2011/3/3 吉村かおり MiyuMiyu @下北沢mona records | 音楽偏遊

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最近見たライブや気になるアーティスト、気に入った店や場所など偏った嗜好で紹介してまいります。アーティストさんへの言及などは、あくまで私個人の見解であり、特に中傷や攻撃を意図したものではないこと、ご了解下さい。

3月3日は雛祭り。Googleの検索窓も雛祭り仕様に全世界でなるくらいだから、東京のライブハウスが軒並み女性アーティストを揃えていても何の不思議もない。暗い世相にみんな、お祭りの口実を探してるのだ。

そんなよりどりみどりな今日この頃、下北沢mona recordsへ。本日は、吉村かおりちゃんと、MiyuMiyuが揃って出演というナイスなブッキング。さらにスロウドラマとMitsuyoも出るという「モナガール!ヒナガール!」へ思わず足を運んでしまいました。チッタやグラフィティやgee-geなども楽しげだったけどね。

一番手はスロウドラマ。女性ボーカルと男性キーボードの2人組。優しい声でほんわかとした雰囲気。日常の光景をきれいに切り取った詩に想像力が働く。「現在地点」という曲の音符ミュージック、ミュージック音符というサビが印象的だった。

2番手がMiyuMiyu。今日もドラムにCAPOCKのようこちゃんを迎え、ボーカル&ギターのゆきこ、ベースのみさとでスリーピースだ。しかも、今日はエレキだ、やった!

MiyuMiyuはアコースティックとエレキを使い分けていて、monaではアコースティック、O-nestやベルズではエレキの場合が多い。僕が好きな「Last Away」はエレキなバンドでやることが多いだけに、ゆきこちゃんがステージにエレキとアコースティックの2本のギターを持ってきたから期待値急上昇。そして、いきなり1曲目からキターッ。

うん、この曲は何度聞いてもいいなあ。ゆきこちゃんの凛としつつも優しさが滲む声と、アッパーなメロディに歌詞をのせていく柔らかさ、広がりのあるグルーヴ。心掴まれる。

この日は病み上がりということで、最初のうちは声が出ていなくて、途中、喉にひっかかったり。それでも、3曲目辺りから徐々に復調。最後の2曲「sour」?と「有明の月」は良かった。

3番手にピアノ弾き語りの吉村かおりwith perc.まぁびぃ。このペアでのライブはもはや数知れず、息の合った演奏は、聞いていて爽快。さりげないアイコンタクトで、ここぞの拍をピタッと合わせ、ピアノとカホンが見事にメリハリを効かせていく。

かおりちゃんのピアノが上手いよねー。しかし、13日の「響咲く」では、姉貴格のいいくぼさおりと矢野絢子というライブシーンきっての鍵盤弾きとがっぷり対抗しなければならない。鍵盤系女性アーティスト好きとしては、たまらないマッチアップだ。

確か歌ったのは
1)海月
2)もしもしも
3)風
4)ポリ
5)はるはらトリップ
6)砂嵐

本人も自己紹介文で書いているけど、本当におもちゃ箱から取り出したような楽しさが楽曲に満ちていて、聞いていると嬉しくなってくる。こんな曲を書けるアーティストは他にいない、ワン・アンド・オンリーな存在。いいくぼさおりだと、シリアスに完成度を追及するからすごい作品を出してくるのだけど、吉村かおりの遊び心も僕は結構はまってしまう。

だいたい曲のタイトルからして笑ってしまう。というか、これが正しい曲名なのか自信ない。意味不明じゃない?

彼女が参加した曲で最近の傑作は「カリガリパラダイス」だ。渋谷のカリガリカレーをライブハウスで食べれるという企画が代官山ノマドであり、出演の戸城佳南江ちゃんとノマドスタッフと共に即席ユニット「かりがりくん」を結成。披露したのだがこの大爆笑の超傑作。こないだも電車の中でiPhoneでYouTubeの動画見ていて、思わず噴き出して恥ずかしい思いをしてしまった。

ぜひぜひライブ映像バージョンの「カリガリパラダイス」を見て、みんなで楽しい気分になろう。そして渋谷にカリガリカレー食べに行こう。場所は曲を聞けば分るよ。ただし、頭から音譜カリガリガーリカリガーリ~音譜というリフレインがもう頭から離れなくなるから要注意ですが。でも中毒症に要注意ですよ。

いやあ、今日はとにかくこれを書きたかったんだ(笑)