10/9/29 蘭華 @代官山LOOP | 音楽偏遊

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最近見たライブや気になるアーティスト、気に入った店や場所など偏った嗜好で紹介してまいります。アーティストさんへの言及などは、あくまで私個人の見解であり、特に中傷や攻撃を意図したものではないこと、ご了解下さい。

3番手は蘭華。二胡とキーボードのサポートで、感情を手振りでも表現しながら、アジアの風を素敵に吹かせてくれた。白いワンピース姿も似合っていた。

この夜は、今まで聞いた彼女のライブの中でも最高のパフォーマンス。いつにも増して歌に心がこもり、それを伝えたいという強い意志が、客席へ放射されるのが見えるほどだ。

推察するにその一因は、九州から上京した母親がライブ会場にもいらっしゃったこと。蘭華は最近のライブで必ず母への感謝を込めた「マーマ」という曲を歌っている。でも、本人を前にライブで披露するのは初めて。「こんなに頑張ってるよ、育ててくれてありがとう」そんな気持ちが、歌に張りと起伏を加えた事だろう。

そしてもう一つ。このライブの前日が彼女の誕生日だったこと。当然、彼女のファンはライブで祝おうと花束など用意しており、ステージの途中にも花束を贈られるシーンも。MCの際にキーボードがHappyBirthdayを弾いて、お客さんが声を揃えて歌う場面も。蘭華は涙が込み上げて、なんとか抑えようと苦心していた。

仏アルザス地方に古くから伝わる洋菓子クグロフ贈る。代官山の洋食の名店「マダム・トキ」の手作り。LOOPの近くにあり、前から下見してたのだ(笑)。ぜひ、マーマとご堪能くださいませ。

セットリスト
1)蘇州夜曲
2)燕になりたい
3)ともしび
4)新曲
5)マーマ
6)草原情歌

みんな良かったが、オープニングの蘇州夜曲から引き込まれた。おおらかで、きれいな声で。なかなか、この曲をこういう感じで歌える女性アーティストはいない。二胡の音色が素敵ということもあるが、中国というバックグラウンドを十分咀嚼して、彼女がはっきりと独自の世界観を作りつつある事が大きい。昔、歌っていた「夢の途中」も良いが、スケールは今の方が大きくなっているだろう。

新曲はまだタイトル未定。好きな男のわがままなら、優しく聞いてあげるよ。そんな慈愛ある女性が主人公。こんな女性に惚れられたいものだ。

マーマは、母親を前に実に気持ちが入っており、じわっと伝わってくる。歌唱力や表現力は歌手には大事だが、そこに心を込めてこそ歌も生きてくる。そう再認識。これからも蘭華の歌は聞いていきたいと思った。

ちょっと長くなったので、ヒナタカコとcan'noは別に書こう。なんか忙しく、まとまった時間が取れないため、遅々としてレポ進まず、すんますん。