6日にノーベル化学賞を受賞した2人の日本人化学者が、ハーバート・ブラウン博士という共通の恩師に学んだことが話題になっている。
鈴木章氏(北海道大学名誉教授)は「教科書に載るような研究をしよう」との師の言葉をわが信念と決め、挑戦を続けたと記者会見で述べた。
根岸英一氏(米パデュー大学特別教授)も会見で、「私の唯一の指導者」と師匠への熱い思いを語った。
これまで18人の日本人がノーベル賞を受賞したが、そのたびに恩師、家族、友人など、「人生を変えた出会い」に感謝する言葉を聞いた。
受賞者の功績だけでなく、支えた人々に光が当たるのは清々しい光景だ。
ノーベル平和賞を受賞したエスキベル博士が、味わい深い体験を紹介している。
ある討論に4人のノーベル賞受賞者と出席した。「人生の中で、最も重要な意味をもつ英雄は?」。この質問に博士は答えた。「祖母です」と、、、
人生を変える出会いに高名、無名は関係ない。
サン=テグジュペリの言葉に、「真の贅沢というものは、ただ一つしかない、それは人間関係の贅沢だ」(「人間の土地」堀口大學訳)と。
よき友人、よき家族――素晴らしき出会いを得た人生ほど豊かなものはない。
まわりから、信頼を得られる自分になり、素晴らしい仲間を作っていきたい。