めていきたいと思います!
それでは、良いグリーングリーンライフを!
#緑視率 #空間心理学 #空間デザイン心理学 #生木