文化放送サテライトプラスで、荒牧リョウと鎌田純子がフリーライブと聞き、駆け付ける。先日ここであった玉城ちはると坂本麗衣の対バンも豪華だったが、今日の二人の組み合わせも魅力的!楽しみに浜松町へ。
それぞれ30分のライブを交互に2回ずつ歌うルール。野外のストリートだが、文化放送の建物の壁がよい反響板になり音の響きも良い。街行く通行人も足を止め、お客さんの数も時をおうにつれ増えていく。
先攻は荒牧リョウだ。ギター1本弾き語り。
一人きりだが、その激しくかき鳴らすギターの音は、まるでフルバンドのように厚みとグルーヴがある。その音にのり、彼女のパワフルで魂のこもった迫力ボイスが響きわたる。
♪か~がや~いて~ 荒れた道も 突き進むような 君の強さ、忘れないで どんな時も 君のそばにいるよ 手を伸ばせば 届くところに ずっ~と~♪
アカペラで歌い上げる冒頭部で、あっという間に心を捕まれる。彼女の代表曲となった「輝いて」だ。
彼女の素晴らしい所はその行動力。震災直後から毎月のように物資を持って、岩手や宮城の避難所を巡り、1人ひとりと向き合い、励まし、即席のライブで力づけて回ったきた。それは、今でも続けられている。
その三陸の小学校や宮城の地域センターなどで、彼女が必ず歌っているというのが、この「輝いて」だ。歌に込めた彼女のメッセージを思うと目頭が熱くなる。勇気づけられる。
しかし、彼女の歌はそうした予備知識なしでも、圧倒的だ。全身でロックしていて、踊り出したくなるほどノリノリ。「1,2,3,4」やLast Chance, What is My Lifeなどの疾走感はとてもアコギ1本で演奏しているとは思えない。その歌ヂカラに惚れぼれする。
そして、前半後半とも最後に歌ったのが「I Just Say」。唯一公式のPVが作られ、吉祥寺の路上で彼女が熱唱する映像が、いかにも彼女らしい。多彩な曲を歌いこなす彼女だが、ミドルテンポからサビヘかけぐぐっと盛り上がるこの曲が、一番彼女の本質に近い感じがしてもっとも感情移入してしまう。この切なさに胸が締め付けられる。サビの歌詞はこうだ。
♪今はもうこの広い世界で たった1人あなたと出会えた、それでもう十分役目は果たせたのかな、今はただあなたが愛しくて この胸が張り裂けそうだよ、いつかの約束はもう 次のない合言葉、I just say Goodbye♪
いやいや、今も荒牧リョウの歌声はこの胸に響いている。そして、これからも何度でもライブでこの感動を味わいたい。まだまだ十分役目を果たしたとはいえないよ(笑)Goodbyeと言うには早すぎる...
荒牧リョウ 1st round
1)輝いて
2)1,2,3,4
3)friends
4)Last Chance
5)I just say
荒牧リョウ 2nd
1)輝いて
2)What is my life
3)tears in the earth
4)I just say
一方、対バンの鎌田純子も繊細な歌で心を揺さぶる。
激しくぶつけてくる同じギター弾き語りの荒牧リョウとは動と静。異なるタイプだが、全身全霊、命をこめて紡ぎ出すその歌の迫力は二人に通じる。カマジュンの歌は、静かに体を熱くする。
彼女とは、音楽の趣味が似ているのか、よく客としてライブハウスで出会う。特に清家千晶とか。カマジュンが併せ持つ叙情と情熱、それをどうハイレベルに融合し、どんな音楽で表現しようとしているのか、分かるような気がする。
特に最近、彼女の歌で気に入ってるのが「金魚」。繊細に生真面目につむがれるこの曲を聴いていると、ノスタルジックな気分に。足下を見つめ直して、日々を大切に生きていかねばと思う。
鎌田純子 1st round
1)大きな手
2)回る世界
3)you and me(ビージーズカバー)
4)クリームシチュー
5)それを愛という
鎌田純子 2nd
1)恋は幻のように
2)追憶の中で
3)金魚
4)Traveling
5)ただ声になりたい
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