2011/6/9 Rihwa、小玉しのぶ、斉藤利菜@gee-ge | 音楽偏遊

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仕事が20時過ぎまでかかったため、渋谷gee-geで20時10分から出演の小玉しのぶに間に合いそうにないなあと思いつつ地下鉄に駆け乗る。

車内でtwitterを見ていると、吉村かおりがぶっこみアクトで出ると気付く。つまり、彼女が早めに出れば小玉しのぶの出番が押して間に合う事になり、逆にかおりちゃんの出番がもうちょっと後なら、小玉しのぶは聞けないかもしれないが吉村かおりは聞けるという状況。いずれにしても、トリのRihwaには間に合うわけで、行く価値が高まったなとニンマリ。

到着すると、小玉しのぶがステージで自己紹介しているところ。まだ前半のようで、髪の毛がなぜベリーショートになったかの顛末を語り中。こないだのLOOPの夜を思い出すな(笑)バーでドリンクを頼んでいると、出演者席に吉村かおり。歌った後だという。申し訳ない。

結局、今夜はソロのアコギ弾き語りだった小玉しのぶを3曲聞けた。しかも、それが「あなたの夢、私の夢」「GIVE」「キオク」という聞きたかった曲ばかり。この並びで盛り上がるんだよね~♪

ただ彼女は最近、バンド「Jiminy Cricket」で演奏することが多く、彼女の歌い方もアコギ伴奏も、バックにドラムやベース、エレキギターがいるのを前提にしているよう。つまり、装飾はバック任せのパターンなのだ。

ソロで歌う時は、アコギにしても、歌にしても少し構成を変える必要がある。音の数や広がりを自分で作り出さないと、ステージが寂しい感じになってしまう。

1人の時は、お客さんにパーカッションを担ってもらうのもありだが、やはりギターの技巧と、無音の間を効果的に使うなど、見せ方をまだまだ磨く必要あるね。

それでも彼女の声、歌力、そして華のある存在感は唯一無二。磨けば光る原石だと思う。一段一段、勢いよくステップアップして行けば、近いうちにグイグイ頭角を現すだろう。


続いてラス前に登場したのがギター弾き語りの斉藤利菜だ。数年前から、かなり場数をこなしており、天窓やソングライン、ホームなどでは、もはや常連。自分のステージをどう作るか、熟知しているパフォーマンスで楽しませてくれた。

それなのに、このほど発売した「SUMMER TIME」が初アルバムというから驚き。そのタイトル通り、おもいっきり夏していて、すごくウキウキな作品。さすがサーフミュージックにかけているだけある。

この日のセットリストは当然、そのアルバム収録曲が中心だ。
1)サマータイム
2)くじらぐも
3)プレゼント
4)君に会える (♪何度でも~♪が印象的)
5)ハッピーデイズ

キャッチフレーズ何だっけ?「歌うサマーガール」かな、と言うだけあって、彼女の周りはもはや夏!チューブトップのベアショルダーにショートパンツ、生足にビーサン!そのまま音霊へGOだね!

彼女の上手さは、印象的なフレーズやメロディーを効果的に曲に挟み、パァーッとイメージを作るところ。彼女自身が宣伝wしてた通り、ビーチや海辺のドライブで聞きたくなるよ。


さあ、そしてトリはRihwaだ。ギター弾き語り。この日もサポートにプロデュースしているギタリストが付き、ダブルアコギだ。

北海道在住で、活動のベースは札幌だから、東京で聞ける頻度はそれほど多くない。でもその実力は確実に東京でも知られつつあり、こっちの大きなステージに立つことが増えてきた。もはやメジャー一歩手前といえよう。だから、今夜のようなライブは貴重なんだな。

とにかく、彼女の音楽はスカッと気持ちよい。カナダ留学中にステージで歌うことに目覚めたというだけあり、洋楽テイストたっぷりのグルーヴがすごい。

それを、いかにも楽しげに、そして可愛い外見からは想像もつかないほど、素直で伸びやかな声で、リズミカルに歌ってゆく。お手本のようなポップス向けの発声だ。

それでいながら、やんちゃガールのようなイタズラ心や、大人ぶる少女の突っ張りとか、表現が巧み。かなり凄い才能だと思う。miwaなんて目じゃないよ。

個人的には年末までに、今まさにスターダムに足を掛けた見田村千晴を追い抜く女性シンガーがいるとしたら、それはRihwaだとみている。メジャー向きとかでなく、すでにそのステージはメジャー級になりつつある。周りがほっとかないと思うんだよね。Greeeenが福島の地元レコード店から火がついたように、すでに札幌では火が着いているようだし。

セットリスト
1)きりん
2)ギルティ
3)Right Now
4)なぞれ
5)可愛いおねがい
6)ミリオンズ

きりんの出だしは抑え目で、Rihwaを知らない客は、なぜ彼女がトリ?と思ったかもしれないが、曲が進むにつれ有無を言わせぬ彼女の圧倒的な歌唱力に、斉藤利菜も小玉しのぶも申し訳ないが、頭の中から消し飛んだことだろう。

前はこれ程の力の差は無かった。彼女が急速に上手くなったのだ。この僅か1年ぐらいの間に。今我々は、彼女がまさにサナギから蝶になる瞬間を目撃しているのかもしれない。

ライブ中盤には、100人程度入るgee-geでは狭すぎる感覚に。彼女の歌の浸透力、世界の広がりは、もはや数千人規模のライブハウスでないと受け止められない感じ。まだ知名度、集客力が伴っていないが、すぐに追い付いてくるのでは。

ラストの定番、ミリオンズでは頭の中にペンライトなどを手に大勢のファンが光のウェーブで応えているイメージが頭から消えない。

音符何百回好きと言っても 何千回忘れようとしても 何万回思い出すの アッアアアアー音符

このミリオンズのサビのフレーズが頭の中をぐるぐる回るのだ。素敵な感覚。

そして彼女と直接話したら、その明るく開放的で前向きな性格に、その笑顔に、好感を抱かずにいられない。テレビ向きだよ。Music Stationとか音楽番組に出たら、そのキャラでとても映えると思う。そんな日ひがくるのが楽しみ~。来年末の紅白狙え~(笑)

本人が力強く歌っている通り、You are on the wayだ!

発売したばかりのシングル「private#3」をゲットし、#1や#2と合わせてシャッフルすると、彼女のライブ聞いているよう。しばらくはこれで楽しめそうだ。