


サルーキ=は、サルーキ=には、言葉はいらない

今夜の会場は、よりによってサルーキ=初のお洒落タウン、代官山。しかも、晴れたら空に豆まいてだ。LOOPじゃないぞ。O-EAST1000人ワンマンを、地響きがするような興奮に包んだ彼らが、どちらかというとアコースティックなこの箱で歌っている違和感といったら

その晴れ豆に、トリの彼らが登場すると、それまで大人しく着席していたお客さんも我慢できず、鳥肌もののオールスタンディングに


Chiyoの扇情的で男臭い圧倒的なボーカル、新しいスクエアエレキでご機嫌なモーリーのツボを心得たギターリフ、スーのシャッフルしまくるドラム、産み出されるどこか懐かしいロックのグルーヴ。無意識に弾んでしまう自らの体を、椅子に押さえ付けることは、彼らの演奏の前では、もはや重力の法則に逆らうようなもの。踊りたくて、飛び跳ねたくて仕方なくなるんだよね。

「愛と平和と自由の旅」で幕開けた彼らのステージは、「夜明け前」などで徐々にボルテージをグングン上げていく。直前に演奏していたル・オードムーゲも加わりビックバンドで演奏した「喜びのうた」からはお客さんは総立ち。客も身内も(笑)両手を上げて、共に歌い、笑い、ロックンロールしたぜ

ボーカルのChiyoも、たまらずダイブ……はさすがにここでは無理なので、客席フロアに降りてフロア中央の椅子にのって熱唱。さらに片っ端からお客さんとハイタッチして回り、もはやいつもの晴れ豆と全くちがった赴き。興奮も最高潮に達した。
ラストは客をみな座らせて、メッセージソングと本人が言う「楽園」で、満ち満ちた熱い空気を厳かな祈りに昇華した。
しかし、サルーキ=はこれで終わらない。アンコールの拍手が鳴る前に、ステージ上に打ち合わせもなく、他の出演者全員を呼び込む。今夜はバンドばかり4組、総勢16~17人?が所狭しとステージ上に並びChiyoの音頭で「Stand By Me」を大熱唱。
決してサルーキ=主催企画でもないのに、大イベントのフィナーレのよう。他の出演者たちは、初対面どうしが多かったのに、曲の終盤では肩を組み、涙を流さんばかりに声を合わせて歌っている。感動的な光景だった。

その場にいたミュージシャンも魂を解放し、Chiyoに吸い寄せられるようにステージに上がったのだろうな。客としても無性に楽しかったが、きっとサルーキ=と共にアンコールのステージに立った若いバンドマンたちは、もっと高揚したに違いない。方組んで歌っている彼らが、ちょっと羨ましかった。
その後は宴会状態。サルーキ=のChiyoやモーリーも、他のバンドに混じって楽しそう。アフターでも彼らは人気者で、特に男にモテモテ。彼らに惹かれる若いミュージシャンたちの気持ち分かるなあ~。
こちらは、聞きにきていたサルーキファンやみさちゃん、Chiyo母らと懇親(笑)終電近くまで、続いたとか、続かなかったとか…楽しい宴だった。