東京都町田市、人口急増地域ということもあり、大手家電量販店の進出が相次いだ時期がある。
しかし、、、「この街ではかなわない」と言ったかどうかはわからないが、それら量販店の大半が撤退した
その理由として、大手同士の激戦もさることながら地元Y電気店(従業員約50人)の存在が大きいと言われる
Y電気は、どこにでもある普通の電気屋さんだったが、、、大手量販店進出を前に「このままではジリ貧になる」と危機感を抱き、Y社長を中心に改革に取り組む。
数多くの改革があるが、ここではその1つを紹介する。
それは、それまでの不特定多数の顧客を相手にする販売から、特定少数の顧客に絞り込み、顧客満足度の高い顧客密着型の販売サービスに変えたことにある
より具体的にいえば、3万世帯あったデータベースを高齢者・単身世帯を中心に1万世帯に絞り込み、店頭販売中心から訪問販売中心に切り替えたのである。
百貨店などで言う外販にちかいかもしれない
この改革は、高齢者世帯におけるY電気店の評価を次第に高めていく。。。
やがて、店員が訪問するとまるでr自分の息子・娘のように「いいところに来てくれた。申し訳ないが雨戸の締まりが悪くて・・・」「家具を修理してくれないか」「冷蔵庫の場所を動かしてほしい」といった相談や手伝いを依頼されるようになる。。。
そして、「次はお宅で電化製品を買わせてもらう」という言葉通り、家電量販店に比べ間違いなく値段や品揃えは不利にも関わらず、あえてY電気店を選んでくれる人が増えてきた
こんな話を聞いた。
ある老夫婦だけのお宅で、2人とも入院しなければならない病気になる。
2人は、「家族のように可愛がっている犬を残してはいけない。」と入院をかたくなに拒んでいたという。。。
それを知ったY電気店の担当は、彼らに「入院して1日でも早く病気を治してください。その間、私がずっと犬の面倒を見ますから」と言ったそうだ。
その老夫婦は、「あなたなら安全です」と、、、数日後、退院。
その後、Y電気店の上得意になったことは言うまでもない。