この日は、原宿KDDIデザイニングスタジオでマリアのレコ発フリーライブから、渋谷duo Music Exchangeへ駆けつけたのだったな。
開演前に余裕で間に合い、2列目の中央に席をキープ。ここは、柱があるから後ろの方だとステージが見づらいが、前なら問題ない。ただ、ステージの高さが70~80cmと高く、前列で着席だと見上げる感じでややつらい。玉城ちはるを見始めた昔のFABもそんな感じだったけどね。
今夜は玉城ちはると辻香織が2年続けてきたイベント「めがねnight」の10回記念。2人ともめがね着用で、くつろいで、いつもと違う顔や声を見て聞いてもらおう、そんな趣旨で始めたイベントだとか。
その区切りを、Festival=祭りと銘打ち、会場もソングラインや鈴ん小屋ではなく、大箱のduoに移し、大規模に開催した。祭り好きな浅草っ子、辻香織のテンションも高い模様(笑)
フェス前には十日間のめがねツアーも慣行し、福岡・広島・岡山・大阪・名古屋・長野とライブを続けてきた。その終着でもあるduoには、軽く100人を超すお客さんが詰め掛けた。中には、これまでのめがねnightで見掛けた顔ぶれも多数いて、大きい会場にも関わらず客席はどこかアットホームな感覚。それこそが、玉城さんらが望んだ状況に違いない。この時点で、今夜はもはや成功したようなものだった。
FESということで、特別ゲストも3人招いた。岡野宏智、半崎美子、オオゼキタクで、その順番に登場。
まずトップバッターは「ロールケーキ王子」とありがたくなさそうなニックネームを玉城姉に命名された岡野宏智。
1)いつも心の中に
2)雨空
3)レモネード
手を出せば届くような親近感ある歌声、生真面目そうな性格、メガネも似合ってる。ちょっといい感じで、柔らかく深みもある声も好きだな。自分でロールケーキを生地から作ってしまうという。
しかし、そんなやや無口な好男子が、餌食にならない訳がない。ゲストの各ステージ後に、玉城&辻がステージに上がり、転換の間にゲストとトークする。
岡野君が1話すと玉城さんが10の突っ込みを入れ、辻ちゃんが3返すみたいな展開で、彼はゲストなのにあまり話すこともできず。お客さんには大爆笑な展開。トーク中、彼が徐々に玉城さんから後ずさると、それも咎められる始末(笑)かわいそうw
2番手は半崎美子。
1)永遠の絆
2)Piece of the Love
3)新曲(タイトル未定)
4)希望の桜
力強い正統派のボーカル。きれいで意志のこもった声が響き、歌も歌う姿も格好良い。さすが半崎美子と再認識。
サポート得て、3曲をハンドマイクで、ラストは自らピアノ弾き語り。新曲が感動的で、音源になったら欲しいな。
普段はコンタクトという彼女だが、たまたま眼球を痛めてメガネをしていたので、調度良かったとか。
今夜聞いて、また彼女のライブを聞きたくなった。なので、詳しくは次回の半崎美子ライブで。
3番手は「電車オタ」オオゼキタク。にぎやかな彼には技があり、鉄道話に持ち込めば自分のペースに必ずしてしまう。突っ込みに命をかける?玉城ちはるも、鉄道トークに巻き込み返り討ち。広島ローカルな鉄道話で彼女も巻き込んでしまう(笑)決して暗くなく明朗快活、会場も笑顔で明るくする。音楽もその性格のまま気持ち良くて、いいね。
1)destination
2)ヒバリ
3)なでしこ
4)青空
さあ、そして4番手に玉城ちはるだ。
久し振りの生ライブ。今夜のメガネFESは、いつものめがねnightよりはるかに大きい会場であり、10回記念でツアーまで実施するという大事になり、オンデーズまでスポンサーに着いただけに、玉城ちはるの人並み外れたサービス精神が、これでもかと発揮されない訳がない。
それは、オープニングと転換ごとのトークでも存分に発揮された。小さい会場でも、とんでもなく賑やかな彼女が、大きな会場向けのテンションで、あのぶっちゃけトークをしたらどうなるか。オーバーぶっちゃけ、ちょっと煩いレベルと紙一重(笑)ま、それでも嫌味がないのが、彼女の人徳なんだが。
ただ、そんなテンションが歌に持ち込まれたら…
1)EMILY
2)シンカイノハモン
3)前を向いて
4)You Me
一曲目に、これもさらに久し振り感たっぷりのEMILY。昔、玉城ちはるが清家千晶とダブルホストしていた期間の「Flower Voices」のテーマソング。EMILYに関しては、異世界をさ迷うような清家バージョンの方が好きなのだが、玉城さんの当時のEMILYも透明感があって、きれいなバラードだった。
それを、ハイテンションの玉城ちはるが歌うと、ステージ上を動き回り、大きな動作で手話を全開(笑)ダイナミックで、繊細ではない展開に。それこそ玉城ちはるのライブの魅せ方。。
それでも、シンカイノハモンはしっとりと…いく訳なく、全身全霊全力疾走だ。その過剰なサービス精神には、逆に心を打たれる。ここまで、素をさらして接してくれてるのだから、こちらが心を開かないわけにいかないと。強引だけど、彼女ほど誠実な人はいないのでは。だから、反感はなく共感に満たされるのだ。
ここまで盛り上げるなら、この後は幸福のダンスや愛の種でさらにお客さんを踊らせるのだろう、と思いきや「前を向いて」。うん?ここで、しっとり路線に転換。
そして、僅か4曲と物足りない感ありありなステージを締めたのは、またまた意表を付くバラード「You Me」。「ここにいること。」はあると思ってたが、友美とは。
結婚する親友のために作ったこの曲だが、その結婚式の日がFlower Voicesに重なり、表参道FABのステージから広島の友へ向けて、この曲を歌ったんだよなあ。あのシーンは感動的だったが、今夜も情感たっぷりに聞かせてくれた。
そしてトリは、辻香織だ。
1)水鏡
2)心の花
3)花びら
4)Bon Voyage
こないだのフラワーズでも彼女がトリで、「最近の私は原点を見つめなおしてる」とフォークなステージだったが、今夜もかなりしっとりと歌い上げる展開。一時的なものでなく、辻香織というアーティストがいま、何かを乗り越えようとしているのかも。
しかし、あの大きなステージで、ギター弾き語りで聞かせるのはなかなか大変。でも、そこはホゲホゲしつるようでいて、流石のベテラン。しみじみと聞かせる。アルヨ(彼女のバンド)ばかりじゃないのだ(笑)かわいい声だが、透明感と強さの両方を感じるライブだった。
それでも最後は、アッパーな「Bon Voyage」で会場をわかせた。
歌い終わると、アンコールというより既定路線だよ、と玉城ちはるが登場し、次々とゲスト全員を呼び込み、全員でコラボだ。その曲は「学園天国」。


うん、楽しい一夜だった。個人的には、めがねは小さい箱の方が楽しいと思うけどね。11回目はどうするんだろうなあ?もう、やらんかな