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「神楽月の唄」@江古田マーキー
出演:渋谷めぐみ →いわさききょうこ
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今夜は江古田でちょっと異色のツーマン。いわさききょうこと渋谷めぐみの初顔合わせだ。
フォークで話のうまいいわさききょうこと、ロックやジャズ調の曲が持ち味でMC下手の渋谷めぐみ。トークはこの際、関係ないか(笑)ただ、実は自分はどちらも好きなアーティスト。この組み合わせは嬉しい限りだ。ただ、所要のため、ライブハウスに到着したのが始まってから20分以上たった頃。1番手の渋谷めぐみは結局2曲ほどしか聞けなかった。残念。
ただ、今夜のサポートは高田さん・三井さんという実力派ギタリストのツインギター。この二人のギターがぶつかり合うと、いつもいい演奏になる。それを見たかった。
ちなみにセットリスト(渋谷めぐみブログから)
1)東京
2)秘密
3)会いたい
4)magic
5)Deep
6)ユメオチ
今夜の目玉は、彼女の曲の中ではかなりロックで疾走感たっぷりなのだが、二人のギタリストがボサノバにアレンジした「東京」だった……らしい。くそー、それが一番聞きたかったのに。残念。
しかし、しっかり聞けた「Deep」は2本のアコギ伴奏だけとは思えないグルーヴで、しぶめぐの声も力強く迫力たっぷり。よく出ている。ロックに聞かせる。
この日のファッションもちょっとおもしろかった。白とオレンジのボーダーにキャラがプリントされた若槻千夏デザインのボーダークマタンシャツに、マニッシュな強さを強調したような黒の裂けたクラッシュレギンスという強カワ系。それで、ボサノバとか歌うという合っているのか、いないのかよく分からない彼女らしい装い。
最後のユメオチは、そんなファッションとかけ離れ、クールでアダルトな雰囲気を醸すジャズロック。それでも「格好いい」と、いわさききょうこファンにも言わすステージで、しっかり締めた。やっぱ、渋谷めぐみは聞き応えある。
MCでは、高田さんからいかに酒、特にビール好きかを突っ込まれ、いわさききょうこさんもジャックダニエル好きだそうですよとバラす(笑)最近のMCで、酒好きネタが出ないライブはないw
後半戦は「いわさききょうこ」。すらっとして、瑞々しい落ち着きがある美人なシンガーだ。
まずキーボード弾き語りの後は終盤までギター弾き語り。ブルースハープも駆使しながら、明るく力強いフォークを聞かせてくれる。優しい歌声に惹きこまれる。それでいて鋭い歌詞に、頭が反応してしまう。切れ味と優しさのあるフォークなのだ。
男性の固定ファンがたくさんいらっしゃったが、男は彼女のような強さと優しさを併せ持つ女性に甘えたいのかもしれない。ふと、そんな事を思った。頼りがいがありそう。
曲順はよく覚えてないが、「霧の向こうへ」から「君が歩くずっと後ろを僕は歩いている」などを暖かい雰囲気の中で、キリリと歌って、最後は「アンダンテ」。
当然、大きなアンコールの拍手に応えて歌ったのが、今夜一番気に入った「花のように」。まだ音源化されてないそうだが、けっして激しい曲ではないのに、心が動く。
僕が好きでライブを何度か見たことがある女性フォーク歌手といえば、倉沢桃子と服部祐民子だが、どちらかというと服部祐民子に近い。いわさききょうこは、今夜で3、4回目だが、重くないが暗さもあるところが稀有かな。やはり、あの声の優しさが心地よいのだろうか。辻香織とは違う、しっとりさがいい。
また、いわさききょうこさんは気さくで、とても話しやすい。好きなタイプなんだよな、きっと。