また、ライブでアーティストが語る言葉や笑顔、その生きざまもまた、音楽とは別に希望や生きる力を与えてくれる。その部分に関しては、アーティスト個人の資質によって与えてくれるものも変わる。
例えば、玉城ちはるは強い生命力を与えてくれ、廻田彩夏は明るい希望を膨らませてくれる。神山みさは祈りと救いで安らぎを、木下直子は、母性のような落ち着きで安定感を取り戻してくれるというように。
そんな数多のアーティストの中で、ポップな愛で彩られた優しさで癒してくれる、個人的に憧憬を抱かずにいられないのが、SHUUBIだ。マイアイドルだね。
彼女が共演のKUMAMIやライブハウスと、安全面や社会の反応など縷々検討した末、本日のライブを慣行すると決めたのなら行かねばならない。いざ代官山・晴れたら空に豆まいてへ(笑)といっても、前のライブでチケットは入手済みだったのだけど。
この日の彼女は、ブラジルへのルーツを辿る長旅と、全国ツアー前半戦を終えて、東京に戻ってきたところ。久し振りの東京ライブとあっては見逃せない。
意気揚々と代官山へ向かったのだが思わぬ事態。渋谷駅から東横線に乗り換えようとしたら入場制限。かつて見たこともない大行列が、東横改札からハチ公前まで延々と続いている。電車に乗るまで1時間以上かかりそう。千代田線でも入場制限の大行列があったが、やばい、間に合わない。
寒波による冷え込みで関東地方の電力消費が急増、大停電の恐れが生じた余波だ。政府が鉄道各社に運行本数の削減を命じ、一方で企業は、大停電で社員がまた東京難民にならぬよう一斉に帰宅命令を出した模様。集中した帰宅客が、ただでさえ本数を減らしている鉄道に殺到したのだ。
少し様子をみていたが諦め、歩くことに。たった一駅分。乙やDESEOの横を通り、NOMADの様子を覗いて、晴れ豆へ。20分もかからず開演までに余裕で到着。こんな歩きも時には心地好い。
さて、会場は薄暗い。他のライブハウスと同様に節電モード。ステージも少ないライトでアンプも数台。グランドピアノの音を拾うマイクも今日は無く、アコースティックな夜だ。
やや幼いトークと豊かな声量の男性ピアノ弾き語りが、元気にオープニングアクトを努めた後、SHUUBIが登場。いつものように


セットリスト


1)Love Song
2)Miss & Mr. Baby
3)星屑よけてクロールしたら
4)ふたつの星
5)マイフレンド?
6)RIDER★
7)Dear
選曲はこないだ発売になった新アルバム「I Love, Your Love」の収録曲が中心。素敵な笑顔に、思わず見ている方も笑みがこぼれる。ブリッコとかでなく、大人の余裕と子供の無邪気が同居しているような、気持ちよい笑顔に引き込まれる。性別問わず好感される理由だろうな。
まずLoveSongでムーディーに、そしてしっとりと力強く「愛してる、愛してる、大好き」と。特定の誰かへというより、被災地の人たちを含めた全ての人へのメッセージか。
2)で盛り上げて、「星屑よけて~」。朝のみのもんたの番組エンディング曲だから、当初は商業的に作った軽い作品かと先入観持ってたが、今日、虚心で聞くと、これがいい。明るく前向きでオシャレ、そして豊かな感受性持つ20代女性の姿が浮かぶ。
今日はキーボード担当の森さん(新アルバムのプロデューサーだね)にピアノを任せ、ドラマチックに「ふたつの星」を歌ったら、そこからは「RIDER」などアッパーな曲で会場が沸き上がる。
この日はKUMAMI目当ての女性客が多かったが、彼女たちも一緒に盛り上がっている。女性に受ける女性アーティストはやはり人気出るもの。SHUUBIも爆発的に売れてる訳ではないけど、こうしてメジャーで活躍しているのもその魅力ゆえ。ぜひぜひ、一段とステップアップして欲しい存在だなあ。アンジェラ・アキの対抗馬にどうでしょう?明るい笑顔が求められてる時代だと思うけど。