2011/5/18 Indigo Blue, SHUUBI, Mint Julep@月見る | 音楽偏遊

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最近見たライブや気になるアーティスト、気に入った店や場所など偏った嗜好で紹介してまいります。アーティストさんへの言及などは、あくまで私個人の見解であり、特に中傷や攻撃を意図したものではないこと、ご了解下さい。

うーん、これほど期待高まる組み合わせのライブもなかなかない。ということで、この日は他にも沢山良いライブがあったのだけど、迷うことなく南青山・月見ル君想フの「月明かりの宴」へ。3組の贅沢極まる競演だ。

勿論、SHUUBIファンとしては彼女だけでもRiwha+森恵を断念してでも来る価値ありなのですが、それに加えて、最近とても気に入っているMint Julepがトリなのです。そしてもう一組のIndigo Blueがすごい。男女Duoの繰り出す大人の音楽は美しく、豊穣なる自然に包みこんでくれるような豊かさをたたえるばっちりメジャー。よだれ垂れてました、自分。

そのIndigo Blueが一番手。

Vo&GtのRinaさんとGt&ChoのKouさんの2人で、よくスタバやローソンでも彼らの曲がかかっていて、思わずニヤリとしてしまう。2人のオーガニックな音楽のテイストが、スタバなどと親和性が高いからなのだろう。この日も、そんな音楽でたっぷり楽しませてくれた。

セットリスト
1)夏色スカイ
2)Silver Moon
3)ほなたり
4)風のかおり
5)道草Cheers
6)Sweets Magic
7)Cobalt Blue

もう夏色スカイが始まったところから、Indigo Blueの描き出す夏の瑞々しい空気が、会場に満ちてきたような感覚に。Rinaさんから漂う開放的なオーラがすごい。夏って、海って、青空って、爽やかな風って、そう、これだよビックリマーク

2人が奏でるダブルアコースティックギターの音色がきらめく。どこかDEPAPEPEにも通じる音楽。多分、見えている自然の光景が似ているんだろうなあ。くわー、素晴らしい心地よさ。

それでいながら、ラストのCobalt Blueのようなドラマティックな演奏もある。どの作品も完成度が高い。お金とって、ステージに上がっているのだから、絶対この水準以下の音楽は聞かせないよ、といった矜持。そこが若いインディーズとは違うのだよねえ。


1番手からなんて、贅沢なんだあ。でも、この後に登場したのがSHUUBI。うーん、興奮して踊っちゃいたい気分。

いつもおしゃれなSHUUBIちゃん、この日のファッションはテキサス風?水は汲めないメッシュ状のテンガロンハットに、インディアンのよういコバルトブルー?な羽飾りのピアス。デニムのワンピも格好良い。Indigo Blueのナッシュビル風に対抗したか(笑)

いつものように、音譜私の歌が聞こえているかい?ようこそ~、ようこそ~、ようこそ~音譜と素敵な声でライブスタート。

セットリスト
1)Miss & Mr Baby
2)Love Song
3)ぬるっとした(笑)新曲(タイトル不明)
4)ママ
5)マイシーズン
6)RIDER★
7)宝物

やはり、SHUUBIはやばいです。惚れます。不可抗力です(笑)その気持ちよいグルーヴ溢れるピアノ伴奏から繰り出す、超格好良い楽曲と柔らかな歌声。チャーミングなトークと笑顔。こんなこと書いている自分がちょっと気持ち悪いですがにひひ

彼女一人での演奏でも全くOKですが、この日はいつものドラム野口薫が駆けつけてくれ、Miss&Mr.Babyやマイシーズン、RIDER★が一段とノリノリ。そして、最後の宝物がまた、じわーっと心に染み込んでくるのです。うーん、素晴らしい。なんか書けば書くほど陳腐になるので、この感動は自分の中だけに取っておくとしよう。


さあ、そしてトリはMint Julepだ。

今夜はミントの3人に加え、ドラム白根さんとベースの南條レオさんが加わる大編成。この2人は現在進行中のアルバム制作にも参加しており、息のあった演奏陣。さらに、さらに驚愕、びっくり!あのOrquesta De La Luzの宮本仁さんが途中から加わりコンガ叩き始めるじゃないですか。うっひょー。見にきてよかったー。

