これまで彼女は毎年、自身の誕生日の12月29日に六本木EDGEでワンマンを、大晦日から元旦にかけては日吉napで年越しカウントダウンライブを恒例イベントとしてきた。ただ今年の年末は12年ぶり!に青森の実家に戻るため、両方のイベントは日程を繰り上げ。先日のEDGEの忘年会と、今夜のnapワンマンとあいなったり~。
それだけに、この日のライブには力が入っていた様子。リハで声を出しすぎ、やや嗄れている。ところが、始まりから脱力の大爆笑ハプニングで、いつものまたーりした渋谷めぐみライブに。その方が彼女らしいよな(笑)いや、実際、歌は良かったし、楽しい一夜になりました。
最初のハプニングは、彼女の登場前から始まっていた、というか彼女が現れない


さすが熟練のミュージシャンばかり、僕ら客はまさかそんな事態になってるとは気づかなかった。でも、お洒落なジャズを楽しげに演奏していたミュージシャン達が、途中から目配せを頻繁に交わし始め焦った感じだったので、何だろうとは少し思ってた。後から種明かしを聞いて笑った。
彼女も出るタイミング遅れたと途中で気付いたらしいが、なにくわぬ顔で颯爽と登場。即興的なジャズ演奏が、自然に彼女の代表曲の前奏に切り替わる。さすが。会場のテンションもぐぐっと盛り上がる中で、歌い始めた彼女の声はよく出ていた。今日はいいライブになりそう、そう予感した時、また次の罠が待ってた(笑)
まず、パーカッションの周辺から何かが飛ぶ。渋谷めぐみも、ギターの高田さんも、カホンの坂上君本人もオヤッとした表情だったが、演奏はそのまま。と、次のフレーズで坂上君がシンバルを叩いた瞬間、パーンと飛んでいってしまった

予期せぬ事態に、ぐだぐたトークでつなぐことに。で、結局、いつもの流れに(笑)そうなる宿命だったのだよ

セットリスト
1)ユメオチ
2)秘密
3)冷たい花
4)奇跡
5)あの冬のLoveSong
6)All I Want For Christmas Is You(マライアカバー)
7)magic
8)東京
9)Day After Day
10)Deep
en. 会いたい
今年最後ということで、この日はトークの時間がたっぷりで曲は少なめ。さらに、そんなハプニングもあったものだから、ベースの坂下君の小噺コーナーまでやってしまう始末(笑)。小噺は無理と、おちのない頓知クイズを出すというビミョーな展開に、みな爆笑。益々アットホームな進行に。
まあ、日吉napは彼女のホームグラウンド。お客さんも大半が常連で、暖かい空気に包まれる。それも善し悪しだけど、年の瀬だしいいか。
トークコーナーはそんな展開だったけど、歌はなかなか良かったよ。バラードの「奇跡」をジャズアレンジにして、セクシーに引き付けると、 続いてマライア・キャリーのクリスマスソングを、格好良く歌い上げる。うーん、さすがの歌唱力だ。
そこからアップテンポな「magic」「東京」で会場を手拍子の渦に。一転、せつなく「DayAfterDay」で感動を広げると、最後は再びノリノリの「Deep」。盛大なアンコールを受けての「会いたい」。やはり、この曲はいい曲だあ。
「あいたい」という曲を作ってるアーティストは多いが、こと「あいたい」に関しては、双璧はこの渋谷めぐみの曲と、矢沢洋子の「逢いたい」だな、個人的には。この2人、ポップ調なロックを持ち味にしてるところが通じる。 それが僕の好みなんだろうな。
この日の渋谷めぐみは、ハスキーがかった声とジャジーなアレンジで大人っぽく、矢沢洋子のようなチャーミングなロックとは趣がちがったけどね。
年末にいいライブ聞けて良かった。そして、夜は祝杯をあげて、延々と続いたとさ(笑)