今宵のイベントは阿部ゆり亜ちゃんことPinky Lamp企画「Pinky Night vol.5~100s meet cute~」@六本木ストロボカフェ。会場は、詰め込んでも客30人程度と小ぶりだけど、壁や機材も真っ白でおしゃれなライブハウス。Pinky企画は前回まで下北沢などで実施してきたが、ストロボカフェとともに六本木のこの会場に移り、今後偶数月に開催を計画中。ゆり亜ちゃん、女優業に支障ないかな?
さて、今夜の目的は神山みささんだったが、またまた素敵なアーティストと出会えたよ。その名も「チャラン・ポ・ランタン」。なんだそのいい加減そうな名前(笑)と、思わず突っ込みたくなるし、天然色の南米インディオのような衣装のかわいらしい女の子2人組に「微笑ましい」と油断してしまいそうだ。
ところが、ロリポップのように甘くない。演奏が始まるとガツーンと来た。ポップでタンゴで天然でロシア民謡な、奇抜だが懐かしい、独自のカラフル音楽世界が繰り広げられていくのだ。
演奏は小春ちゃんのアコーディオンのみ。その切なげで、激しくもあるタンゴの調べに乗って、モモちゃんの昭和チックな歌謡が絶妙。六本木から30年前のブエノスアイレスのバールにワープしたような感覚に襲われる。オーレ、最高

この懐古調な空気たっぷりのオリジナル曲を作っているの姉の小春ちゃん、若干22歳

そして、驚くなかれ、まるで美空ひばりのような、うなりとドスのあるボーカルで会場を湧かせるモモちゃんは、妹だから姉より若いのは当然だが、なんとなんと17歳




実は私は、こういうエスニック音楽大好き。昔から、アフリカのパーカッションバンドやDEEP FOREST(有名なアフリカンユーロね)、ガムランやインドなどのアジア伝統音楽をこよなく愛す。吉祥寺曼陀羅も昔はそうした演目が多く、よく聞きにいった。
なので、チャランポはツボにきたね~。いや、そんな背景なくても、チャランポ最高。そのファンシーさはきっと老人から小中学生まで虜にし、一度見れば、また聞きたくなる。マトリョーシカ人形が2つ並んだマスコットのようなセンスは女子高生を興奮させ、人気に火をつけそうだ。現代的なアイコンになっていくのではないか。
しかし、こうした昭和チックな音楽が最近、古いようで新しい。先日ライブで興奮させてくれたキノコホテルも、ハードなロックながら、ボーカルはまさに美空ひばりだった(これ、アメブロには書いてないけど)。
特に気に入ったのは、彼女たちのファーストアルバムの表題曲「親知らずタンゴ」だね。コサックステップを踏むロシア民謡「カチューシャ」も踊りたくなる。ラストに歌った「曇りの回転木馬」も、物寂しげな移動遊園地の哀愁たっぷりだ。今後、要注目の2人になりそうだよ。YouTubeにたくさん映像がアップしてあるので、ぜひご覧あれ。しかし、彼女たちの別ユニット、MINORITY ORCHESTRAというのは何!マイオケか、キュートンか、みたいなノリ?
さて、2組目に登場したのが南紗椰ちゃん。美人です。唇の右上のほくろがセクシーです。音楽を志して、神戸から東京に上京してきたとか。モデルやイベントコンパニオン、ラウンドガール

そしてラストに神山みさ。
ちょっと曲順を定かに覚えていないのだが、確かこんな感じ。この日はアコギ一本、椅子に座って落ち着いた演奏でスタート。小さい会場だし、リラックスした感じで、それも良いかな。といってもそれは前半まで。「春風」「time」「カタチのないもの」などを歌っているうちに、徐々に感情がほとばしり始め、目に見えて熱がこもっていく。そうなると、みさちゃんの演奏はすごい。ぐいぐいと客席が引き付けられていくのが、空気で分かる。
そして最近定番の「レース」では目に涙?が。ギターの演奏もすばらしいのだけど、やはり、みさちゃんの魅力はその曲と、声というより、その「みさ節」かな。もちろん、歌の技量とかがあるからこそなのだが、気持ちがずーんと心にダイレクトに響いてくる。歌詞のひとフレーズごとに、心を込めて歌っているのが伝わるのだ。
ラストは「また会う日まで」。これも名曲。この曲を歌うと彼女はいつも自分の思いの強さを抑えきれなくなるよう。この日は、歌の途中で思わず立ち上がり、マイクなしで熱唱。初めてのお客さんは度肝抜かれたかも。でも、きっと何か伝わったのではないだろうか。