11/1/31 MiyuMiyu Glowlamp 渋谷めぐみ@新横浜 | 音楽偏遊

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MiyuMiyuと渋谷めぐみを見に、新横浜ベルズへ。

最近、MiyuMiyuのライブが他と重なることが多くご無沙汰だったので楽しみにしていた。しかも「過去最高にアツい」ミユミユを見せます、とゆきこちゃんの呟きが。期待も膨らむというものだ。

渋谷めぐみも、3月5日にここベルズでレコ発ワンマンを予定しており、トリでもあるしバンドで盛り上げてくると期待。と思っていたのだが……その話は後述。

ベルズには調度、最初の男性ロックバンド、marcoの演奏終わりに到着。元気にロックしていて、声もよく好感。

さあ、そしてMiyuMiyuの登場だ。エレキギターのYukikoとベースのmisaの2人組が、今夜もCAPOCKのdr.ようこをサポートに迎えたバンド編成で、疾走感あるステージをみせてくれた。

前奏のようなBGMの中、一人ひとりステージに上がり、いきなり1曲目に「LASTAWAY」。前奏のギターリフをYukiko弾き始めた途端にゾクゾクきた。今夜は、この曲を最も聞きたかったといっても過言でない。MiyuMiyuの曲では個人的に一番好きなのだ。

下北沢のmona recordsでよくライブをやっているが、アコースティック編成なので、アッパーなこの曲はあまり選曲されない。前回、この曲を聴けたのも何ヶ月か前の渋谷O-nestだったと思う。それだけに、いきなり個人的にはテンションがガーンと上がった。

2曲目の「悲しみのダンス」からMCもなく、MiyuMiyuのなかではロックテイストな3曲を連続して一気に演奏。拍手をする間もない。ガンガンとノッていく感覚にしびれる。ようこちゃんのドラムがまた激しく、音楽を心底楽しんでいるような笑顔も魅力的で、思わずこちらも嬉しくなってくる。

Capockは、前日まで下北沢mona records で「三日間戦奏」と題した、3日連続ライブを慣行したばかり。Miyu Miyuもその初日に出演したが、すごいのはようこちゃん。これで4日連続ライブだ。そして明日2月1日も渋谷O-crestにCapockで出演予定。5日連続ライブというハードスケジュール。それなのに、あの激しく楽しげなドラムワーク。見ていて本当に楽しくなる素敵なドラマーだ。

Miyu Miyuステージ、最後は「雨つぶ」。しっとりと、エモーショナルに盛り上げてくれた。やっぱ、ゆきこちゃんのボーカル、声、好きだなあ。特に最後の曲は演奏を抑え目にして彼女のボーカルが引き立っていて、響いてきた。やっぱ、MiyuMiyuいいなあ。楽しかった。


3番手に登場したのがGlowLamp。元気溌剌な女性ボーカル、rieとノリノリ男子3人の演奏陣が、ポップなロックで会場を思いっきり楽しい空間に。バンドサウンドにも厚みがあり、お客さんをガンガンのせていくrieちゃんの振りつきのステージは、ご機嫌そのもの。

最前列には親衛隊ならぬファンが並び、rieちゃんとぐるぐる腕を回し、1+1=2など振り付けもばっちり合っていて、楽しそう。ステージから客席へのアピールもがっつりやって、女性ロックシンガーの王道だね。mimikaにも通じるパフォーマンス。「スーパーマン」や「1-one-」など、1stAlbum収録の楽曲を中心に、メーターを振り切るようなボルテージ。


この日、4組の出演者のうち、前の3組がバンドサウンドで大いに盛り上がり、さあトリの渋谷めぐみの出番でさらに盛り上げて欲しいという展開。そこで、みな驚きのアコースティック。しかも、ドラムセットもありドラマーも呼んできてるにも関わらず、カホンを叩くというありえない設定。何それ?ギターもアコギだし。

そもそも渋谷めぐみの迫力あるボーカルは、バンド編成でロックな演奏の時ほど光っている。ノマドやnapなどのアコースティックライブハウスでやる時は仕方ないが、ドラムセットが入るライブハウスでやるときは、当然バンド編成でやるべきというのが僕の考え。対バンを考えても、他の三組がバンドサウンドでガンガンに盛り上げる中で、ぽつんとアコースティックでやると、音の寂しさばかりが際立って盛り下がってしまうもの。

案の定、後半は盛り上がるべきアッパーな曲を演奏したのに、アコギとカホンのためイマイチ。いや、アコギにしては頑張って高田さんも演奏していたと思うし、渋谷めぐみも力入れて歌っていたと思うが、どうも盛り上がらない。手拍子をするようなグルーブもない。最後の曲の終盤だけは一部の人が手拍子してくれたけど。

逆に前半歌った、もともとアコースティックを想定したバラード「day after day」だけは秀逸。聞き応えあった。

ただ、3月5日にここ新横浜ベルズでレコ発ワンマンを控え、その前宣伝的なライブとして大いに盛り上げるべき機会だったのに、これじゃあ白けるし、この日初めて彼女を見たお客さんを惹きつけられたとは思えず。

最後にシングルにする「magic」という盛り上がる曲を歌ったが、客席側のテンションは上がらず、アンコールの拍手はなし。アンコールを求めたくなるようなステージではなくて、ファンの自分でさえも申し訳ないがアンコールする気にならず。

まあ、事情も聞いたけど、でも新たなファンを掴もうと思ったら、一回一回を真剣勝負にしないとあかんよなあ。ましてやベルズで、対バンがみなバンドで、そういう音が好きな客が集まっているのに、アコースティック演奏で新たなファンをつかめるかというと、疑問だなあ。

ベースがいなくても、エレキギターも達者な高田さんと、本来がドラマーの坂上さんがサポートについていながらやらない理由は理解できず。ベースやキーボードなしでも、それに合った演奏をすればいいだけだし、いくらでもベース不在でやってるバンドもあるのに。ちょっと残念でした。