実は私、あのころ、サルサにはまりまくり色々なサルサバンドのライブに通ったものです。そう、あればバブル華やかなりし頃でした、って年齢ばれるな。ばれてもいいけど。その中でもピカイチ、垂涎の存在が当時、NYで、世界で一気にスターダムを駆け上がったOrquesta De La Luzでした。はい、Salsa No Tiene Fronteraは今でもそらで歌えます。昔は踊ることもできました(笑)ライブも、いつもダンスホール状態でしたね。

勿論、JulianaもVerfareも行ったけど、これらが流行ったのはもはやバブル崩壊時。僕は同じDISCO世代でも、その前に一世を風靡したMaharajaやLexington Queenに出没しており、Julianaが流行ったころは、SalsaやBossa、Reggaeなどのラテンやアフリカンなどのエスニックミュージックにはまっていたね。ランバダは踊らなかったけど(笑)

そんなんで、Orquestra De La Luzという名前を聞いただけでウズウズ。ましてや仁さんのコンガにのって、Vo.大和田慧ちゃんが、いつにもましていい声でグルーヴ出して歌ってるもんだから、嬉しくて嬉しくて。あ、そういえば仁さんとのつながり聞くの忘れてしまった。

そんなミントのセットリストはこちら。
1)アシタノメロディ
2)桃色バカンス
3)Summer Time
4)LISA
5)Colorful Days
6)Straight To My Heart(かな?)
en. 物語をつなぐもの

とにかく、今日の慧ちゃんの声が素晴らしい。アシタノメロディの出だしから声に艶があり、伸びやかに音楽を紡いでいく。ややハスキーなんだけど、そこがまた魅力的。またまたヤバっ。そう、2年ぐらい前にこの声を聞いてしまってから、Mint Julepは忘れられない存在になったんだよなあ。

そこに、大関麻子のキーボードが軽やかに弾むように装飾を加え、最近髪型がおしゃれで女性ファンもつきそうなノッポな奥野祐介が、曲によりアコギだけでなく、エレキも駆使してギンギンな演奏。渋いベースとドラム、コンガの豪勢なリズム隊が加わり、楽しいったらない。

7月6日に「夏だぞ!」といったノリのアルバムをリリースする予定のミント。今日のセットリストはそこに収録される曲が中心なだけに、曲調が総じて明るく、暑さを感じる。うーん、Indigo Blueの夏がオーガニックな波音なら、Mint Julepは陽気な水しぶきのよう。でも、軽さはなくて、大海原を感じさせるなあ。アルバムが楽しみだ。

当然のごとく大きなアンコールの拍手に迎えられて、最後は3人だけでアコースティックに「物語をつなぐもの」。年の離れた幼い弟を想い、綿々と受け継がれていくものを描いた身近ながら、スケールの大きいテーマを描いたバラード。慧ちゃんの、しんみりした歌声が心に響いてくる。

Mint Julep。いいアーティストに育っていると実感。今の彼女たちには、大きなステージが似合いつつあることは間違いない。もっと大きな箱でぜひ見たいなあ。

もう一つ特筆すべきはファッション。慧ちゃんもSHUUBIに負けず、いつもおしゃれなコーディネートで楽しませてくれるのだけど、今夜はあたかも打ち合わせたかのように、羽のピアスにデニムファッションでSHUUBIとお揃い。帽子の形はハンチングで、ダービーにでもお出かけかという出で立ち。Mint Julepというくらいだから、こちらはやはりKentuckyなのかな。

図ったかのように、今宵出演の3組がそろってアメリカ南部のイメージ。当然、月見るのブッキング担当者が彼女たちの個性を考え、ぜひ一緒に演奏してもらいたいと依頼した訳だ。趣味良すぎます。本当にありがとう、ブッキングの方。素晴らしい夜でした。

そんなことを考えながらYou TubeでMint Julepを検索したら、The Mint Julepsという多分アメリカのグループが、Orquestra De La Luzと同じごろよく聞いていたAfrican Musicの代表的なアーティスト、Ladysmith Black Mambazoと共演している音源が上がっているじゃないですか。
これ↓
http://youtu.be/MlUbgbaBZJk

速攻聞いてみたら、やば過ぎる。超懐かしい、このパワフルで野性的で、ネイティブで、美しい音楽世界。仕舞い込んでいたLadysmith Black Mambazoのアルバムを引っ張り出してきて、繰り返し繰り返しはまっている今日この頃です。ぜひ聞いてみて