2011/12/3 渋谷めぐみワンマン@strobe cafe | 音楽偏遊

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最近見たライブや気になるアーティスト、気に入った店や場所など偏った嗜好で紹介してまいります。アーティストさんへの言及などは、あくまで私個人の見解であり、特に中傷や攻撃を意図したものではないこと、ご了解下さい。

この日は行きたいライブが重なりまくり。悩んだよー。

ワンマンだけでも、二人目のジャイナ@渋谷TakeOff7、The Sing2You@幡ヶ谷36.5℃、たおやめオーケスタ@渋谷7th Floorの3つは、何れも最高に楽しいエンタテイメントになること間違いなしと、やる前から、分かりきってた実力派。いずれも見逃したくなかったのだが…。この他、初田悦子やあずままどかなど見たいアーティストが六本木や西荻窪ほか各地で出演。ギリギリ直前まで本当に悩ましかった。

その中で選んだのは標題の通り。ジャイナのワンマンの方が、大いに盛り上がったと思う。チケット買ってたし。また、Sing2Youと一体感を感じて、音楽の楽しさを探求していたら、それはわくわくする体験になっただろう。でも、最後の決め手としたのは人のつながり。それで良いのだ。

今夜のシブメグは、サポートに高田さん、三井さんのツインギターとキーボードにヨッシーという、常連の鉄板サポート陣勢揃い。さらに、急遽決まったオープニングアクトがLady the Bitchのボーカル、リンちゃん。みんなと会いたかったのさ。

会場のstrobe cafeはこじんまりしたカフェなので、今夜は当然アコースティック。顔見知りのファンばかりに囲まれ、cozyなリビングルームにいるような気楽さと暖かさに包まれていた。

まずはオープニングのリンちゃん登場。いつもはハードで露出多めの装いだが、今夜はカジュアルなタートルネック&緑のラッパ型パンタロン。そして歌ったのはjazz。

Nat King Coleの「LOVE」。クリスマスも近いこのシーズン、遊び心と愛があふれるこの曲はぴったり。普段からジャズを弾いてる高田さんのギターとヨッシーの繊細なキーボードにのせて、くつろいだリンちゃんのボーカルも余裕がある。そして、上手い!彼女のジャズは始めて聞いたけど、英語のメロディへのせ方もオシャレで、色気がある。



続いてオリジナルの「裏と表のワルツ」。元々がアコースティックなこの曲は、ワルツのステップを踏んで
踊りたくなる。ラストは「上を向いて歩こう」。メリハリあり、おっと思う表現あり、最後まで楽しめた。どうせならお客さん促して、最後は一緒に歌っても良かったかな。


リンちゃんが退き、ヨッシーも外れ、代わって三井さんがスタンバイ。「この間、どうしよう」と高田さんが即興でギターを弾き始める。そこに三井さんも、ギターリフを被せ、フュージョンぽい演奏に。それが、そのまま「東京」の前奏になだれ込んだところで、渋谷めぐみの登場だ。そのまま、一気にロックな展開。ツインギターでも二人が奏でればアッパーな伴奏になる。ぐんぐん、引っ張っていく。

一転して2曲目から「奇跡」「Day After Day」「trap」とバラードを続け、しっとりと歌っていく。ギターは三井さんがメイン、高田さんがギターを叩きながらパーカッションも。サビや間奏に入ると、ソロを弾き、三井さんと相互にパートを入れ替わりながら、聞かせる演奏。

渋谷めぐみも、リラックスしてのびのびと歌う。いい雰囲気が醸し出される。今夜は思いつきなのか、奇跡の前に、今夜は曲ごとにどんなシチュエーションで曲を作ったか、など1曲ごとに解説することに。今の私の歌にかける想いも重なる「奇跡」、若いOLの日常をイメージして作った「Day After Day」、一転して水商売でやさぐれ未来も見えない女性を描いた「trap」など、作詞作曲した彼女自身のコメント。曲のイメージを膨らましていく。

そして、第1部の最後は、2006年9月にシングルで出した「涙」。なんだかんだいって、古い付き合いの曲だけある。どの曲よりも、この曲を歌っている時の彼女が一番、安定感があり、そしてドラマティックだ。




第二部は大人の女性2人のトークでスタート。高田さんたちが、彼女の曲をボサノバ風にBGMで流している中で、シブメグとリンちゃんの大人トークはどんどん際どい方へと進んでいく。例のごとく酒の話から始まり、やがて恋愛話に。結構ディープで、navicafeに出演するかわいい女性シンガー達はけっして口にしないような際どい本音もバンバン。そうそう、そういう所が好きなんだよね。



これ以上はヤバイって所で、ワンマン後半戦へ。前半がバラード中心だったから、当然、後半戦はアッパーな曲中心にぐいぐいと盛り上げていく。「秘密」から、今年4月から彼女がパーソナリティを務めたFM世田谷の番組テーマソング「Deep」をガンとロックに歌ったら、春にシングル発売した「magic」をジャズテイストで。最後は手拍子に包まれて「ユメオチ」でびしっと決めた。

アンコールには、あのハロウィーンパーティの客限定で特典配布された幻の1曲「ビールの神様」を、ライブでは初披露。爆笑に包まれて、アットホームなワンマンは終了。

高田さん、三井さん、ヨッシーという彼女のサポートを何度も務めてきたミュージシャンが勢ぞろいすると、さすがに演奏のクオリティも高くなる。彼女もとても歌いやすそうで、良いライブになったんじゃないかな。

彼女にはロックな箱でガンガン歌うのが似合うと思うが、こういうアットホームなライブも時には良いね。